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アイディアファクトリーの新作,PSP「ジェネレーション オブ カオス 6」はRTS風の戦闘とダークな世界観が魅力の硬派な作品に
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印刷2012/05/17 13:40

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アイディアファクトリーの新作,PSP「ジェネレーション オブ カオス 6」はRTS風の戦闘とダークな世界観が魅力の硬派な作品に

画像集#003のサムネイル/アイディアファクトリーの新作,PSP「ジェネレーション オブ カオス 6」はRTS風の戦闘とダークな世界観が魅力の硬派な作品に
 女性向けブランド「オトメイト」や関連子会社のコンパイルハートなど,独自の布陣をひくアイディアファクトリーは,今夏に向けてガッツリと遊べるRPGを3タイトルも市場に投入する。その第1弾となるのが,2012年6月28日に発売予定のPSP用ソフト「ジェネレーション オブ カオス 6」(以下,GOC6)だ。

 アイディアファクトリーのRPGといえば,最近はコンパイルハートから発売される「超次元ゲイム ネプテューヌ」や,「アガレスト戦記2」などのように,どちらかといえばビジュアルでプレイヤーを引き込んでいくタイプの作品が目立っていた。

 しかしGOC6はコアなゲーマーをも取り込みそうな戦略性の高い戦闘システムを前面に押し出してきた。
 開発は,過去に「ユグドラ・ユニオン」といった作品を手がけ,ゲームシステムの構築には定評のあるスティングが手がける。GOC6は,アイディアファクトリーとスティングの共同ブランド「スーパースティング」の第1弾タイトルとして発売されるタイトルでもあるのだ。

 2005年に発売されたPS2用ソフト「新天魔界 ジェネレーション オブ カオス V」以来,7年ぶりとなるシリーズ最新作は,スティングというパートナーを得てどのようなゲームに進化したのか。今回はその魅力を,実際にアイディアファクトリー本社で確かめてきた。

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RTS風に展開する戦闘がゲーマー心を刺激する!


 多くの場合,作品の紹介をするときには世界観や物語の説明,キャラクターの紹介を冒頭に置くのがセオリーだが,今回はちょっと後回し。その前に本作の最も“そそられる部分”をお伝えしよう。

 GOC6の魅力はなんといってもアクティブバトルと呼ばれる戦闘システムにある。
 平面のマップに敵味方のユニットや拠点などが配置されており,味方ユニットに指示を出して,敵ユニットを倒しつつ勝利目標の達成を目指す――という前提と目的は一般的なSRPGと変わりない。だが,この「アクティブバトル」の特徴は“リアルタイムで戦闘フィールドの状況が変化していく”という部分にある。

 リアルタイムのバトル,というと複雑なゲームシステムを想像するかもしれないが,操作方法自体は非常にシンプル。味方ユニットに目的地を指示すると,ユニットはそこに向かってまっすぐ歩いていくため,基本的には,攻撃したい敵ユニットや占拠したい拠点を指定するだけでOKだ。

ユニットは目的地を指示して移動させるが,ユニットが辿るルートを点で指定することも可能
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 ただ,味方が行動している間にも,マップでは敵ユニットが動き回り,敵軍の砲弾が縦横無尽に飛び交う。しかも,マップ内には歩きづらい地形(森や水場など)もあるため,単に目的地への最短ルートをユニットに指示するのではなく,上手に経路を指定していくことが重要になる。

 また,敵・味方のユニットはそれぞれ最大5体まで同時に出撃できるが,出撃できるユニットの数は,マップ内の「拠点」の制圧状況で変化する。たとえば戦闘開始時点では味方が2体しか出撃できないマップであっても,味方ユニットに拠点を制圧させることで,より多くの増援を出せるようになるのである。

 これを応用して,敵の拠点の数を減らすと,敵軍の出撃枠に満たない分のユニットを強制的に撤退させることができる。だがこれは,こちらの拠点を落とされてしまうと味方ユニットの数が減ってしまう……という意味でもある。

 このように戦場を構成する要素の1つ1つは単純で,難しいものは何もない。しかし,戦場がリアルタイムに変化していくことで,いくつもの要素が絡み合い,戦略性の高い戦闘を演出してくれるのだ。

ゲームの進行はステージクリア型,物語は全7章におよぶ「Chapter」単位で区切られ,各Chapter内に4〜6のステージが用意される。全体では30以上のステージが存在し,プレイヤーの進め方によってストーリーが変わると,プレイするステージも変化するという
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TIPS:「キャラクター」

 本作の開発はゲームシステムの構築に優れるスティングだが,やはりアイディアファクトリーとの協業ということで,キャラクターにも力が入っている印象だ。病弱な妹「ユーリ」,剽軽な翼人「ドミニク」,筋の通ったお姉様「オリヴィア」,天真爛漫で露出度高めの「マルレーネ」と戦場の花には事欠かない。

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ユーリ
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ドミニク
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オリヴィア
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マルレーネ


連続攻撃「カオスアタック」など

遊び応えのあるギミックが満載


 味方ユニットが敵ユニットに接触すると,1対1の「バトル」に突入する。ここでは敵味方が互いに1回ずつ攻撃をするのだが,味方の攻撃では画面に表示される「ターゲットサークル」に向かって流れてくるターゲットに合わせ,タイミングよくボタンを押すことができると,連続攻撃が発動するのだ。

ターゲットサークルを用いた戦闘シーンはさしずめリズムゲームのような感触。ちなみにタイミング良く押せると,インパクトサークルも大きくなっていく
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 デュエル後はユニットが一定距離吹っ飛ぶ(ノックバックする)のだが,このとき吹っ飛ばした敵のユニットを中心に表示される「インパクトサークル」内に,別の味方ユニットがいると,追加攻撃「カオスアタック」が発動する。
 同じ要領でサッカーのように敵を味方ユニット方向に吹っ飛ばし,第3撃・第4撃へと続けることも可能で,4人連続でうまくカオスアタックを決めると,5人目の攻撃で強力な「カオスアタックスペシャル」が発生する。カオスアタックスペシャルの効果は通常の攻撃やカオスアタックとは比べものにならないほど高く,キメたときの爽快感も抜群だ。

 ゲーム序盤では単発の攻撃だけでも敵を倒していけるが,ゲームを進めるにつれ,カオスアタックやカオスアタックスペシャルを決めないと倒せないような強敵もどんどん登場してくるとのこと。

 確実にカオスアタックやカオスアタックスペシャルを決めるためには,どの武器を使えば相手がどの程度吹っ飛ぶのか,そしてどの方向にどのくらい吹っ飛ばせばいいかのを考えなくてはならないため,かなり緻密な計算が必要になるだろう。

戦闘では武器の種類も重要になる。登場する全9種の武器にはそれぞれ相性がある一方で,武器によって吹っ飛ばす距離などが変わってくるため,必ずしも敵と相性のいい武器を選べばいいというわけではない。このあたりも,戦略性の高さを際立たせるのに一役買っている
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 このほかにも,戦闘フィールド全体に効果をおよぼす「召喚」や,キャラクターごとの特性,武器の「錬成」の要素など,ゲームを奥深くする要素はまだまだある。これらすべてが相まって,コアなゲーマーでも楽しめそうな戦略性の高い戦闘が生まれるのである。

 いろいろと独自のギミックが多いゲームシステムのため,「SRPGが苦手な自分には難しくてクリアできないのでは?」と尻込みしてしまう人もいるかもしれない。実際,ゲームバランスはある程度の技量を有するプレイヤー向けになるようだ。
 とはいっても,ステージとステージの合間に「フリーバトル」を選択し,経験値やアイテムを稼いでキャラクターを強化していけば,クリアできる難度になっているとのこと。逆に,うまく戦略的にプレイをすればフリーバトルを一切行わずにクリアすることも可能だという。

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 要するに,ゲームが得意な人は戦略的なプレイで,そうでない人はレベルをある程度確保した堅実なプレイで,といったように,個人の力量に合わせてプレイスタイルを(ゲーム内で切り替えることなく)選べるというわけである。

 今回はゲームの序盤しか見られなかったが,SRPGにRTSやリズムゲーム風の要素を取り入れた戦闘は,本作独自の非常に面白いものになっているように感じた。公式サイトでは,プレイムービーも公開されているので,ぜひ実際に動いているところを見て,本作の魅力を確かめてほしい。

TIPS:「ストーリー」

乾いた空に浮かぶ薄暗い雲が日の光をさえぎり、ひび割れた大地は濃厚な霧と静寂が支配している。
生命の息吹を感じさせない灰色の世界。
人はこの世を冥界と呼んだ。

枯れた木々に覆われた死の森を、二人の兄妹が寄り添いながら進む。
兄は、病弱な妹を守るために薬を常備し、背中には幾何学模様が描かれた幾つもの禁書を携えている。

妹は、澄んだ青い髪を風になびかせ、親愛なる兄に寄り添う。
しかし、彼女の首に巻かれた包帯が、その美麗さを濁している。
荒れた大地を歩きながら、彼女は時おり首を押さえ苦痛の声をあげ、兄は彼女を苦しみから救うために痛み止めの薬を拵えそっと与えた。
妹は感謝の笑みを浮かべ、兄もまたその笑顔に癒される。

今日も二人の兄妹は、道なき道を歩き続ける――

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TIPS:「ジェネレーション オブ カオス 6」とは

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 GOCシリーズは,「スペクトラルフォース」シリーズなどと同様,ファンタジー世界“ネバーランド”を舞台とするアイディアファクトリーの作品群「アイエフネバーランド」の一角を担う。過去作でも,魅力的なキャラクターや個性的なゲームシステムで人気を博した。

 スティングが開発を手がける本作「ジェネレーション オブ カオス 6」は,過去のシリーズの世界観を継承しつつも,ストーリーやゲームシステムなどは全面的に刷新されている。そのため,過去のシリーズを遊んだことがないという人も,新規のタイトルとして楽しめる作品に仕上がっている。

 ストーリーやキャラクターデザインも,あえて“昔のアイディアファクトリー”の雰囲気をもったシリアスなものとなった。近年のコンパイルハートやオトメイトの作品でアイディアファクトリーを知ったという人には,かなり意外に映るのではないだろうか。

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「ジェネレーション オブ カオス 6」公式サイト

  • 関連タイトル:

    ジェネレーション オブ カオス 6

  • 関連タイトル:

    超次元ゲイム ネプテューヌmk2

  • 関連タイトル:

    アガレスト戦記2

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