プレイレポート
[E3 2014]6月26日に配信開始のiOS版「World of Tanks Blitz」をプレイ。本家の魅力はそのままに,テンポの速いバトルが展開
本作は「World of Tanks」(以下,WoT)のモバイル版とでもいうべき内容で,実在の戦車を操って敵戦車を撃破し,自軍を勝利に導くことが目的となる。WoTの一般的なゲームモードである通常戦が15対15,制限時間15分なのに対し,本作は7対7,制限時間7分で,マップのサイズも小さくされ,使用できる戦車もWoTの5種から自走砲を除いた「軽戦車」「中戦車」「重戦車」「駆逐戦車」の4種類となるなど,モバイル向けにさまざまな調整が行われている。
スマートフォン/タブレット向けということで,当然ながら操作はすべて画面タッチで行う。仮想パッドで移動し,双眼鏡のイラストが描かれたボタンでスコープモードのオン/オフ,砲弾のイラストが描かれたボタンで射撃といった感じだ。画面上の何もないところをドラッグすれば視点操作となる。
スコープモードや射撃についてはとくに問題はなかったが,移動については若干ストレスを感じた。筆者の場合,仮想パッドを使っているうちに指がずれてしまって,戦車が止まってしまうのだ。ただ,仮想パッドとボタンの位置や大きさはカスタマイズ可能となっているので,いろいろと試行錯誤すれば操作しやすい環境を構築できそうではある。
戦闘に関しては,規模こそ違うもののまさに「WoT」といった感じなのだが,若干戸惑うのはテンポの違いだろうか。前述のようにプレイヤー数が少なくなり,マップも小さくなっているので,その分展開は早くなる。
今回の試遊は先行テストが行われている北欧のサーバーへ接続して行ったため,ほかのプレイヤーとの慣れの差が大きいという事情はあったのだが,スタートでもたついて,追いついたときにはもう戦況が大詰め,といったケースもあった。だいたい3〜4分で決着がつくといった感触だ。
技術ツリーに関してもWoTに見劣りしない物になっており,砲塔,エンジン,履帯といったパーツごとのカスタマイズが可能。また,本作では2つのパーツの性能の違いがグラフによって比較しやすいようになっっているのもポイントだ。
6月26日の配信時には,ドイツ,アメリカ,ソ連の3か国から90種以上の車両が収録されるとのこと。その後もWoTと同様にアップデートによって車両が追加される予定で,その中にはもちろん日本の戦車も入っているが,時期についてはまだ何も言えないとのことだ。
Wargaming.netのほかのタイトルと同様に,本作でも統一アカウントによるログインが可能になっているが,クレジットやゴールド,経験値といった要素の共有はできないとのこと。この仕様はAppleの規約によるものだという。
乗員システムについてもWoTと若干の違いがあり,本作ではすべての戦車を1人の乗員が動かす仕様。乗員には戦車ごとのスキルが溜まっていき,同じ戦車を使えば使うほどその戦車が得意になっていくという。
今回出展されたのはiOS版のみだったが,もちろんAndroid版も開発も進められているとのこと。端末の機種が限定されるiOS版と違い,Android版は多種多様な仕様の端末に対応しなければならないため,その分時間がかかっているそうだ。また,iOS版とAndroid版を問わず,端末のスペックの進化に合わせて,グラフィックスの高解像度化なども計画しているという。
筆者が感じた仮想パッドとボタンによる操作感だが,Bui氏もここは今後の調整課題と認識しているという。社内のテストでテスター全員が違う感想を漏らすなど,開発中でもかなり苦労した部分だそうだ。
操作面で若干の不満はあるものの,WoTと遜色ない戦車戦が外出先や通勤・通学時などに楽しめるのはなかなか魅力的だ。数分で終わるテンポの良さもモバイルに合っている。本家WoTと同様にFree to Playとなっているので,配信が始まったら触ってみてはどうだろうか。
「World of Tanks Blitz」公式サイト
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