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「FFXIV:紅蓮のリベレーター」,新たな冒険の舞台に「ひんがしの国」が登場。「侍」も発表された「FANFES Frankfurt」の1日めをレポート
その1日めとなる2月18日に,本作のプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏が基調講演を行い,6月20日に発売を予定している新拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」(PC / PS4 / Mac。以下,紅蓮のリベレーター)の新情報を公開。本稿ではその基調講演の内容を中心に,FANFES Frankfurtの1日めで触れられた紅蓮のリベレーターの新情報をまとめてみよう。
・関連記事:「FFXIV:紅蓮のリベレーター」,新ジョブ「侍」が発表に。ロールはDPS
冒険の舞台は「ひんがしの国」へ。新ジョブは近接物理DPSの「侍」
基調講演は,紅蓮のリベレーターのティザームービーで幕を開けた。このムービーは,2016年10月14日に行われた「FINAL FANTASY XIV FAN FESTIVAL 2016 Las Vegas」で公開されたものと同じ……と思われたが,今回はその“続き”の部分が新たに追加されたフルバージョンとして公開された。その初公開部分では,舞台がオサード小大陸に移り,東洋風の街並みが登場。そして,侍風の男が追手を居合い斬りで薙ぎ払うという内容だ。
これを踏まえて,吉田氏はムービーの侍風のコスチュームを身にまとって登場。吉田氏は紅蓮のリベレーターの舞台が「東州オサード小大陸」に移ることを明かし,ドマの奪還もメインストーリーとして冒険が進んでいくと言及した。さらに氏は,ドマと言えばすでに登場しているNPC「ユウギリ」の故郷だが,メインストーリーではユウギリにもフォーカスが当たると述べた。
なお,氏によるとムービーに登場するユウギリの装備は,色は異なるが新しく実装される忍者のジョブ専用装備とのこと。
プロデューサー兼ディレクター 吉田直樹氏 |
東州オサード小大陸が加わった,新たなファイナルファンタジーXIVの世界地図 |
新たな都市「ひんがしの国 クガネ」のイメージイラスト |
●新ジョブ「侍」の追加
そして,吉田氏は紅蓮のリベレーターで追加される新ジョブが「侍」であることを明かし,戦闘シーンのムービーを公開した。
吉田氏によると,侍のロールは近接物理DPS,いわゆるメレーで,紅蓮のリベレーターで追加されるジョブは先に発表された赤魔導士と,この侍の2つだけになるという。追加されるジョブがDPSのみということでマッチングなどに関して心配の声が挙がるかもしれない。吉田氏はその件について,タンクとヒーラーにはすでにそれぞれ3つのジョブがあり,「蒼天のイシュガルド」でのデータを見る限り,それらのバランス調整をしっかり行うことでマッチングに関しても問題はさほど起こらないだろうと話していた。
侍のメイン武器は「刀」で,鞘が必ず付いており,吉田氏はそのデザインも非常に凝っているので注目してほしいと言及。氏によると,侍に対応するクラスは存在せず,最初からジョブの状態でプレイでき,レベル50から開始されるということだ。なお,侍のジョブ取得クエストは新生エオルゼアのエリアで開始されるとのこと。
続けて吉田氏は,侍のバトルイメージについて解説を行った。それによると,侍は刀による近接攻撃を行うジョブで,装備はモンクと共通になるという。そして,侍は単独で高いダメージを発揮するDPSで,居合術などひんがしの国の剣術が使えるとのこと。さらに,吉田氏は,侍について「雪」「月」「花」という3つの「閃」の状態を操り,出す技を変更するジョブになっていると説明した。
さらに氏は,侍は溜めた剣気を消費して必殺剣というアクションも使えると話す。その必殺剣の種類はいくつかあり,ゲージの消費を考えながらどれを繰り出すかを考えて使っていくのが,高いDPSを出す秘訣になると付け加えた。
●Version 4.0ダイジェスト
ここで,吉田氏は「Version 4.0ダイジェスト」と称し,これまで公開された紅蓮のリベレーターに関する情報をまとめた。その詳しい内容はラスベガスと日本で行われた過去2回の基調講演のレポートを振り返ってもらいたいが,その中でも,一番会場が盛り上がったのが「所持品容量の大幅拡大」だ。
吉田氏によると,実装が佳境を迎えており,もう少しすれば具体的にどの程度の容量が増えるのか話せるようになるとのことだ。そして,吉田氏は紅蓮のリベレーターで追加される水中アクションにも触れ,そのトイレラームービーを改めて紹介した。
さらに,氏は高難度レイド「次元の狭間 オメガ」も開発が進んでいると話し,24人レイドの「RETURN TO IVALICE」に松野泰己氏と雨宮慶太氏の2人がクリエイターとして参加していることにも触れた。
●ひんがしの国 クガネ
次に吉田氏は,ディザームービーで映っていた街が,「ひんがしの国 クガネ」であることを明かした。このクガネは列島からなるひんがしの国では唯一の外国貿易港の町で,新しいプレイヤータウンとなるという。また,氏によると,ひんがしの国は強力な鎖国政策を行っているとのことだ。
●新エリア「紅玉海」に住む新蛮族「コウジン族」
吉田氏はオサード小大陸の新エリアにも触れ,海賊たちが支配しているという「紅玉海」を紹介。この紅玉海には,亀の甲羅のようなものを背負った「コウジン族」という蛮族が住んでおり,このコウジン族は水中での活動が得意で,水中にも都市を築いているという。
ここで,吉田氏は紅蓮のリベレーターで,プレイヤーが泳げるようになることについて触れた。明言は避けたが,コウジン族の水中都市にプレイヤーは泳いで訪れることになるのではないだろうか。
なお,このコウジン族は蛮神である「豪神スサノオ」を崇めているという。これは「武神ラーヴァナ」に続く,FFXIVオリジナルの蛮神第2弾として実装されることも明らかになった。
さらに吉田氏は,紅蓮のリベレーターでは多数のダンジョンが実装されると話し,その中からひとつのダンジョンをムービーで紹介した。ダンジョン名は公表されなかったが,幽霊船のようなものが映っている。オサード小大陸へ船で訪れるときに行くことになるのだろうか?
●新エリア「ヤンサ平原」と「アジムステップ」
続けて吉田氏は,「ヤンサ平原」というフィールドを紹介した。このヤンサ平原にはドマもあり,吉田氏によるとガレマール帝国と激しい戦いが繰り広げられることになるという。
さらに,多数のアウラ族が住む「アジムステップ」が紹介された。このアジムステップは,FFXIVでは初めての広大な平原になっているフィールドで,いろいろな思想を持ったアウラ族との出会いが待っているとのことだ。そして,氏はヤンサ平原とアジムステップについてもムービーを披露した。
●第4のハウジングエリア「シロガネ」
第4のハウジングエリアが追加されることはすでに公開されていたが,この基調講演で吉田氏はそれが,ひんがしの国にある「シロガネ」であることを発表した。
氏によると,ひんがしの国のハウジングエリアということで,シロガネに合わせて和風の家具も制作中とのことだ。そして,このシロガネについてもインゲームのムービーを紹介した。
なお,吉田氏は,このシロガネはエリア自体は紅蓮のリベレーター実装時にオープンされるが,土地の購入は実装からしばらく経ってからになると説明を続けた。また,そのタイミングでハウジングの引っ越し機能も実装するとのことだ。
さらに,紅蓮のリベレーター実装時から家具の実装数を倍に引き上げ,Sサイズは現状の100個から200個へ,Mサイズは150個から300個へ,Lサイズは200個から400個へとアップグレードされるという。
ただし,吉田氏は注意点として32bit OSを利用しているプレイヤーは,メモリの制限から,家具(の一部)が表示されたり,されなかったりといったことが起きると説明した。
●テーマ曲は植松氏が手掛ける「Revolutions」
基調講演の最後には,ファイナルファンタジーシリーズの曲を手掛ける植松伸夫氏がスペシャルゲストとして登場。そして,植松氏は紅蓮のリベレーターのテーマソング「Revolutions」を発表し,触りの部分を紹介した。
植松氏によると,蒼天のイシュガルドのテーマ曲「Dragonsong」より力強い感じの曲になっており,Dragonsongが神からの視点だとすると,人間が持つ弱さと力強さが同居したような歌になっているという。歌はもちろんスーザン・キャロウェイさんだ。
植松伸夫氏 |
侍の追加は早い段階に決まっていた。茂木氏がジョブ専用装備のアートを公開
幕間のインタビューセッションでは,サウンドディレクターの祖堅正慶氏が登場。ディザームービーの収録で苦労した点を聞かれた祖堅氏は,水中で竜宮城のようなものが出てくるシーンで楽器に胡弓を使いたかったが,楽器が用意できなかったので,レコーディング時に自分の声で表現したというエピソードを披露した。
祖堅正慶氏(左) |
さらに同日に行われたトークセッションの「開発パネル〜The Art of Eorzea〜」では,リードキャラクターコンセプトアーティストの茂木雄介氏が登壇。アートチームの制作秘話などを披露した。なお,吉田氏によると,着ている侍のコスチュームは侍のジョブ専用装備で,茂木氏がデザインしたとのことだ。
茂木雄介氏(右) |
その茂木氏は,紅蓮のリベレーターで実装される高難度レイド「オメガ」のラフアートも公開した。
吉田氏は,茂木氏に対して「ハイデリンという世界の外部から来た得体の知れない物」を表現してほしいとオーダーしたと話し,茂木氏はこの程度のラフなら早い物で10分かからずに描いたと説明。さらに,茂木氏はオメガのアートについては,TPS系SFアクションの「Mass Effect」の「リーパー」をイメージしたと語った。
そして茂木氏は,紅蓮のリベレーターで一番大変だったのがガレマール帝国の第XII軍団長「ゼノス」であると話した。ゼノスに関して開発チームからのオーダーは,「冷酷」「長髪」「刀をたくさん持っている」の3点だけだったと説明。続けて茂木氏は,初期段階のラフ案をいくつか公開し,そのいきさつについて解説を行った。
また,吉田氏は新ジョブとして侍を追加することは早い段階で決まっており,むしろ赤魔導士をどうするかのほうが,開発チームで最後まで協議されたと話した。侍の刀のデザインについて聞かれた茂木氏は,鞘を常に持っている点がポイントなので,そこをモデルチームと協議してデザインを行ったそうだ。
続いて茂木氏は,侍のモーグリ武器やほかの装備アートを公開した。また,茂木氏はモンクと白魔導士のジョブ専用装備の没になったデザイン案を公開。これに関して吉田氏は,モンクのデザインはディザームービーに登場する都合上,1年以上前にすでにフィックスしていたと説明を加えた。
最後は機工士のジョブ専用装備について。茂木氏が当初のデザインは個性が強すぎると吉田氏に指摘を受けたことでデザインを変更したと話し,決定したアートを公開した。ただし,吉田氏によると,機工士のジョブ専用装備はモデリングが完了したあとに,ゲーム内で色の調整を行ったため,今回公開したアートとは色が異なっているとのことだ。
決定したゼノスのアート |
刀のデザイン案 |
新装備のアート |
モンクと白魔導士のアート案 |
没になった機工士のアート案 |
決定した機工士のアート |
FANFES Frankfurtでは,紅蓮のリベレーターに関する新情報が数多く発表された。その中でも,侍がDPSとして追加される点に驚いたプレイヤーも多いだろう。吉田氏は,赤魔導士や侍といった新ジョブに関する具体的な内容についても,順に情報を発信していくとしている。今後の情報公開にも要注目だ。
「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター」公式サイト
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