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Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
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印刷2014/10/02 14:00

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Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

画像集#032のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 2014年10月2日,NVIDIAは都内で報道関係者および流通関係者向けイベントを開催し,32bit版「Tegra K1」SoC(System-on-a-Chip)搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」を10月10日に発売すると発表した。北米市場でNVIDIAは,内蔵ストレージ容量16GBでWi-Fi対応のモデルと,同32GBでWi-Fi&LTE対応のモデルを市場投入済みだが,今回日本での発売が確定したのは前者のほうとなる。NVIDIA自社ブランドのAndroid端末が国内で正式に流通するのは,もちろん初めてだ。
 メーカー想定売価は4万〜4万5000円(税別)になるとのことで,単純計算した税込価格は4万3200〜4万8600円となる。

SHIELD Tablet。Keplerアーキテクチャで192基のシェーダプロセッサからなるGPUコア「GK20A」と,4-PLUS-1構成の「Cortex-A15」を統合したTegra K1を採用する端末としては国内初登場である
画像集#002のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

 Wi-Fi Direct&USBワイヤード接続対応のゲームパッド「SHIELD Wireless Controller」と,スタンドにもなるカバー「SHIELD Cover」もやはり10日発売予定となっている。こちらのメーカー想定売価は順に,8000〜9000円程度,4500〜5000円程度(いずれも税別)とされているので,単純計算した税込価格は,8640〜9720円程度,4860〜5400円程度だ。

画像集#003のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
SHIELD Wireless Controller
画像集#004のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
SHIELD Cover

縦持ち状態のSHIELD Tablet。上側にはインカメラが装備されている
画像集#023のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 まずは本体から見ていこう。SHIELD Tabletの本体は,8インチサイズで解像度1920×1080ドットのIPS液晶パネルを中心に,その左右にバスレフポート付きのステレオスピーカーを装備したレイアウトとなっている。本体を構成する各面はフラットで,手に持つとシャープな印象を受ける。
 本体サイズは221(W)×126(D)×9.2(H)mmで,重量は約390g。8インチクラスのタブレットとしては,SHIELD Tabletはやや重いほうだ。

本体左側面:主要なインタフェース類が集中している。写真上から,3.5mmミニピンのヘッドフォン端子,HDMI Mini Type C出力,USB Micro-B端子,バスレフポートが並ぶ
本体右側面:こちらには,バスレフポートがあるだけだ
画像集#026のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#027のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

本体上側面:写真左から,収納式のスタイラス,SIMカードスロット用のフタ(Wi-Fiモデルはスロットなし),microSDカードスロット,音量調節ボタン,[電源/スリープ]ボタンという配置
本体下側面:SHIELD Cover固定用の溝が左右にあるだけだが,シリアルナンバーや技適マークなどはここに小さく書かれている
画像集#028のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#029のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

左:SHIELDのロゴが目立つ本体背面とSHIELD Cover。背面左上側(写真では右下)に500万画素のアウトカメラを装備する
右:専用オプションのSHIELD Coverは,本体に磁石で固定され,右写真のように折り曲げて簡易スタンドにもなる
画像集#024のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#025のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

 SHIELD Tablet最大の特徴は,採用された仕様の多くがゲーマー向けのものになっていること。具体的には,SHIELD Tabletを使うと,「ただAndroid用のゲームアプリをプレイする」以外に,ざっと挙げただけでも,以下のようなことが行えるのである。


■GameStream


画像集#014のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 Kepler世代以降のGeForce GTX搭載PCから,PCゲームの映像をストリーミングで配信し,SHIELD Tablet(+SHIELD Wireless Controller)でプレイできる機能だ。NVIDIA初のポータブルゲーム機型Android端末「SHIELD Portable」(旧称:SHIELD)でもサポートされていたが,日本で利用できるのはSHIELD Tabletが初となる。

 現時点では,120タイトル以上のPCゲームがGameStreamに対応しているとのこと。発表会場では,「GeForce GTX 980」搭載PC上で動作している「GRID 2」をGameStreamを使ってSHIELD Tablet上でプレイするデモが披露されていた。
 配信されたゲーム画面の解像度は1080p(1920×1080ドット)とのことで,PCで見るのと遜色ない映像をタブレット側に表示していたのには驚かされる。

画像集#013のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#012のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
GRID 2を動作させているホストPC(左)と,GameStreamでそれをプレイしているSHIELD Tablet(右)。ゲームの種類にもよるだろうが,遅延でもどかしい思いをすることはなかった


■ShadowPlay


画像集#015のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 「いいプレイができた」と思ったときゲームプレイ内容を最大20分間遡ってファイルに書き出せる自動録画や手動での録画機能の総称。「Twitch」への動画投稿機能が統合されており,インカメラを使って,自分のプレイ風景を重ねて生配信をすることも可能だ。
 SHIELD Tabletのインカメラは,約500万画素という高いスペックを備えているが,これは自撮り映像付き配信を考慮して,一般的なタブレットよりも高解像度なものを選択したためとのことだ。

画像集#016のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#017のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
ShadowPlayによるTwitchライブ配信のデモ風景(左)。右写真が配信中の映像で,配信映像右下にインカメラによるプレイヤー自身の顔が表示されている。

 録画映像のビットレートは,ゲームをプレイ中にSHIELD Tabletの画面上でも調整できるとのこと。具体的なビットレートの数値は確認できなかったが,ストレージ容量の差も考慮して,PC用の「GeForce Experience」に統合されているShadowPlay機能よりは低いビットレートでの録画になるとのことだった。
 なお,現状では,生配信に対応する動画配信サービスはTwitchのみである。ただ,地域ごとに利用される動画配信サービスに違いがあることも理解されており,地域のニーズに合ったサービス――たとえば,日本ならニコニコ生放送――への対応も検討されているとのこと。NVIDIAによる対応に強く期待したい。


■Gamepad Mapper


 Androidのタッチ操作に最適化されたゲームタイトルをSHIELD Wireless Controllerでプレイできるよう,操作をマッピングする機能。複雑なスワイプ操作をボタン1つに割り当てることもできるので,場合によっては指で操作するより便利かもしれない。

左:SHIELD Wireless Controllerをつないだ状態では,Android側の設定にある「コントローラー」で,Gamepad Mapper(日本語ではゲームパッドマッパー)を有効にできる(写真の赤枠内)
右:ゲーム中にSHIELD Wireless Controllerのスタートボタンを長押しすると,任意操作をコントローラーの各ボタンに割り当てるツールが画面上に表示される仕組みだ
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■Console Mode


画像集#022のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 画面をHDMI Mini Type C経由でテレビに出力する機能。SHIELD Wireless Controllerを使えば,それこそゲーム機(というかAndroidセットトップボックス)的に利用できる。
 なお,1台のSHIELD Tabletには,同時に4台までのSHIELD Wireless Controllerを接続できるという。ゲーム側の対応も必要だろうが,プレイ途中で他のプレイヤーがSHIELD Wireless Controllerをつなげてゲームに途中参加するといったこともできるようだった。複数人で1つのゲームをプレイするようなときには,Console Modeの機能はとくに役立ちそうだ。

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SHIELD Tabletにプリインストールされたアクションゲーム「Trine 2」を,Console Modeで大画面テレビとつないだSHIELD Tabletでプレイしている様子(左)。そこにもう1人のプレイヤーが,SHIELD Wireless Controllerを持って参加すると(右),画面上にも追加プレイヤーがキャラクターを選択する画面が表示されていた

SHIELD Tabletは,Tegra Note 7に引き続いてペン入力をサポート。プリインストールのイラストアプリ「Dabbler」を使うと,水彩画や油絵風の絵も描ける
画像集#005のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 日本においてZOTAC International扱いで登場した従来製品「Tegra Note 7」は,「『Tegra 4』のリファレンスプラットフォーム」という位置づけだったこともあり,ゲーム以外の機能が広くアピールされていたのを覚えている人も多いだろう(関連記事)。たとえば,静電容量式のタッチパネルとパッシブ型のスタイラス(=ペン)で,電磁誘導式のアクティブ型スタイラス(=デジタイザ)に迫る性能の実現を狙った「DirectStylus」や,高速なHDR(High Dynamic Range)写真を撮影できる「Always-On HDR」といった具合だ。
 それに対してNVIDIA自社ブランド初のAndroidタブレットとなるSHIELD Tabletでは,そういったTegra Note 7の基本仕様を踏襲しつつ,NVIDIA自社ブランドの製品らしく,ゲーム用途に特化してきたというわけである。

画像集#030のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#031のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
SHIELD Tablet付属のスタイラス(左)。ここにも小さくSHIELDのロゴがプリントされていた。スタイラスは本体上部に収納可能だ(右)

SHIELD Tabletの分解イメージ。液晶パネルの両サイドで正面を向き,さらにバスレフポートが組み合わされた,良好なステレオスピーカーは,Tegra Note 7から継承している
画像集#009のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

 別売りで提供されるSHIELD Wireless Controllerは,低遅延のWi-Fi Direct接続でSHIELD Tabletと,USB Micro-B経由のワイヤード接続ではSHIELD TabletおよびPCで利用可能。基本的には「SHIELD Portable部のゲームパッドを独立させたもの」だが,SHIELD Portableのように液晶パネル部が蓋になるという物理的な制約がないため,ボタンやスティックのレイアウトは据え置き型ゲーム機のそれと同じ雰囲気になっており,窮屈さは感じない。

ワイヤレスだけでなくワイヤードでも利用できるSHIELD Wireless Controller。2連アナログスティックとD-Pad,[A/B/X/Y]ボタン,[LB/RB]バンパーボタン,[LT/RT]アナログトリガーと,ボリューム調整ボタン,Android操作用の[Home][Back]ボタン,[Start]ボタン,電源およびマルチ機能用ボタンと,静電容量式のタッチパッド,4極3.5mmミニピンのアナログヘッドセット接続端子が用意される。マイクが内蔵されており,Google音声認識をコントローラから利用することも可能だ
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 また,本体中央手前側に静電容量式のタッチパッドが用意され,カーソルによるSHIELD Tabletの操作が可能になったのも注目すべき点といえるだろう。海外取材時のデモでSHIELD Portableを使ったとき,どうしてもマウス操作が必要な局面において,いちいち画面をタッチする必要があったのを存外に不便だと思っていたのだが,SHIELD Wireless Controllerであれば,その問題から解放されるわけで,この点は大いに歓迎したい。

左:SHIELD Wireless Controllerの中央奥側にある銀色部分を拡大してみた。NVIDIAロゴの付いた逆三角形のボタンは「SHIELD Hub」と呼ばれるゲーム中心のメニューアプリを呼び出すものだ。その左にはタッチ式の[戻る]ボタン,右にはスタートボタン,下側にはAndroidのホームボタンがある
右:中央手前側にある銀色の三角形が,マウス操作用のタッチパッド。ちなみに,Androidの画面では右アナログスティックでもマウスを操作できる。タッチパッドの下は音量調節ボタンだ。意外なことにゲーム中でも操作しやすかった
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SHIELD Wireless Controllerの分解イメージ
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画像集#010のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 もう1つの別売りオプションとなる本体カバー,SHIELD Coverは,Tegra Note 7と同じく,固定用の溝とマグネットでSHIELD Tabletに固定するタイプだ。SHIELD Coverを取り付けた場合は,カバーを開くと画面がスリープから復帰するようになる。

SHIELD Coverの利用例
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Tegra K1のパワーでPCゲーム並みのAndroidゲームが可能に


NVIDIA Japan 日本代表兼米国副社長の大崎真孝氏
画像集#035のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 発表会の冒頭に登壇した,NVIDIA Japan 日本代表兼米国副社長の大崎真孝氏は,Android向けゲーム市場が急激に拡大しているという背景を説明したうえで,SHIELD Tabletは「タブレットをベースとした究極のゲーミングマシン」であると主張する。
 技術的な側面から,その根拠を説明したTegraソリューション部 SHIELD ビジネスマネージャーの山田泰水氏は,KeplerアーキテクチャのGPUコアを採用したことをその理由に挙げた。単にグラフィックス性能が向上しただけでなく,デスクトップPC向けGPUと同じアーキテクチャを採用したことでOpenGL 4.4やDirectX 12といった最新のAPIにも対応可能となり(※Android OS自体は,まだこれらに対応していない),「PCクラスのゲームを移植することが容易になった」ことが大きいというわけだ。

Tegraソリューション部 SHIELD ビジネスマネージャーの山田泰水氏(左)と,山田氏が提示したTegra K1のGPUと「GeForce GTX TITAN」がサポートするAPIや消費電力の比較スライド。性能面では大きな差があるとはいえ,PCゲームの移植を多少は楽にしてくれるはずだ
画像集#036のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#037のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

同じく山田氏が提示した,SHIELD TabletとiPad Air,およびGALAXY Tab Pro 8.4のグラフィックス性能比較グラフ。各種ベンチマークテストでは比較対象よりも2〜4倍高速であると高性能ぶりをアピール
画像集#038のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売

 また,専用ゲームパッドとして用意されたSHIELD Wireless Controllerは,一般的なBluetooth接続のゲームパッドと比べて半分という低遅延を実現しており,SHIELD Tabletでのゲーム体験向上に一役買っていると主張する。
 ちなみに,SHIELD Tabletに最適化されたゲームタイトルはすでに14タイトルあるほか,コントローラ対応が確認されたゲームも400タイトル以上あるとのことだ。

 また,発表会ではゲーム以外の特徴として,付属スタイラスとプリインストールのイラストアプリ「Dabbler」(ダブラー)によるイラスト作成もアピールされている。ステージには絵を描くことが趣味という女優の八木のぞみさんが登壇。実際に彼女がSHIELD Tabletで描いたというイラストが披露された。
 Dabblerでは色を作るときに,実際の絵の具を混ぜる動作を模しているため,パレットに色を置いてペンで混ぜるような操作で色を作れることが楽しかったと評していた。

画像集#040のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売 画像集#039のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
ゲストとして登壇した八木のぞみさん(左)と,Dabblerで八木さんが描いたという沖縄の海をイメージしたイラスト(右)。写真では分かりにくいが,水彩画のような淡い色彩が多用されている


さっそくSHIELD Tabletでゲームをプレイしてみた


 イベント会場には,複数台のSHIELD Tablet実機が置かれ,実際に触ることができるようになっていた。上で紹介したゲーム関連機能のうち,「Gamepad Mapper」だけは残念ながらデモがなかったのだが,それ以外は実機で体験してきたので,順に,ムービーと合わせ,そのインプレッションをお届けしてみたい。

■GameStream

 GameStreamのデモでは,「Titanfall」など,複数のゲームが用意されていたが,今回テストに用いたのはGRID 2だ。シビアな入力が求められるクルマ系タイトルでは,遅延が分かりやすいのではないかと思ったのだが,ぱっと触ってみた限りは,まったくと言っていいほど違和感がなかった。ゲームに夢中になるあまり,プレイし終えたところで「そういえばこれってストリーミングだったっけ」と思い出したほどだ。
 横に比較対象機を置いて厳密に比較したわけではないが,テレビに映る映像も,「いかにもビデオ」なノイズなどはなく,快適。もちろん,テレビに映さず,SHIELD Tabletの画面にゲーム画面をストリーミングしてプレイすることも可能なので,寝っ転がりながらオンラインRPGなどをプレイするのがクセになりそうな予感もある。


 説明員によると,GameStreamは,USB−LANアダプター経由の有線接続時に1920×1080ドット,無線LAN接続時には1280×720ドットでの配信になるとのことだった。


■ShadowPlay&Twitch

“顔出し”でのTwitch生配信中。こんな感じでいろいろオーバーレイ表示させながらプレイできる
画像集#042のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 SHIELD Tabletは画面の右上から引き出せるランチャーなど,いくつかの“入口”からShadowPlay機能を呼び出せるようになっており,特別な撮影機材なしで,ゲームプレイとプレイヤーの顔を同時にTwitchで生配信できるようになっている。
 今回は「Bomb Squad」というAndroid用ゲームタイトルを用いたが,配信とのタイムラグは,PCなどでTwitchの生配信を使うときと変わらない印象だ。ざっくり10〜15秒程度,といったところか。


 なお,半ば余談気味に続けておくと,Bomb Squadはいわゆるボンバーマン系タイトルで,デジタルボタンを押している長さによって投げる爆弾の飛距離が変わるため,ボタン操作の微妙な使い分けが必要なのだが,SHIELD Wireless Controllerの操作感に違和感がないため,すぐ慣れることができた。このあたりはさすがNVIDIAといったところか。


■Console Mode

写真でSHIELD Wireless Controllerの上に見えるSHIELD TabletがTrine 2を実行中
画像集#041のサムネイル/Tegra K1搭載のゲーマー向け8インチAndroidタブレット「SHIELD Tablet」,10月10日に国内発売
 ムービー自体はGameStreamと似たものになったが,下に示したのは,Console ModeでAndroid用タイトル「Trine 2」をプレイしているところだ。SHIELD Tablet側の画面出力を無効化して,テレビにのみ出力して,SHIELD Wireless Controllerでゲームをプレイしていると,たしかにゲーム機(=Console)っぽい感じがある。


 なお,Trine 2はSHIELD Tabletにプリインストールされており,英語音声,日本語字幕で,物理シミュレーションの有効な世界でのアクションパズルを楽しめるゲームになっている。
 Trine 2はビジュアルパッドでの操作にも対応しているのだが,シビアなタイミングでのジャンプ操作が必要だったりするので,先に進んでいくと,ゲームパッドでないと相当苦しいのではないかと感じた。その意味では,別売りではあるが,SHIELD Wireless Controllerはやはり必要という印象だ。

 Tegra K1の高性能を武器として,ゲーム用途に特化したSHIELD Tabletは,会場で試用した限りでは,ゲーマーの期待に応えられる製品として仕上がっているように思えた。かくいう筆者(小西)はすでに予約を済ませており,10日の発売日が待ち遠しくてならない。LTEモデルの発売が未定であるのは残念だが,今後登場してくるであろうリッチなグラフィックスのAndroid向けゲームを楽しみたい人なら,導入する価値があるのではないだろうか。

●SHIELD Tabletの主なスペック(※一部筆者推測)
  • OS:Android 4.4(KitKat)
  • ディスプレイパネル:8インチIPS液晶,解像度1920×1200ドット
  • プロセッサ:NVIDIA製「Tegra K1」(4-PLUS-1「Cortex-A15」+「GK20A」,最大CPU動作クロック2.2GHz)
  • メインメモリ容量:2GB
  • ストレージ:内蔵(容量16GB)+microSDXC(最大128GB)
  • アウトカメラ:有効画素数約500万画素(オートフォーカス対応,HDR撮影対応)
  • インカメラ:有効画素数約500万画素(HDR撮影対応)
  • ペン入力:対応(DirectStylus 2,スタイラスは本体側ホルスターに搭載)
  • バッテリー容量:19.75Wh
  • バッテリー駆動時間:高解像度ビデオ再生時に最大10時間
  • 無線LAN対応:IEEE 802.11a/g/n(2x2 MIMO,2.4GHz&5GHz対応)
  • Bluetooth対応:4.0 LE
  • 本体サイズ:221(W)×126(D)×9.2(H)mm
  • 本体重量:約390g
  • そのほか搭載インタフェース:HDMI Mini Type C(HDMI 1.4a対応),USB Micro-B,3.5mmミニピン(アナログヘッドセット対応)
  • 搭載センサー:GPS,GLONASS,9軸(加速度,コンパス,ジャイロ)
  • 主なゲーム関連機能:GameStream,ShadowPlay,GRID Cloud Gaming Beta,Console Mode,Gamepad Mapper,Tegra Zone
  • 主なプリインストールアプリ:Trine 2,NVIDIA Dabbler,Multi language Handwriting Recognition,JusWrite,Write,Evernote,Adobe Reader,Camera Awesome

SHIELD Tablet 製品情報ページ(英語)

Tegra K1 製品情報ページ

(発表会レポート:小西,体験レポート:Orecchi)
  • 関連タイトル:

    SHIELD

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