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「FFXIV:新生エオルゼア」βテストフェーズ1〜2をレポート。フィールドでは気の向くままに冒険,ダンジョンではガッツリとパーティプレイ
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印刷2013/04/26 00:00

プレイレポート

「FFXIV:新生エオルゼア」βテストフェーズ1〜2をレポート。フィールドでは気の向くままに冒険,ダンジョンではガッツリとパーティプレイ

 スクウェア・エニックスは,4月5日〜4月28日の期間,MMORPG「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」PC / PS3)のβテストフェーズ2を実施している。これは,2月25日〜3月25日に実施されたβテストフェーズ1に続くものだ。

 βテストフェーズ1は,2012年に実施されたαテストにおけるフィードバックへの対応やグラフィックスクオリティのアップ,パフォーマンスチューニング,落下ダメージなどの検証と更新を目的としたもので,入力デバイスはキーボードとマウスのみに限定されていた。フェーズ2では同内容を継続しつつ,ゲームパッドモードも追加され,その検証も行われている。
 加えて,実際にプレイしたテスターからの意見や不具合報告をβテスター専用フォーラム(以下,βフォーラム)で受け付けており,それらを受けた形で,すでに数多くの変更点や検証案件が開発側からアナウンスされている。

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 フェーズ1と2で公開されたマップは,αテストと同様にグリダニアとその周囲の黒衣森のみだが,Full Active Time Event(以下,F.A.T.E.)新たなインスタンスダンジョンなど,αテストにはなかったコンテンツが複数実装され,より製品版に近い形でレベル35までのプレイが可能となっていた。正式リリースへ向けて着実に前進した姿を見せてくれている本作。スクウェア・エニックスより掲載許可を得たうえで,こうした新要素を中心に,今回のプレイレポートをお届けしていこう。

 なお,記事中でレポートする仕様は(βフェーズ2途中までの)開発段階のもので,今後のアップデートで変更される可能性がある。その点は,あらかじめご了承いただきたい。

新生FFXIV公式コミュニティサイト「The Lodestone」

「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」公式サイト



すべての種族と部族が選択できるようになった

キャラクタークリエイション


 αテストで使用できたキャラクターは,ヒューラン(ミッドランダー)の男性と,ミコッテ(サンシーカー)の女性の2種類だけだったが,フェーズ1〜2ではすべての種族と部族が開放された。
 なかでも,「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」(以下,新生FFXIV)から登場するミコッテの男性,ルガディンの女性,そしてヒューラン(ハイランダー)の女性は気になる存在だが,筆者がプレイ中に見かけた範囲ではミコッテの男性がかなりの割合を占めていたように思う。
 一方,ルガディンやハイランダーの女性はあまり見かけることがなく,全種族を含めると,圧倒的な存在感を放っていたのはやはりララフェルだった。新生FFXIVでも,卑怯なほどの可愛らしさは変わらずといったところだ。

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ハイランダーの女性をキャラメイク中。いかつい感じになるのかと思っていたが,淑やかな雰囲気にもできるのは意外だった。これならばハイランダー人口も増えそう?
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ララフェルは男性も女性もかわいさの塊。「ファイナルファンタジーXIV」(以下,旧FFXIV)から人気は高かったが,新生FFXIVでもかなりの人口比率を占めそうだ

 ルガディンの女性は想像以上にガタイが良く,日本人ウケはいま一つな印象。どちらかといえば北米プレイヤーが好みそうなので(筆者個人の感想),北米でのコアタイムにプレイすれば,出会う機会があったのかもしれない。かたやハイランダーの女性は美人顔も作れるし,エモーションも陽気な動きが多く,かなり魅力的に映った。なにより下着姿がセクシーダイナマイツ!
 もっとも,一部のヘアスタイルがマスクされた状態だったほか,βフォーラムで開発側から「髪や肌の色を192色に(現在32色)」「身長,筋力,耳の長さ,尻尾の長さを100段階に(現在5段階)」といった変更を検討中との発言もあるなど,キャラクタークリエイションは今後も拡張されていく模様だ。すべてのカスタマイズ要素が盛り込まれる予定のフェーズ3を楽しみにしたい。

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お姉様系のイメージがあったルガディンの女性だが,どちらかといえばガテン系寄り。身長もかなり高く,ルガディン以外の男性がひ弱に見えてしまうほど
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各種族専用の下着がショップで購入できるようになっていたのだが,ハイランダー女性用の下着がセクシーすぎて困った。でもLSに1人はいてほしいかもしれない


バトルコンテンツの目玉となる「F.A.T.E.」が実装!

突発性のイベントがプレイに刺激を与えてくれる


 昨年11月,旧FFXIVグランドフィナーレ後のプロデューサーレターLIVEで,初めて存在が明かされた「F.A.T.E.」。この期待のコンテンツがフェーズ1からお披露目された。
 F.A.T.E.とは,フィールド上で突発的に発生するイベント群の総称。補給物資の護衛や,砦の防衛,NM(ノートリアスモンスター)の討伐など内容は多岐にわたっており,イベント発生地点へ行くだけで自由に参加できる。ほかのプレイヤーとパーティを組まずとも,多人数でのバトルが楽しめるというカジュアルさが特徴だ。
 F.A.T.E.がどこで発生しているかはマップを開けば把握でき,近くにいればアナウンスも行われる。また一定以上の貢献を果たしたプレイヤーすべてに報酬が与えられる仕様なので,モンスターの取り合いなど殺伐とした状況が起こらないのも嬉しい。
 フェーズ1では適正レベルとかけ離れたF.A.T.E.に参加すると報酬は得られなかったが,正式版ではレベルシンクが導入され,参加した時点で適正レベルへと補正がかかる予定だ。

プリンス・オブ・ペストやシロッコなど,旧FFXIVでお馴染みだったNMも,F.A.T.E.で出現するようになった
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 F.A.T.E.の数は,中央森林,南部森林,北部森林,東部森林の4エリアを対象として,フェーズ2の段階で50種類近く用意されていた。多いときは1エリアで5か所同時にF.A.T.E.が発生し,どこに参加すべきか迷うような心浮き立つ状況も起こっていた。
 かと思えば,参加したいF.A.T.E.がなかなか発生しないということもあったので,ギャザラーや狩りなどで素材集めをしながら,参加したいF.A.T.E.に遭遇できればラッキーくらいの心づもりで行動していたほうが良さそうだ。
 一度,ギャザラーで伐採しているその場所でF.A.T.E.が発生し,大量のモンスターが出現する中をなんとか走って逃げ切ったということもあったが,この不意に巻き込まれる感覚もまた,刺激的だった。
 戦闘クラスを上げていれば,クラスチェンジしてすぐさまF.A.T.E.に参加することもできるし,その結果,思いがけず報酬アイテムが得られることだってあるかもしれない。F.A.T.E.がエオルゼアの世界にもたらす影響は,少なからずプレイヤーに活気を与えてくれるものになるだろう。

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多数のモンスターが出現するF.A.T.E.は,時間内の殲滅,指定物の護衛,盗品の奪取などさまざまな目的が設定されている。目的を意識せずに戦っていると,そのF.A.T.E.を失敗してしまうことも……
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F.A.T.E.で一番気持ちが盛り上がるのは,やはり強力な相手とのバトルだろう。ヌニュヌウィや密猟王クァールクロウは少人数だと歯が立たず,人数が揃うのを待つ必要があった。それにしても,BGMがかっこよすぎる!

 しかしながら,最初からF.A.T.E.が順調に稼働していたわけではない。フェーズ1第1回のテストでは,F.A.T.E.の発生が負荷を増大させ,プレイに支障が出るほどのラグの原因になっていた。そのため,フェーズ1第2回のテストでは,F.A.T.E.の発生率が極端に抑えられてしまった。
 βテストにおけるレベリングの導線には,F.A.T.E.で得られる経験値も含まれていたため,その結果レベル14で止まってしまう人が多発。レベル15から入れるインスタンスダンジョンにあと一歩届かず,フィールドのモンスターを長時間狩ったり,急きょ「討伐手帳(後述)」を始めてレベルを上げた人も多かったようだ。
 このあたりの流れは,負荷が解消されたあとのフェーズ2から新規に参加したテスターのほうが,スムーズに体験できたと思われる。

 また別の問題として,F.A.T.E.のアナウンス範囲が狭くて気づきにくかったり,幻術士が回復行動で貢献度を得られなかったりといった不安要素も見受けられた。実際にNM討伐のF.A.T.E.で,剣術士が回復してもらえず倒されてしまうという場面にも出くわしたので,クラスそれぞれの役割が果たせるようなしっかりとした調整が望まれる。これらの内容はβフォーラムにおいて,「貢献度の判定方法を変更し,遠隔/近接/魔法/回復というクラスカテゴリによる極端な有利不利を緩和する」とのコメントが出ているので,フェーズ3以降に何らかの対処が期待できそうだ。

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インスタンスダンジョンや討伐手帳など,

レベリング用のコンテンツも複数追加!


 αテストでプレイできたインスタンスダンジョンは,「地下霊殿タムタラの墓所」(以下,タムタラ)のみだったが,フェーズ1〜2ではこれに加えて「監獄廃墟トトラクの千獄」(以下,トトラク),「名門屋敷ハウケタ御用邸」(以下,ハウケタ)が追加された。タムタラはレベル15から,トトラクはレベル25から,ハウケタはレベル30から進入可能となっており,それぞれ4人パーティ専用だ。
 これらはレベリングダンジョンとして位置づけられており,ダンジョン内で敵を1体倒して得られる経験値は,フィールドで同ランクの敵を倒したときの10倍以上に設定されていた。
 βテストということでまだ調整中ではあるものの,フィールドでの狩りやF.A.T.E.はあくまでもカジュアルに,ダンジョンなどのパーティ用コンテンツは本腰を入れてプレイするというスタイルが,この線引きから見えてくる。

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αテストから参加している人は,すでに通い慣れたであろうタムタラ。現時点ではパーティバトルのだいご味が最初に味わえる場所だ。序盤のダンジョンにしてはクリアまでに時間がかかりすぎるということで,短縮の方向で調整が入るとのこと
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旧FFXIVでは軍票目当てに通った人も多いと思われるトトラク。そのころの面影やギミックは残しつつも,大幅にリニューアルされている

 インスタンスダンジョンは,フィールドでの戦闘やF.A.T.E.とは異なり,少人数で複数の敵と戦いながら進む必要があるため,クラス構成を整えて,1人1人のプレイヤーがしっかりと役割を果たさなければならないコンテンツだ。
 フェーズ1〜2で使用可能だったクラスに限定して簡単に説明すると,剣術士が盾となってモンスターの攻撃を一手に引きつけ,攻撃力の高い槍術士や弓術士がモンスターの体力を削り,幻術士がパーティメンバーの回復を行っていくというスタイルが基本になる。
 どのダンジョンも道中には軽いギミックが盛り込まれ,最奥で待ち受けるボスとの戦いも,皆が動きを把握していないと全滅もあり得るというバランスだ。
 新生FFXIVのバトルの楽しさは,やはりこうしたパーティ用コンテンツに集約されており,皆で意思を統一して戦う一体感や,力を合わせてクリアできたときの達成感は格別だ。フェーズ3から公開される新たなダンジョンやエンドコンテンツではどのような体験ができるのか,今から本当に楽しみで仕方がない。

その名のとおり,屋敷の中を突き進んでいくことになるハウケタ御用邸。旧FFXIVには存在しなかった怪しげな雰囲気のダンジョンは,もっとも目新しさを感じさせてくれる場所だ
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 こうしたダンジョンとは別に,ソロやペアでも気軽に経験値を稼げる「討伐手帳」というコンテンツも実装された。クラスごとに用意された手帳には討伐すべきモンスターと数が記載されており,それを達成するとボーナス経験値が得られるというものだ。10レベルごとにランクが区切られており,1ランクの討伐対象をコンプリートすると次のランクへ進めるようになっている。

 ダンジョンに挑む気力がないような日は,F.A.T.E.でも待ちながら気楽に討伐手帳を埋めていくという遊び方もできそう……と思いきや,ランク3(レベル20台)の討伐手帳にタムタラのモンスターがリストアップされていて,頭に「?」が浮かんでしまった。
 レベル的にはタムタラへ行く必要がなくなったころなので,レベリング目的のパーティに混ざることもできず,これを達成するために同目的のメンバーを集めなくてはならないという手間のかかる事態が発生してしまったのだ。
 これに関しても開発側から調整を入れるというアナウンスがβフォーラムに出ているので,その対応を待ちたいところだが,個人的にはレベリングの最中に手帳が埋まるくらいの優しさがちょうど良い気がする。

画面右側に開かれているのが討伐手帳だ。なかには見つけにくいモンスターもいたりしたが,仲間と情報交換しながら冒険気分で楽しく探すことができた
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待望のゲームパッド用UIがフェーズ2から実装!

その使い心地はいかなるものか?


 フェーズ1まではキーボード&マウスに限定されていた入力デバイスだが,フェーズ2からはゲームパッド専用UIが実装され,ゲームパッドを用いた操作も可能となった。
 本稿執筆時点では,旧FFXIV推奨パッドであるe-Frontierの「FF-GP1」とELECOMの「JC-U3312BK-FF」,およびXInput準拠のゲームパッドが対応機器となっており,フェーズ2の途中からはそのほかのゲームパッド用コンフィグが暫定的に用意された。
 かなり限定された環境に思えるかもしれないが,推奨にこだわらずともXInputに対応しているものならばなんでもOKということなので,普段からゲームパッドでPCゲームをしている人ならばとくに困ることもなかったのではないだろうか。フェーズ3からは,現在市販されているほとんどのゲームパッドに対応するようなので,うまく動かなかった人はそれを待とう。

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ゲームパッドが接続されていると,開始直後にマウス操作かゲームパッド操作か選択でき,選んだほうのUIが自動で設定される。そして序盤のHowTo(チュートリアル)も使用機器に合わせたものとなる
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マウス操作とゲームパッド操作の切り替えは,コンフィグから簡単に行うことが可能。決定ボタンとキャンセルボタンの入れ替え,カメラ操作の反転なども設定できる


 旧FFXIVでは十字キーの左右を使って,横1列に並んだアクションバーの中から発動したいスキルを選択する形だったが,瞬間的にスキルを発動できなかったり,十字キーを押し過ぎて隣のスキルを誤発動してしまったりとデメリットがかなり大きかった。だが新生FFXIVで実装されたクロスホットバー(以下XHB)と呼ばれるUIでは,このデメリットがほぼ解消されている。
 画面写真を見てもらえば分かると思うが,十字型のパレットが画面下に4つ並んでおり,まずはそこに各アクションをはめ込んでいく。そして左トリガーを押している間は左側の十字パレット2つが浮き上がって使用可能となり,十字キーの各方向と○×□△ボタン(PS3の場合)のいずれかを押して,対応したアクションを発動するという仕組みだ。右二つのパレットを操作したい場合は,右トリガーを押し続ければよい。この16スロット分のパレットが“クラスごとに8ページ”も用意されていたので,おそらくスロット数が足りなくなるようなことにはなるまい。

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右トリガーを押してXHBを起動し,右二つのパレットが使用可能になっている状態。パレットの上部にスキル名も表示されるので,アイコンで判断がつかない場合はそちらを見てもよい
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キーボード&マウスUIのアクションバーと同様に,XHBのパレットにも消費アイテムやエモーション,システムメニューの呼び出しなど,さまざまなコマンドをはめ込んでおける

 実際にゲームパッドでプレイしてみたところ,最初こそ左右のトリガーで軽く混乱したり,スロットの位置を確認しながらのもたつきはあったりしたが,慣れてしまえば快適そのもの。ウェポンスキルは右トリガー側,アビリティや魔法系は左トリガー側など,自分が操作しやすいように配置を調整していけば,バトルに関しては間違いなくキーボードやマウスに負けない反応速度でプレイ可能だ。

 しかしながら懸念すべき点もいくつか見受けられた。まず長時間の戦闘やクラフターでの作業を行う場合,トリガーを押しっぱなしにしていることが多く,人差し指への負担がかなり大きかった。これについては,トリガーを1回押すごとにXHBの使用可否を切り変えるトグルタイプの操作がフェーズ3で実装されるようなので,そちらの操作感次第では解消されそうである。

 もう一つはモンスターへのターゲット操作だ。マウスであればデバイスの特性上,ピンポイントで狙ったモンスターを容易に選択できるが,ゲームパッドだとそうはいかない。ターゲットサークル(PCのみ,モンスターのみなどターゲット対象を絞り込める機能)が未実装だった点も影響しているが,バトルスピードが上がっていることもあり,即座に特定のモンスターを狙わなければいけない場面などでは四苦八苦。槍術士や弓術士,またある程度マクロを用意しておけば幻術士もゲームパッドで対応できたが,剣術士でダンジョンへ行く場合,筆者は結局ゲームパッドのみの操作を諦めた。

 フェーズ2ではゲームパッドUIとキーボード&マウスUIが共存できる仕様だったため,ターゲット操作はマウス,バトル操作はゲームパッドという組み合わせでなんとか盾の役割は果たせたが,これはPCだからできたこと。
 PS3ではマウスは使えないわけで,ターゲットサークルの実装によってどこまで改善されるのか,いよいよPS3版のテストが開始されるフェーズ3では,この点にも注目したいところだ。

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ダンジョンや乱戦になるF.A.T.E.など,複数のモンスターと対峙するコンテンツでは,ゲームパッドによるターゲットのしづらさが浮き彫りになる。F.A.T.E.では,一番近くにいるモンスターをターゲットするマクロを用意して,とにかく連打するしかない状況だった
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画面写真のように,PCではXHBとアクションバーを同時に表示させ,両方とも使用することが可能だった。これならば状況に応じて使い分けることもできて楽なのだが,PS3ではどうなるのだろうか
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ゲームパッドでクラフターをプレイするときは,制作中にずっとトリガーを押し続けることになる。レベリング中に何度も人差し指が痺れてしまったので,トグル操作の実装が待ち遠しい
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クラフターとは逆に,ギャザラーはゲームパッドとの相性が非常によかった。採集アイテムを選んで決定ボタンを連打するだけという簡単操作で,アビリティを使うときだけXHBを起動すればよい。非常にテンポよく素材集めができる


落下ダメージの実装やギアセットの変更など,

正式版へ向けて細部も調整中


 ここまでに記した主要なポイントのほかにも,落下ダメージの導入や,リテイナーとマーケットの実装など,βテストで初披露された要素もあるので,以下にまとめておきたい。

 まず落下ダメージだが,これは跳び降りた高さに応じて割合ダメージを受ける仕様となっている。つまり,50%のダメージを受ける高さから,HP1000のキャラクターとHP500のキャラクターが同時に跳び降りた場合,前者は500ダメージ,後者は250ダメージを受けるということになる。どれだけ高いところから跳んだとしても落下によってキャラクターが力尽きることはなく,最悪の場合でもHP1の状態が維持されるので,通常の移動時はさほど問題もなさそうだ。

 ただし,すでにモンスターに狙われている状態の場合はHP1の維持が行われないため,落下ダメージで力尽きてしまうことも。モンスターから逃げているときは,うっかり転落死してしまわないように気をつけなければならない。また高所にある狭い通路などで戦闘を余儀なくされたときも同様だ。立ち位置を意識していないと,ノックバックで転落事故……なんていうことにもなりかねないだろう。ダンジョンのギミックとして用いられるとしたら,かなり緊張感が高まりそうである。

画像集#029のサムネイル/「FFXIV:新生エオルゼア」βテストフェーズ1〜2をレポート。フィールドでは気の向くままに冒険,ダンジョンではガッツリとパーティプレイ
まさに高所からダイビングしている人を激写。自分でも跳び降りてみたが,この高さだと着地時のHPは1になってしまう。ショートカットに利用するのもありだが,弱っているところをモンスターに狙われないように注意しよう

 リテイナーとマーケットは,アイテムの管理と売買に関わるシステムだ。
 リテイナーは,プレイヤーキャラクターが雇用できるNPCで,アイテム倉庫と売り子の役割を担うアシスタント的存在。リテイナーに預けたアイテムは価格設定を行った上でマーケットに出品することができ,そのマーケットでプレイヤー同士の売買が仲介される仕組みとなっている。
 旧FFXIVをプレイしていた人にはなじみのあるものだが,実際に装備品の出品を試してみたところ,正直使いやすいとは言い難い仕上がりだったように思う。出品したいアイテムの相場を調べたり,リテイナーに預けてあるアイテムを確認したりと,とにかくマーケットボートとリテイナーの間を往復させられる点は旧FFXIVから変化はなし。
 リテイナー側で出品アイテムの取引相場が確認できたり,マーケットボード側でリテイナーの出品操作ができたりすれば,プレイヤー側の手間も減って快適になりそうなのだが……。

 また,スタック可能なアイテムは,30個まとめて出品されていたら30個まとめて購入するしかなく,バラ売り設定が不可能な状態だった。βテストでは必要最低限の機能しか備わっていなかったようだが,旧FFXIVよりも使いにくい状態での実装は不安になってしまう。フェーズ3〜4での改善に期待したい。

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フェーズ2までの仕様では,リテイナーは2人まで雇うことが可能で,1人に対して175個までアイテムを預けられる。マーケットへの出品は一度に20個まで
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街中に設置してあるマーケットボードへアクセスすれば,ほかのプレイヤーが出品したアイテムを購入できる。カテゴリーが細かく分かれていて目的のものは探しやすかったが,装備品のレベル指定は上限だけでなく,下限も設定できるようになってほしい

 こうした追加要素のほかに,多数のフィードバックを受けてすでに修正が確定した部分もある。βテスト開始当初から不具合のあったチャットログのウィジェットは全面作り直しとなり,ログ上のキャラクターネームからパーティに誘えたり,テルを送ることができたりと,機能を拡張してフェーズ3から実装される予定だ。
 さらに一つの装備を複数のクラスで共用できないといった意見が出ていた,キャラクターの装備をはめ込んでおくギアセットも,フェーズ3からは「アーマリーボード」というシステムに一新される。
 どちらもシステムの中核を為す部分なだけに,プレイする側の期待はかなり高いと思われるが,それに応えてくれることを信じて待つのみだ。

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フェーズ2からはグランドカンパニーも実装され,F.A.T.E.で得られる軍票を用いて装備品と交換できるようになっていた。双蛇党の制服に身を包んで,敬礼!
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軍票との交換でチョコボホイッスルを入手すれば,マイチョコボを呼び出すことも可能になった。フェーズ2の時点では,育成したり,一緒に戦ったりすることはまだできない


 βテストフェーズ2までにおいて,実際のプレイはもちろんのこと,βフォーラムでのフィードバックや開発側からのレスポンスにもできる限り目を通してきたが,どうしても気になってしまうのは,ほとんどの改善や修正がフェーズ3に集約されている点だ。
 フェーズ3ではリムサ・ロミンサとウルダハを含めた3都市とその周辺エリアが開放され,それに付随するクエストやF.A.T.E.,ダンジョンだけでもかなりのボリュームになることが予想される。そのうえ旧FFXIVのキャラクター引き継ぎテストや,フリーカンパニーの実装もあり,PS3でのテストも開始。そこへフェーズ2までの修正要素が上乗せされるわけで,「本当に大丈夫なの!?」という不安と,「吉田直樹プロデューサー兼ディレクターならやってくれるはず!」という期待が入り交じり過ぎて,なんだかこちらのお腹が痛くなってきそうである。

 とにもかくにもフェーズ2は4月28日で終了となり,新生FFXIVの全貌が見えるであろうフェーズ3の開始もいよいよ秒読み段階。すべては論より“結果”で示されることになるので,来るべき時を心待ちにしておこう。

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