インタビュー
「GODSGARDEN #5」開幕直前座談会。初の競技種目「BLAZBLUE CSEX」,2名の招待選手+総師範見習いが語る,その見どころとは
今回の競技種目は,2011年12月17日に発売された「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」(PlayStation 3 / Xbox 360 / PlayStation Vita)(以下,BBEX)。「GUILTY GEAR X」シリーズでも有名なアークシステムワークスが手がけた2D格闘ゲームで,練り込まれたキャラクターやストーリーによって,若年層や女性層からも高い人気を獲得しているタイトルである。
本イベントではこれまで,主にストリートファイターIVシリーズを中心に扱ってきたが,今回はGODS#3での「鉄拳6」に続いての対象タイトルの変更となる。元々のファン層の違いもあって,イベントシーンに新たな息吹が吹き込まれることは間違いないだろう。
今回4Gamerでは,GODS#5におけるファン投票で東日本のシードプレイヤーに選出されたぶっぱ選手,同じくExtend枠としてシードプレイヤーに輝いたレン選手,そして「GODSGARDEN #5」における“総師範見習い”神園氏(かみちゃん)の3名に集まっていただき,BBEXの観戦のポイントやGODS#5の見どころについて,座談会形式で大いに語ってもらった。また残る1人の招待選手・辻川選手にもメールでコメントをいただいている。
GODS#5の開催を待ち焦がれているBBEXファンはもちろん,BBEXには詳しくないという格闘ゲームファンも,GODS#5を楽しく観戦するうえでの手助けとなれば幸いだ。
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※座談会の都合上,文中の敬称は省略している箇所があります。
「GODSGARDEN」とは
「ストリートファイターIV」シリーズや「鉄拳」シリーズなど,さまざまな格闘ゲームタイトルで定期的なゲーム大会を開催しているプレイヤーコミュニティ。その活動の一端は,Ustreamやニコニコ生放送などで見ることができる。現在は同イベントでは初となる「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」での大会「GODSGARDEN #5」に向け,準備を進めている。なお詳細については,以下の公式サイトを参照してほしい。
■「GODSGARDEN #5」イベント概要
日程:2012年1月28日(土) 16:00 〜 翌 5:00(予定)
会場:東京・秋葉原「AKIHABARA 85」
入場料:2500円+1ドリンク/500円(税込)
協力:アークシステムワークス / HORI / Razer / Mad Catz
「GODSGARDEN」公式サイト
「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT EXTEND」公式サイト
公式全国大会「ぶるれぼ」公式サイト
招待選手に聞くBLAZBLUEシリーズの魅力
ぶっぱさん,レンさんともに,BBプレイヤーの中で知らない人はいないと思うのですが,今回はGODSシリーズでは初となるBBシリーズ――BBEXでの開催ということで,BBのシーンにあまり詳しくない読者,視聴者のためにも,まずは簡単な自己紹介をお願いできればと思います。
ではまずぶっぱさんから,使用キャラクターと得意なプレイスタイル,主にBBEXをプレイしている場所――ホームをお聞かせ下さい。
ぶっぱ氏(以下,ぶっぱ):
どうも,“やる気がない”と言われるぶっぱです(笑)。前作にあたる「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT II」(以下,BBCS2)ではハザマを使っていたんですが,GODS#5ではラグナで出場します。
4Gamer:
ぶっぱさんはもともと「GUILTY GEAR XX」(以下,GGXX)シリーズをプレイしていましたよね。確か闘劇'06の「GUILTY GEAR XX SLASH」部門ではベスト4まで上がっていたような。
ぶっぱ:
本戦ではほとんど試合をしなかったのに檀上へ上ってしまうという……。まあ,そんなこともありましたね(笑)
プレイ環境はゲーセンで,自分の働いている六方チャリオット。得意なプレイスタイルは,例えばジャンプしてよと言わんばかりの連携を組み立てておいて,そこにジャンプ防止を合わせていくといった,“相手にあえて逃げ道を作ってあげて,そこに対応していく”というもので,これはGGXXでカイを使っていた頃から好きな戦い方なんです。
4Gamer:
家庭用のオンライン対戦はプレイしていますか?
ぶっぱ:
いえ,していません。なるべくゲーセンを盛り上げたいというのがあるので。
4Gamer:
前作からキャラクターを変更したとのことですが,キャラクター変更は良くするんですか?
ぶっぱ:
そうですね。自分自身が飽きっぽいのと,ずっと同じゲーセンでやっているせいで,相手もこっちのキャラクターに飽きてしまうことがあって(笑)。自分のためにも相手のためにも,うちのゲーセンにいないキャラクターを使った方がいいだろうということで,200〜300戦やるたびにキャラクターを変えています。
4Gamer:
なるほど。では次にレンさんにお聞きしたいと思います。
はい。俺は1作目の「BLAZBLUE CALAMITY TRIGGER」(以下,BBCT)が出てからずっとジン一筋でやってまして,GODS#5もジンで出場します。
ぶっぱ:
すごいよね。俺もジン使ってたんだけど,1年で浮気したよ(笑)。
レン:
……俺,ぶっぱさんに憧れてジンを頑張りはじめたんですよ! それまではバーチャロンをプレイしていて,格闘ゲームに真面目に取り組み始めたのはBBCTが最初なんです。
4Gamer:
なるほど。では,得意なプレイスタイルは?
レン:
インファイトでガンガン殴り合っていくのが好きですね。あと俺もぶっぱさんと同じく,“わざと動きに穴を作って,相手に技を振ってもらう”のをメインに戦法を組み立ててます。あまりそうは思われていなさそうですけど(笑)。
ぶっぱ:
だから最初から読み合いに付き合ってくれない相手には弱いんだよね,うちら(笑)。
レン:
そうですね。一回は流れを取ってこないといけないので,マイペース系はきついですね(笑)。
プレイ環境は,家庭用が出てからはオンライン対戦がメインです。もともとは西横浜ゲーマーズビジョンというゲーセンでプレイしていたのですが,潰れちゃったので……でも,心のホームはビジョンです!
4Gamer:
ありがとうございます。お2人ともBBシリーズは元々プレイしていたと思うのですが,今回GODS#5の競技種目がBBEXということを知ってどうでしたか。やはり出場したい,と思ったのでしょうか。
ぶっぱ:
出たいという気持ちはあったんですが,うちのゲーセンには自分よりももっとやり込んでいる奴がいっぱいいるんですよ。なので今回人気投票で自分を選んでいただいたわけですが,知名度だけで出ちゃっていいのかな,というのは正直ありました。ただ,辞退するくらいならちゃんとやる気を出して,“やる気のないぶっぱ”なんて誰にも言えないようにしよう,そう思ったんです。
4Gamer:
六方チャリオットでは,毎週土曜日にBBの大会を開催&配信していたんですよね。ではレンさんはどうでしょうか。
レン:
自分は元々GODSGARDENの手伝いをしていたこともあって,GODSでBBをやるなら是非出たいと常に思っていたんです。ただ投票に関しては立候補という形だったし,ほかに実力や知名度の高い人も多いから,俺は選ばれないだろうな,と(笑)。なので,こうやって選ばれたのはすごく嬉しいですね。投票してくれた人のためにも,自分なりのジンを見せていかなければ,と。
ぶっぱ:
でも投票してくれた人の分だけ頑張らなきゃいけないって,結構プレッシャーあるよね(笑)。普通の大会だったら自分だけの戦いだけど……。
レン:
そう,安くないんですよ。
4Gamer:
お二人はBLAZBLUEシリーズを長く続けていると思いますが,BLAZBLUEならではの醍醐味,もしくは魅力はなんだと思いますか。
ぶっぱ:
何よりキャラクターの個性が強いところですね。キャラクターごとに異なった特殊能力「ドライブ」を持っていて,それを軸に戦いを組み立てていくので,そこが何より面白いところです。でも何も知らないで見ると,お互いの狙いが分かりにくいかもしれません。
4Gamer:
今回の大会の中で,とくに注目すべきキャラクターというとどれなのでしょうか?
ぶっぱ:
世間的に強キャラと呼ばれているのはラグナ,ヴァルケンハイン,ハクメンの3人なんですが,狙いがもっとも分かりやすく,見てて面白いのはアラクネですね。普段はただジャンプしてるだけのやる気のなさそうなキャラクターなんですが,烙印ゲージが最大まで溜まったらとんでもないことになる(笑)。
レン:
「スーパーストリートファイターIV」(以下,スパIV)で言えば,ユンの幻影陣とローズのソウルサテライトが組み合わさったような状態が一定時間続いて,打撃でも投げでも何かしら当たればコンボにいけるという(笑)。
ぶっぱ:
しかも本格的に見えない中・下段の二択を持っていて,非常にBBEXらしいキャラクターです。
神園氏(以下,かみちゃん):
盛り上がる逆転劇が多いのもアラクネじゃないですかね。常に体力五分みたいなもんなので(笑)。
レン:
ですね(笑)。こっちが体力100%,相手のアラクネが体力10%,残り30秒という状況でもまったく油断ができないです。
4Gamer:
それでも,キャラクターランク的には最強ではない?
レン:
世間的には強い方,ぐらいの感じなんですけど,俺個人としては使う人が使えば最強クラス,という認識です。
ぶっぱ:
自分もそういう認識ですね。相手にしたくないキャラナンバーワン。
かみちゃん:
でもBBEXを知らないで見ても楽しめる爽快さがあると思います。派手に死んでいくんですよ,相手が(笑)。
4Gamer:
ぶっぱさんはラグナ,レンさんはジンをそれぞれお使いですが,このキャラクターを選んだ理由は?
ぶっぱ:
BBCS2ではハザマを使っていたんですが,プレイスタイル的に「(自分には)ハザマのセンスはないな」と感じていたんです。それから辻川(タオカカ)に指名されたときに,ハザマはかなり厳しそうだ,というのもありました。だからどんなキャラに対しても安定して戦えるラグナかジンのどちらかにしよう,ということでラグナを選んだんです。
なのでラグナの魅力はその安定感ですね。地上のけん制が恐ろしく強くて,空中戦もジャンプAが強く,さらにはBBEXでもっとも強い昇竜拳――インフェルノディバイダーを持っている。どんな技が当たってもコンボにいけるんですよ。体力は少な目ですけど,それをカバーできるくらい空間制圧能力が高い。スパIVでいえば豪鬼みたいなキャラクターといえば分かりやすいかな?
レン:
俺はもう3年くらいジンをやってるんですけど,お話したとおり元々はあまり格闘ゲームをやっていなかったので,最初はとにかく分かりやすいキャラクターを選ぼうと思ったんです。それでまずラグナを触ってみたんだけど,操作感が重たかったんですよね。次に同じくスタンダードなジンを使ってみたら,これがしっくり来た。それでそのまま続けている,という感じです。
ジンの魅力は,ほかのキャラクターよりも数多くのジャンプキャンセル対応技を持っていたり,全キャラ中でもトップクラスの発生を持つ中段技の+Aを持っていたり,“どんな状況でも何かしらの選択肢がある”ところですね。自分の考え方次第で試合の流れを作ったり,相手の攻めを切り返したりできるので,やればやっただけ伸びる面白さがあるんです。
ぶっぱ:
ジンを強キャラだって思ったことはないんだけど,対戦して面倒くさいって思わなかったこともない(笑)。
レン:
よく言われますね(笑)。アラクネのように「これ!」っていう強みはないんですけど。
4Gamer:
ぶっぱさんのお話に少し出てきましたが,キャラクター同士の相性はどの程度試合に響いてくるのでしょうか。例えばスパIVなら,キャラ相性は大きく響きますよね。これはGODSのトーナメントルールの一つであるフォーチュンボックス(指名制)の行方にも大きく関わってくると思うのですが。
レン:
キャラごとのコンセプトがはっきりしているからキャラクターの相性はあるんですけど,スパIVと比べたら全然楽だと思います。
ぶっぱ:
実力差で十分まくれる範囲ですよ。ダイヤグラム(キャラクターの相性表)を付けるとしても,ほとんど6:4までの範囲に収まるかなと。……あ,俺のキャラ変更が逃げだってバレる(笑)。
レン:
(笑)。でもまあ,どの組み合わせでも7:3はつかないですよね。どのキャラでも試合を一気に持っていけるゲームなので。だから指名制に関しても,有利が付く相手を選ぶというよりは,対戦慣れしているキャラを選ぶ感じになりそうですね。
ぶっぱ:
そういう意味だと,多分ジンは指名されやすいよね。安心して対戦できるから(笑)。
レン:
そうなんですよ。どうしようかなって考えているところです(笑)。
■キャラクター解説――“スタンダード“タイプ
インファイトを得意としており,いったん自分のペースを握ることができれば,シューティングタイプの相手に勝ちやすい。
ラグナ ドライブ能力「ソウルイーター」は,攻撃を当てたときに相手の体力を吸収する能力。その性能は通常技の延長線上にあるためトリッキーな動きはできないが,そのかわりスタンダードキャラクターならではの手堅い戦い方を得意とする。中距離戦でのけん制能力と接近戦でのラッシュ力に秀でているうえ,インフェルノディバイダーやブラッドカインといった高い切り返し性能を有するので,終始戦いのペースを握ることも多い。
ジン 突出したポイントはないものの,逆に苦手な局面も少ないオールラウンダー的存在で,どのキャラクターとも五分近い戦いを繰り広げられるのが特徴だ。ドライブ能力の「零刀フロストバイト)」はヒット時に相手を凍結させて一定時間行動不能にする能力で,連続技や連係に組み込んでいくケースが多い。また,通常技にジャンプキャンセル可能な技が多く,接近戦に持ち込んだ際は怒涛のラッシュを見ることができるだろう。
マコト トンファーを使うインファイトキャラクター。ドライブ能力の「インパクト」は,ボタンを離すタイミングでD攻撃の攻撃性能が3段階に変化する効果を持つ。もっとも攻撃力が高いLv.3はボタンを離すタイミングが非常にシビアなので,いかに連続技中にLv.3攻撃を成功させるかが見どころ。得意な接近戦では,6+Bの中段攻撃や各種アステロイドビジョンを使ったスピーディな攻めで,相手をかく乱する様が見られるはず。
バング 忍者らしく素早さに秀でたキャラクターで,一度のジャンプ中に空中ダッシュを2回できるため,広い空間を自由に動き回れるのが強みだ。ドライブ能力の「バーニングハート」はガードポイントのある特殊技で,これを4回ヒットさせると,獅子神忍法・究極奥義・「萬駆風林火山」を発動でき,すべての通常技をダッシュ,空中ダッシュでキャンセル可能になる。目にも止まらぬほどの激しい動きで,相手のガードを崩す様は必見だ。
ツバキ 攻撃のリーチが短く接近戦を得意とするキャラクター。必殺技の性能はそれほど高くないが,ドライブ能力の「インストール」を利用してパワーアップすることにより,その性能は劇的に高まる。また,インストールゲージを増加する各種D行動は隙が小さいため,通常技→D〜という流れで通常技の隙をフォローすることが可能。このテクニックを利用した接近戦のラッシュに持ち込み,相手を圧倒していく点が見どころだ。
ライチ ドライブ能力の「萬天棒」は,所持中はリーチが長く,無敵技の燕返しを使えるため,攻防のバランスに優れる。Dボタンで萬天棒を設置すると素手状態となりリーチが短くなるが,Dボタンで萬天棒を飛ばすと往復時に1回ずつ攻撃が発生するため,広い空間を制圧できるのが特徴だ。また,大車輪,国士無双の存在で,相手の起き上がりを攻める能力は全キャラクター中トップクラス。攻撃力は低いものの,型にはまったときの爆発力は高い。
プラチナ 基本的には接近戦を得意とするキャラクターだが,ドライブ能力の「マジカルシンフォニー」によって戦い方が大きく変化するのが特徴だ。マジカルシンフォニーはヒートゲージ上に表示されるアイテムを装備する能力で,出現するアイテムはランダムで変化。アイテムによって攻めや守りが強化されたり,飛び道具が出せるようになり遠距離で戦えるなど,そのときどきで変化する立ち回りに注目だ。
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