イベント
「ファンタシースターオンライン2」のファンイベントで,次回テスト/サービスイン時の新要素が公開。酒井氏,木村氏のショートインタビューも掲載
このイベントは2部構成となっており,第1部では,2012年初夏にサービス予定のオンラインRPG「ファンタシースターオンライン2」(以下,PSO2)のクローズドβテスト結果報告や,次回以降のβテストおよび正式サービス開始時に実装される新要素など,今後の展開が発表された。本稿では,その模様をレポートしよう。
関連記事
■PCゲームフェスタで行われた「ファンタシースターオンライン2」のステージをレポート。砂漠フィールドでは「グワナーダ」に大苦戦。ダブルセイバーとナックルの追加も明らかに
■「ファンタシースターオンライン2」オープンβテストまでに実装される新要素の素材を4Gamerに掲載
「ファンタシースターオンライン2」公式サイト
続いての報告では,クローズドβテストの初日から,通信遅延と回線切断が頻発したことについて,酒井氏から経緯の説明が行われた。このトラブルの原因を突き止めるのには時間がかかってしまったが,結果として,ネットワーク機器の不調にあったとのこと。
酒井氏は,「スペック的には十分な機器だったために原因の特定が遅れてしまい,ご迷惑をお掛けしました」と,来場者に向けてあらためて謝罪の言葉を述べた。
また,4月26日にサーバー構成を変更したことで,通信遅延や回線切断の症状は改善された。それに伴い,安定して動作するかを検証するため,クローズドβテストの日程を,4月30日まで延長したそうである。
次に,クローズドβテスト参加者関連の報告が行われた。クライアントのダウンロード数は約14万7000件,参加者総数は約13万1000人と,当初掲げた“10万人規模”を大きく上回る数字となった。なお,ゲームにログインしたユニークユーザーは1日あたり約6万3000人,同時接続者数は4月21日の約2万3500人が最高だったとのこと。
酒井氏は,登録者数の70%を超える高い参加率だったと述べた一方で,最大同時接続者数に関しては,若干低目となってしまったと指摘。これは,先述の通信トラブルでテストの早期段階で離脱した人が多かったであろうこと,また,実施時間が限定されていたα2テストとは異なり,メンテナンス時以外は常時プレイできたため,プレイヤーが分散したことが原因だろうと述べていた。
そのほか,プレイヤーズサイトにおいても,利用者が増えると動作が重くなる症状が発生してしまったことについて,酒井氏は,「大きな不具合の対処に追われて,皆さんの不具合報告をきちんと受けることができなかった点は,今後の大きな反省材料になっています」と話していた。
プレイヤーズサイトでは,クローズドβテストのアンケートを,5月7日16:00まで受け付けている。酒井氏は,テスト参加者に協力をしてほしいとコメントしていた。なお5月中旬には,クローズドβテストの詳細な結果報告が公開される予定だ。
気になる今後のスケジュールについて酒井氏は,スケジュールは少し後ろ倒しにはなるが,“2012年初夏”というサービスイン予定は変更なしだと宣言。ただし,CBT以降,開発チームで行われるネットワーク周りの検証結果次第では,オープンβテスト前に,短期間でテストを実施する可能性もあるという。これらの予定は,公式サイトや公式Twitterなどで随時告知されるとのことなので,気になる人はチェックをお忘れなく。
次に,先に「こちら」の記事でお伝えしたように,次回テストで実装される新要素の発表が行われた。
新惑星の「リリーパ」は,全体が砂漠に覆われた苛酷な環境となっている。そして新フィールドとなる「砂漠」には,主を失ったロボット「機甲種」が闊歩しており,ダーカーやアークスを外敵と見なして攻撃してくるのだ。
機甲種は,素早い攻撃や的確なビーム射撃のほか,身体がバラバラになっても襲い掛かってくる。倒すにはコアを破壊する必要があるなど,これまでのエネミーとは異なる戦い方が求められるようだ。
酒井氏は,機甲種に関して,「これまでの原生生物とは異なる質感や,ロボットならではのギミックにもこだわったので,ぜひ楽しみにしてください」と話していた。
また,砂漠フィールドに登場する新しいボスエネミーとして紹介された「グワナーダ」は,巨大なアリジゴクのような姿の大型ダーカーである。
グワナーダは,地面から飛び出す無数の触手と,大きな顎による攻撃で,プレイヤーを翻弄する。なお,同日に開催された第2部では,砂漠ステージでグワナーダと対峙するデモプレイが行われた。こちらも,追ってレポートを掲載予定なので,お楽しみに。
関連記事:
・PCゲームフェスタで行われた「ファンタシースターオンライン2」のステージをレポート。砂漠フィールドでは「グワナーダ」に大苦戦。ダブルセイバーとナックルの追加も明らかにさらに,ストーリー関連についても,マターボードやクライアントオーダーといった要素が追加され,より世界感が広がるという。会場では,可愛らしい外見のリリーパ族や高い知能を持つ龍族との邂逅を描くイベントシーンや,新しくキャラクターボイスを演じる声優陣の情報などを紹介するムービーが上映された。
酒井氏は,主人公たるプレイヤー自身にまつわる謎や,各種族の対立や和解がストーリーの面白さに繋がっていくと述べていた。気になる人は,次のテスト実施を楽しみに待っていてほしい。
なお,クラスレベルについては,オープンβテストでは30まで,サービスイン時は40までと,徐々に上限が解放されることになる。また,一部クエストには,クラスレベル20から受注可能な「ハードモード」が登場するそうだ。
さらにサービスイン時には,ACスクラッチで入手可能な衣装と髪型が追加されるほか,ランキングが表示される「タイムアタッククエスト」や,「エネミーウェポン」,第3形態の「マグ」などを実装。新フィールドとしては,惑星ナベリウスに「凍土」が登場することが明らかにされた。
最後に酒井氏は,クローズドβテストでは,通信トラブルで多くのテスターに迷惑をかけたことを謝罪するとともに,「今後,同様の現象が発生しないようしっかりと検証し,次回のテストに備えていきます。たくさんいただいているさまざまな不具合のご報告,ご要望などにも可能な限り応えていき,サービスイン後も同様の姿勢で臨みます。次回テスト以降もご期待ください」と述べ,ファンブリーフィング 2ndの第1部を締めくくった。
ファンブリーフィング 2nd 第1部の終了後,酒井氏とPSO2のディレクターを務めるセガの木村裕也氏に対するメディア合同インタビューが行われたので,本稿の締めとして,その模様をお伝えしよう。
──サービスインは2012年初夏予定で変更なしとのことですが,仮にクローズドβテストをもう1回実施するとなると,かなりスケジュールがタイトになりませんか?
酒井氏:
クローズドβテストをもう一度行う場合,オープンβテストに移行して問題ないという状態を整えてから実施します。問題がなければ,すぐオープンβテスト,そしてサービスインへと移行する予定です。
また今回,同時接続者数が低かったということもあって,開発チームの内部だけでなく,きちんとテスターの皆さんを交えた検証をしておきたいという意向もあります。
──もう一度テストを行う場合,その内容はクローズドβテスト同等となるんですか?
酒井氏:
クライアントを新しくするので,その際はオープンβテスト相当の内容になります。
──現状では,どの程度の期間オープンβテストを実施する計画なんですか?
酒井氏:
状況次第で前後しますが,最短では1週間程度を予定しています。オープンβテストではACが使えなくなるので,クローズドβテストより遊べる範囲が狭くなる部分もありますから,問題がないようであれば,早めにサービスインしたいと考えています。
木村氏:
ただ,マイルームなど一部の要素は,オープンβテスト期間中に限ってですが,ACなしでも使えるよう,機能を開放する予定です。
──あらためて,PSO2では課金対象としてどのようなサービスが提供されるのか,教えてください。
酒井氏:
基本的には,マイルーム/マイショップなどのシステム系,消費アイテム系,時間短縮アイテム系,そしてACスクラッチです。ただ,以前にもお話させていただいたように,性能の高い武器を直接販売するようなことは,運営のポリシーとして行いません。
木村氏:
ちなみに,システム系のサービスをまとめた「プレミアムセット」をご購入いただくだけで,かなりの部分を遊ぶことができます。そういう意味では,月額課金モデルに近いイメージもあると思います。
──衣装など有料アイテムの一部は,ゲーム内通貨のメセタでトレードもできるんですよね。どのようなアイテムがトレードの対象になり得るのでしょうか。
木村氏:
一部とは表現していますが,衣装に関しては現状ほぼ制限はありません。ドロップアイテムに関しても,未装備でオーナー登録されていないものであれば,メセタでトレードが可能です。ですから,がんばってゲーム内通貨を貯めていただけば,無料でもトレードで有料アイテムを入手できることになります。
──オープンβテストからサービスインにかけて,ボリュームはどのくらい増えるのでしょう?
酒井氏:
本日発表させていただいたものが主だった内容ですが,まだお話できない部分も含めると,ほかにもいろいろとあります。とくにクライアントオーダーの量は数倍に増えますし,ボリュームはかなり増えますよ。
木村氏:
ストーリーも,クローズドβテストでプレイできたのは本当に序盤の部分ですから,さらに何話分かが積み重なります。
──サービスイン後,アップデートはどのくらいの頻度で行う予定でしょうか?
酒井氏:
今のところ,1か月に1回を目安にしています。
──ちなみに,PlayStation Vita版とスマートフォン版の開発の進捗状況はいかがですか?
酒井氏:
順調です。今はPC版のサービスインが最大の目標ですから,それ以降,順次展開していきます。
──キャラクタークリエイト体験版で作ったデータは,オープンβテスト以降も使えますか?
木村氏:
はい。クローズドβテストのクライアントで作ったデータもそうですが,オープンβテスト以降,サービスインしたあとでも体験版のデータを使えるようにする予定です。
──それでは,シンボルアートなどのデータはどうでしょう?
木村氏:
本来,引き継ぎの予定はなかったのですが,ご要望を多くいただいている部分なんです。サーバーにデータは残っているので,何らかの形で次回以降のテストに引き継ぐことができるか,前向きに検討しているところです。
──ファンブリーフィングで紹介されたエネミーウェポンは,直接ドロップしますか? それとも素材を集めて生産する形ですか?
木村氏:
基本的に,直接ドロップします。
──キャラクターコンテストのようなプレイヤー参加型のイベントは,今後も予定していますか?
酒井氏:
シンボルアートコンテストをやってほしいというご要望をいただいていますので,いろいろと検討しているところですが,何かしらの形でぜひ実現したいですね。
──それでは最後に,PSO2に期待している読者に向けて,メッセージをお願いします。
木村氏:
クローズドβテストは非常に不安定な状況になってしまい,開発チームとしても心苦しい限りでした。そんな中,毎日6万人以上もの人にログインしていただき,ありがたく思っています。
目下,いただいたご意見,ご要望,そして各種データをもとに,次回テストからサービスインに向けて,何ができるか吟味しているところです。
スケジュール的,技術的に即座には対応できないものもありますが,面白く,かつ快適に遊べる内容を目指しています。ぜひご期待ください。
酒井氏:
クローズドβテストのトラブルは,大変申し訳なく思っています。ただ,想定外のトラブルはオンラインゲームには付き物ですから,クローズドβテストの段階で原因が判明したことは,不幸中の幸いといいますか,ある意味良かったのかもしれないとも捉えています。今回の反省をしっかり次回以降のテストに生かしていきます。
また,オンラインゲームはサービスインがゴールではなく,それから先が焦点になりますから,皆さんのご意見をもとに改良を施し,楽しめる内容にしていきます。
有料アイテム/サービスについては,さまざまなご意見があるかと思いますが,我々は「より多くの人に楽しんでいただきたい」という考えのもと,このビジネスモデルを採用しました。皆さん全員に納得いただくのは難しいですけれども,一人でも多くの人に楽しんでいただける体制を整え,タイトルとして育てていきます。
──ありがとうございました。
「ファンタシースターオンライン2」公式サイト
- 関連タイトル:
ファンタシースターオンライン2
- 関連タイトル:
ファンタシースターオンライン2
- 関連タイトル:
ファンタシースターオンライン2 es
- 関連タイトル:
ファンタシースターオンライン2 es
- この記事のURL:
キーワード
(C)SEGA
(C)SEGA
(C)SEGA
(C)SEGA
- ファンタシースターオンライン2 エピソード4 デラックスパッケージ【Amazon.co.jp限定特典付(アイテム未定)】
- Software
- 発売日:2016/04/20
- 価格:4258円(Yahoo)