［TGS 2012］「初音ミク Project DIVA Arcade」に「Project mirai」から4曲が追加。開発陣トークが盛りだくさんの「オビでぃばっ！（2日目）」

　東京ゲームショウ2012の会期中，セガが連日開催している「初音ミク」関連タイトルのステージイベント「オビでぃばっ！」。その第2回「オビでぃばっ！『f』だけが『初音ミク -Projecet DIVA-』じゃないですよ！」が，2012年9月21日に開催された。

　第2回「オビでぃばっ！」では，発表されたばかりのスマートフォン向けタイトル「初音ミク ライブステージ プロデューサー」と，9月13日に発売されたPS3用ソフト「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター extend」，そして「初音ミク Project DIVA Arcade」の3作品に焦点が当てられた。

チーフプロデューサーは初音ミクのライブを制覇する“ミク廃”

　「ライブステージ プロデューサー」の紹介をするために登壇したのは，同作のチーフプロデューサー金安美紗氏だ。金安氏は同作で初音ミクのデザインから，各種デザインの監修，さらにモジュールの作成までを担うという生みの親的な人物である。

司会は第1回に続いて声優の磯村知美（イソッチ）さん

“ミク廃”らしい金安美紗氏

　何を隠そうこの金安氏は，これまで開催された初音ミクのライブにはすべて足を運んでいる“ミク廃”（と呼ぶらしい）なのだという。イソッチさんが「ライブをすべて見てきたことが，制作に役立つか」といった趣旨の質問を投げかけると，「1ファンとしての目線から，ミクさんをより可愛くできる」という返答。すごいです。

　と，そんな雑談も交えながら，金安氏は実際に実機を動かしつつ「ライブステージ プロデューサー」がどのようなゲームなのかを説明していく。

　簡単にまとめると，「ライブステージ プロデューサー」は，プレイヤーが初音ミクをプロデュースして，ライブハウスを大きくしていくというシミュレーションゲームだ。AP（行動ポイント）を消費して初音ミクをトレーニングし，ステータスを伸ばしてコンテストに参加する。

壇上で進行を助けるのは，「初音ミク Project DIVA Arcade」のプロデューサーなどでお馴染みの大崎 誠氏
トレーニングとコンテスト

　コンテストでは賞金やモジュール（衣装），ステージ（背景）が獲得でき，ここで手に入れたものを組み合わせて「ライブ」をするのだ。ライブ中は，ハートマークが画面上に現れるので，これをスワイプで拾って得点を稼ぐ。ときおりバイキンのようなマークも流れてくるが，こちらはうまく避けなくてはならない。ちなみに，ライブできる楽曲はまだ多くないが，随時追加していく予定だという。


　「ライブステージ プロデューサー」は現在，期間限定の事前登録を受け付けており，登録した人には特別なモジュールがプレゼントされる。さらに，会場では特製ステッカーが配られているので，「ミクさんのプロデュースに関しては譲れない……」という人は明日以降，セガブースへ行ってみよう。

「初音ミク ライブステージ プロデューサー」公式サイト

「ドリーミーシアター extend」のパートでは

譜面30号氏のスーパープレイが光る

ディレクター 松並桂一氏

　続いて「ドリーミーシアター extend」の紹介パートへ。ここでは，ディレクターの松並桂一氏が同作の概要を解説したうえで，こだわったポイントなどを語った。

　「ドリーミーシアター」シリーズは，PSPで発売された「Project DIVA」シリーズのタイトルを，PS3で楽しめるようにする作品だが，これもその名称のとおり，「Project DIVA extend」をPS3で楽しめるようにしたものだ。

　3作目となる今回，松並氏がこだわったのは“表現”だという。例えば，ライティングは開発期間ギリギリまで，女優にレフ板を当てるがごとくこだわっており，結果的に「これまでで一番ミクが可愛くなった」と松並氏は豪語する。

　海の表現や，初音ミクの影に周囲の色をかぶせるような細かい演出も行われているのだが，この作業は口で言うほど簡単ではないのだという。そういう機能を入れたら終わりというものではなく，1つ1つの映像を見ながら，おかしなところがないかどうか，チェックしつつ進めていかなければいけないのだそうだ。ちなみに，PVは新規楽曲を0から作ろうと思うと制作には2か月くらいかかってしまうとのこと。


　また，ドリーミーシアター extendは，Project DIVA Arcadeから「サクラミク」を含む6つのモジュールが移植されていたり，3D立体視に対応していたりとかなり盛りだくさんの内容になっている。これらの機能は新たに追加された「ライブ鑑賞モード」を盛り上げてくれること間違いなしだ。

　……と，こういった機能を松並氏が紹介している横では，開発スタッフの一人“譜面30号”氏が「初音ミクの激唱」の難度EXTREME（編注：ゲーム中最高難度の通称ボス曲を，最大の難度設定）でプレイしていた。惜しくもパーフェクトはならずだったが，かなりのハイスコアで，生放送を見ていた視聴者からも感嘆のメッセージが届いていた。

サクラミクのモジュールで「初音ミクの激唱」をプレイする譜面30号氏

9台のカメラを自由に動かしながらミクさんを見られるというライブ鑑賞モード。このステージのケミカルライトや照明も，かなりこだわって作られているらしい

「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター extend」公式サイト

Project DIVA Arcadeには追加楽曲が多数

　最後は大崎氏と松並氏によるProject DIVA Arcadeの最新情報の紹介だ。
　Project DIVA Arcadeには，ニンテンドー3DSで発売された「初音ミク and Future Stars Project mirai」から下記4曲が追加されることが明らかにされた。

・NoLogic

NoLogic配信時には，画面に表示されているルカの衣装も同時配信予定。ルカのショートパンツは結構レアなのだとか

・on the rocks

KAITOとMEIKOが歌う大人っぽい雰囲気の楽曲。Project Miraiに収録されているものより尺を詰めているそうだが，その演出がむしろカッコイイとのこと

・妄想スケッチ

学校内の変化をリアルな映像で再現。ミクVer.のほかにリンVer.も収録される

・ゆめゆめ

この楽曲のために新規PVが作られるそうだ

　これらの楽曲は，「クリスマスケーキを食べる頃にはプレイできているはず」らしいので，楽しみにしておこう。

　なお，最後にセガのアーケードゲーム「アフターバーナー」の楽曲が本作に収録されることも明らかにされた。こういった楽曲は，アフターバーナー以外にも用意される予定とのことなので，今後の情報にも期待してほしい。

「初音ミク Project DIVA Arcade」公式サイト