吉Pが映画館でオメガ零式の4層ボスと3連戦！ 「『劇場版FFXIV 光のお父さん』＋出張吉P散歩in日比谷」をレポート

　スクウェア・エニックスは2019年6月16日，東京・日比谷で「『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』＋出張吉P散歩in日比谷」を開催した。このイベントは，6月21日から全国の映画館で公開される「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」を上映し，そのあとで映画館のスクリーンを使った公式生放送「吉P散歩」の配信を行うというものだ。本稿では，出張吉P散歩in日比谷」の内容を中心に，イベントの模様お伝えしよう。

「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」の上映会は，チケット購入制のイベントだが，販売開始から1分保たずに完売した

　映画の上映後，E3 2019から帰国したばかりの「ファイナルファンタジーXIV」（PC / PS4 / Mac。以下，FFXIV）プロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏と，グローバルコミュニティプロデューサーの室内俊夫氏が登壇。

　吉田氏は「脚本に意見を出したりとか，エオルゼアパートのシーンで，ゲームを知らない人が見たときに違和感があるところの調整をアドバイスしたりとか，どうしても気になる1シーンがあったのでギリギリまで野口監督と詰めたりとかをしていました。完成度が高い作品で，（ラッシュ：試写版を）何回か見ているんですけど，それでも大スクリーンで見るとグッときます」と映画をアピール。

「FFXIV」プロデューサー兼ディレクター 吉田直樹氏

　さらに吉田氏は，主演の吉田綱太郎さんについて「今日，初めて見た部分がありますが，アフレコが恐ろしくうまい！ 最初は誰か別の声優さんがやっているんじゃないか」と思ったくらい素晴らしいと評価し，もう1人の主演である坂口健太郎さんについては「とにかく格好いい。ラジオの収録もしたんですが，非常に良い子で，お父さんみたいな気分になりました（笑）」と話した。

グローバルコミュニティプロデューサー　室内俊夫氏

　その後，サウンドディレクターの祖堅正慶氏を交えて吉P散歩がスタートした。吉P散歩は，吉田氏が毎回異なるワールドにログインし，そこにいるプレイヤーと遊んだり，のんびりとしたゆるいプレイを配信する番組だ。

（左から）吉田氏，祖堅氏，室内氏

　今回は映画館の大スクリーンでのプレイということで，映っているキャラクターが，リアルな人間サイズになっていると，吉田氏はちょっと興奮気味に話す。以前から劇場のスクリーンでプレイしてみたかったという吉田氏だが，「でもプレイするのはこの（手元のノートPC）なんだよな」と，ちょっと残念な様子だった。


　ここで室内氏から「今日は超巨大なスクリーンなので見栄えがすることをやってほしい」とリクエストが飛ぶ。その内容は「次元の狭間オメガのデルタ，シグマ，アルファそれぞれの4層ブチヌキツアーを……零式で」という，“のんびり，ゆるい”とは，といったものだった。

　拡張パッケージ「漆黒のヴィランズ」（PC / PS4 / Mac）で調整された戦闘システムに慣れ，さらには「もう（ボスの攻撃パターンを）覚えてない！」と慌てる吉田氏。いつもとは違う環境で不安があるなか，次元の狭間オメガ零式：デルタ編4層がスタートした。

　プレイを進めながら吉田氏と祖堅氏は，戦闘中のコンテンツ制作当時のことを思い出したり，祖堅氏の「漆黒のヴィランズ」作業は一段落したものの，その次のスケジュールが真っ黒に埋まっているといったことを話したりする。
　そんなトークを交えながらのデルタ編4層の攻略は，終盤で全滅の危機に陥るが，祖堅氏が「素晴らしい！」と絶賛するタイミングで放たれたヒーラーのリミットブレイクで立て直しに成功。その後，残り10％ほどのHPゲージ削りきってクリアとなった。

吉田氏のプレイの横で，サウンドや効果音についての苦労話をする祖堅氏。ときには，吉田氏に鋭いツッコミも。次のサントラの作業も進めていて，近い未来に発表できるとのこと

　続いて，次元の狭間オメガ零式：シグマ編4層がスタート。「前半（のパターン）を覚えていない」と，プレイ前からフラグを立てる吉田氏。「アイテムレベルの暴力でなんとかなるでしょう」と楽観的な祖堅氏だが，残念ながらファーストトライは全滅する。再戦するも吉田氏は2度倒れてしまい，そのたびに会場から拍手が沸いた。吉田氏は「なんで拍手!?」と戸惑いつつも，パーティメンバーの協力もあり，なんとか前半戦を突破。後半戦は，前半戦に比べればピンチのシーンもなく，無事にクリアした。

前半で流れる曲の原曲は20分もあり，まさかこれをすべてアレンジするとは思わなかったと語る祖堅氏。当時のデータのサルベージが相当に大変だったようだ

　最終となる，次元の狭間オメガ零式：アルファ編4層だが，ここで放送時間の残りは15分ほど。さすがにクリアは難しいだろうが，とりあず行くだけ行こうということで，パーティメンバーを集めてチャレンジとなった。
　「派手なやられっぷりが見たいのに」とコメントする祖堅氏の横で，無言で戦闘を進める吉田氏。前半突破の直前に一度吉田氏は倒されてしまうものの，すぐに蘇生され，竜騎士のリミットブレイクで前半を終える。しかし，残念ながらここで時間切れとなり，吉P散歩の配信も終了となった。

吉P散歩の配信後，「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」の主演の坂口さんと吉田さんが出演する新しいFFXIVのCMが完成したことを発表。CMはテレビ放映用の30秒版と，Web配信用の60秒版の2種類があり，劇場のスクリーンで60秒版のCMが初公開された

CMに引き続いて，劇場スクリーンで「漆黒のヴィランズ」のトレイラーも公開。祖堅氏らサウンドチームは，この日のためだけに劇場用5.1チャンネル仕様に調整を行ったのだとか

　「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」の上映に始まり，7月2日にリリースされる「漆黒のヴィランズ」のトレイラーで締めくくられたこの日のイベント。
　最後に祖堅氏はサプライズとして，「漆黒のヴィランズ」のもう1つのテーマソングを披露しながら「間もなく『漆黒のヴィランズ』が遊べるようになります。拡張パッケージは，とにかく1本のRPGぐらいのボリュームで作ったので，ぜひ最後まで，細かいところまで見て楽しんでいただければと思います」とコメントした。


　そして吉田氏も「ようやく発売前のPRは，これですべて終了です。明日は久しぶりの休みなので，自分のアカウントでFFXIVを遊ぼうと思っています（笑）。『漆黒のヴィランズ』には，たくさんの変更点がありますし，新しいコンテンツもあります。そしてなにより，開発チーム一丸となって作った最新のファイナルファンタジーのストーリーが皆さんを待ち受けています。ぜひ焦らず，皆さんのペースでじっくりとシナリオをお楽しみいただけると，開発一同嬉しく思います」と述べ，イベントを締めくくった。

「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」公式サイト

「ファイナルファンタジーXIV」公式サイト