Electronic Artsがカジュアルゲームの雄，PopCap Gamesの買収を発表。EAのカジュアルゲーム部門は，2012年に10億ドルを超えるとCEOが予想

　Electronic Artsは北米時間の2011年7月12日，「Bejeweled」シリーズや「Plants vs. Zombies」などのカジュアルゲームで知られるゲームメーカー，PopCap Gamesを買収したと公式サイトで発表した。Electronic ArtsのCEOであるJohn Riccitiello（ジョン・リカテロ）氏が明らかにしたもので，社員に向けたEメールをそのまま公式サイトに掲載するという形で掲載されている。
　プレスリリースによれば，買収総額は7億5000万ドル（約596億円）で，同社にとって過去最大規模の買収となる見込みだ。さらに，2013年までの成績によっては最大で3億4300万ドル（約272億円）のボーナスも用意されている。

「PopCap Games」公式サイト

　PlayFishやChillingoの買収など，カジュアルゲームやソーシャルゲームに力を注いでいる感じのEAだが，Riccitiello氏は，このジャンルにおける同社の売上額は，2012年には10億ドルを超えると予想している。そして，その中核を担っていくことになるのが，Electronic Artsが始めたデジタル配信サービス「Origin」であることは間違いなく，今後PopCap Gamesの人気タイトルは，このOriginで販売されていくはずだ。

　PopCap Gamesは，2000年にJohn Vechy（ジョン・ベッキー）氏，Jason Kapalka（ジェイソン・カパルカ）氏，そしてBrian Fiete（ブライアン・フィエテ）氏の3人が，ワシントン州シアトルに設立したカジュアルゲーム専門のメーカーだ。当初はPCゲーム専門だったが，最近ではiOSベースのデバイスやWiiなどにも，さまざまなタイトルを提供しており，現在はアイルランドなどの地域に，合計400人の従業員を抱えるまでに成長した。
　BejeweledシリーズやPlants vs. Zombiesのほか，「Bookworm Adventures」「Feeding Frenzy」「Zuma」など，数多くのヒット作を持っている。