ニュース
AMD,デスクトップLlano向けチップセット「A75」「A55」を正式発表〜対応APUは未だ登場せず
ただし,AMDはいまのところデスクトップPC向けA-Seriesを発表していない。チップセット(≒マザーボード)のみが先行してリリースされた格好だ。この出し惜しみ戦略にどういう意味があるのかはともかく,今のところ,A-SeriesベースのデスクトップPCを組んだり,システムビルダー各社のA-Series搭載デスクトップPCを購入したりはまだできないので,この点は注意してほしい。
CPUソケットはFM1
A75はSATA 6Gbps&USB 3.0対応
A75とA55の違いはSerial ATA 6GbpsとUSB 3.0サポートの有無にあり,具体的な違いは下記のとおり,サポートされるポート数となる。高いスペックの製品が人気を集める日本市場では,世界初のUSB 3.0コントローラ内蔵チップセットたるA75が主流になりそうだ。
- A75:Serial ATA 6Gbps×6,USB 3.0×4(USB 2.0×10)
- A55:Serial ATA 3Gbps×6,USB 3.0×0(USB 2.0×14)
このほかA75とA55チップセットの主なスペックは表のとおり。開発コードネームはA75が「Hudson D3」,A55が「Hudson D2」だ。余談気味に続けると,同「Hudson D1」はAMD E-Series向けの「AMD A45」である。
なお,両チップセットとも,A-SeriesとはPCI Express 2.0 x4相当の帯域幅を持った「UMI」(Unified Media Interface)および2系統のディスプレイ出力パイプラインで接続されており,DVIやDisplayPort,HDMIで最大2台のディスプレイと接続可能。A75&A55チップセットでは,ノートPC向けチップセットである「AMD A70M」「AMD A60M」と同様に,A-Series側のGPU機能と単体GPUとによる協調動作「AMD Dual Graphics」に対応するが,AMD Dual Graphicsで想定される単体グラフィックスカードと接続したときには最大5台のディスプレイ出力に対応するという。
搭載マザーボードは,ASUSTeK ComputerやASRock,BIOSTAR MICROTECH,ECS,Foxconn(Foxconn Channel),GIGA-BYTE TECHNOLOGY,Jetway Computer,MSI,Sapphire Technologyから登場する見込みだ。
冒頭で紹介したとおり,現時点では動かそうにもFusion APUが手に入らないのだが,“板だけで石がない”状態がそう長く続くとも思えない。A-SeriesのデスクトップPC向けモデルが間もなく登場すると期待しておいていいのではなかろうか。
日本AMDのA-Series特設ページ
- 関連タイトル:
AMD A75&A55
- 関連タイトル:
AMD A-Series(Llano)
- この記事のURL: