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NVIDIA台湾,未発表GPU「GeForce GT 640」の製品情報を掲載。「GK107」コアを採用か
NVIDIAはGT 640の発表を行っておらず,6月2日時点ではGeForce公式Webサイト「GeForce.com」にも,NVIDIAの日本語Webサイトにも情報は掲載されていない。また,NVIDIAの台湾サイトにも製品写真は掲載されていなかったりもするので,誤って掲載されたのではないかと思われる。
また,NVIDIAはすでに,同社のOEMとなるPCメーカー向け製品として「GeForce GT 640 OEM」(以下,GT 640 OEM)という製品を,Kepler&Fermiアーキテクチャ混在でリリースしており,そのKepler世代版がやはり384 CUDA Core仕様なので,GT 640を「GT 640 OEMのKeplerアーキテクチャ採用版をベースとする小売り市場(≒PC自作市場)向けモデル」と見ることも可能だろう。
GK107コアでは,192基のCUDA Coreが16基のテクスチャユニットなどと一緒に「Streaming Multiprocessor eXtreme」(以下,SMX)を構成。そして,そのSMXが2基集まって「Graphics Processing Cluster」(以下,GPC)となり,GT 640ではそのGPCを1基搭載する。なので,GT 640の製品情報に記載はないが,テクスチャユニットの総数は32基ということになるはずである。
組み合わされるグラフィックスメモリはDDR3で,メモリインタフェースは128bit。リファレンスのメモリクロックは1800MHz相当(実クロック900MHz)なので,メモリバス帯域幅は28.8GB/sという計算になる。
そのほか,現時点で明らかになっているGT 640のスペックを,「GeForce GTX 660M」および「GeForce GT 630」(=GeForce GT 440)と比較したものが表である。GT 640のROPユニット数は筆者の推測だ。
現在のところ,一般PCユーザー向け市場で流通しているGeForce 600シリーズの下位モデルは,いずれもFermi世代のGPUを用いたリネーム品だけだ(関連記事)。それだけに,PC自作市場へ向けた初のGK107コア搭載製品となるGT 640は,エントリークラスのGPUを探している人達の間で,相応の注目を集めることになるのではなかろうか。
なお,伝え聞くところによれば,GT 640カードは近日中に,NVIDIAのパートナーとなるグラフィックスカードベンダーから多数登場の見込み。発売当初の価格は1万円台前半になるという。
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GeForce GT 600
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