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【PR】「パズドラZ」をさらにじっくり遊んでみたら,進めるほどにRPGとしての味も深まっていった(後編)
ガンホー・オンライン・エンターテイメントのニンテンドー3DS用ソフト「パズドラZ」が,2013年12月12日に発売された。
国内累計で2100万超ものダウンロード数を記録したスマートフォンアプリ,「パズル&ドラゴンズ」(iOS / Android)をベースに,コンシューマ機向けのRPGとして生まれ変わった本作。その基本情報とインプレッションについては,前編でお届けしたとおり。今回はゲームをもう少し先まで進めたうえで,より詳細にシステム面を分析していきたい。
【PR】12月12日発売の「パズドラZ」は,どんなRPGなのか? システムを確認しつつ序盤を紹介していこう(前編)
「パズドラZ」公式サイト
すべての戦略のベースになるのは「属性」
プレイを始めたら最初のうちに理解しておこう
各エリアの名前は,ドロップの5元素(火,水,木,光,闇)を司る天空龍に由来するもので,今回紹介するエリアには「蒼天龍・ニライカナイ」(水属性)が登場する。彼ら天空龍達は本来,人間の敵というわけではなく,パラドックスの幹部によって操られているという設定で,各エリアの最後に待ち受けるボスとして出現。これを倒すことで,世界のピースを一つずつ取り戻せるという設定だ。
実際にプレイをしてみた感触としては,ホウライと戦うまではゲームに慣れるための練習的な難度に抑えられていて,拠点にあるモンスターの強化装置などを使わなくても問題なくクリアすることができた。
しかしニライカナイエリア以降は,このパズドラZのいくつかの要素をしっかりと把握していないと,簡単にはクリアできないレベルの難度に設定されているように感じられた。
「ホウライエリア」の次に登場する「ニライカナイエリア」。ダンジョンが増え,敵も強くなってくる。その分,新たなエッグやチップを入手するチャンスもある | |
パラドックス2組目の刺客「青き攻防・ムームー&ジュンジュン」。双子のやりとりはコミカルだが,繰り出してくるモンスターはかなり強力だ |
まず理解しておく必要があるのは,パズルで消すドロップや敵味方モンスターに深く関わる「属性」だろう。
属性には,火(赤),水(青),木(緑),光(黄),闇(紫)という五つがあり,これらはドロップの色に直結している。そして戦闘時には,消した色と同じ属性を持つモンスターが攻撃する仕組みだ。そしてそれぞれに以下のような相性が設定されている。
・火属性:木属性に攻撃すると1.5倍のダメージを与えられるが,水属性には半分のダメージしか与えられない
・水属性:火属性に攻撃すると1.5倍のダメージを与えられるが,木属性には半分のダメージしか与えられない
・木属性:水属性に攻撃すると1.5倍のダメージを与えられるが,火属性には半分のダメージしか与えられない
・光属性:闇属性に攻撃すると1.5倍のダメージを与えられる
・闇属性:光属性に攻撃すると1.5倍のダメージを与えられる
なお,ドロップの色に対応したモンスターがチームにいない場合は,そのドロップを消しても攻撃ができない。となると,パズルにすべてのドロップが出現するダンジョンでは,属性ごとに1体ずつモンスターを入れておいたほうが,効率的にも思える。
しかし,例えばニライカナイエリアの最終地点にある「水の神殿」では,水属性の敵モンスターが多く出現するため,水属性と相性の悪い火属性のモンスターはあえて入れず,水属性と相性のいい木属性のモンスターを多めに入れてチームを組んでおくという戦法も考えられるのだ。
対応する属性のモンスターがいないドロップでも,連鎖して消してコンボにすればまったくの無意味ではなくなるので,敵に有効なドロップと同時に消すという,普段とは少し違ったドロップの消し方が要求されることになる。
ダンジョンには分かれ道が増え,ドロップを消した数が多いほうへと進める。クリア後も再挑戦できるので,すべての道を通ってモンスターを育てていくのもいい |
戦闘中にL/Rボタンを押すと,モンスターをターゲティングできる。有効な属性のドロップが出ているときに,敵を選んで攻撃するという戦略もある |
モンスター固有のスキルにも注目
属性とスキルのバランスを考えつつチームを編成せよ
チーム編成時には,属性だけでなく,モンスターが持っている「スキル」にも注目したい。これはゲーム中に「スキルポイント」を消費して発動する通常スキルと,そのモンスターがリーダーになっているときに常時発揮される「リーダースキル」の2種類が存在する。効果はモンスターによって違うため,ダンジョンの広さや出現する敵モンスターの強さ,属性などを考えてチョイスしておくと,道中でかなり助けになるはずだ。
筆者自身,序盤はスキルのことをあまり意識せずにプレイしていた(というより,スキルを意識せずともゲームを進められた)が,スキルポイントは戦闘を行えばすぐに溜まっていき,さらに使用時はターンを消費せず,リスクも少ない。温存することなく,積極的に使ったほうが有利にゲームを進められる印象だ。
スキルには体力回復やパラメータ上昇など,RPGとしてはオーソドックスな効果があるものだけでなく,ドロップの色を強制的に変えるなど,パズルに影響するものがあったりするのは,本作ならではというところだろうか。
個人的に面白いと思ってよく使っていたのは,戦闘中に時間を数秒間止めてドロップを自由に動かせる(時間が止まっている間,ドロップは消えない)「ザ・フューチャー」なるスキルだ。消費するスキルポイントは大きいが,普段できないことができる大技は,爽快で気持ちがいい。好みのスキルによって,好きなモンスターが決まってくるということもあるだろう。
なお,ダンジョンに挑む前に「助っ人」として加えたモンスターは,リーダースキルとスキルの双方を発動でき,即戦力になるのでこちらも慎重に選ぶようにしたい。将来的にエッグや進化によって,助っ人と同じモンスターを手に入れたときの参考にもなるはずだ。
忘れちゃいけない育成要素
「進化」と「強化」を使いこなそう
進化にはダンジョンで敵モンスターを倒すと手に入る「チップ」が必要で,進化できるようになるとリストのモンスターが光って表示される。チップ自体は比較的早い段階から入手でき,進化自体も拠点となるドラゴン研究所の「モンスター進化装置HERA」が使えるようになれば行える。チップがそろえば,レベルがMAXの状態ではなくても進化させられるが,かといってすぐに進化させればいいかというと,意外にそうではない場合も多い。
例えば,最初にもらえる火属性のモンスター「メラゴン」なら,次に「メラギオス」と「メラバーン」の二つの系統へと進化が可能で,そこから先の進化系統も大きく変わってくるため,どの方向へ進化させるのかを多少なりとも考える必要が生じる。進化の分岐があるときは,L/Rボタンで進化後の姿やパラメータを確認できるほか,メニューの「ずかん」でもその系統図が見られるので,参考にしてみるといいだろう。
モンスターを進化させていくのは見た目的にも楽しめる要素で,モンスター図鑑を一つずつ埋めていくという楽しみもある。一部を除くほとんどのモンスターが,このパズドラZのために新しくデザインされたものなので,スマホ版をやり込んだ人にとっても,また新たな気持ちでコレクションを楽しめることだろう。
こうして少し踏み込んでみると,RPGとしてのシステムがよく作り込まれていて,ただパズルをして敵と戦うという単純なゲームではないことがよく分かる。
筆者のようにパズルの腕が未熟でも,属性やスキルなどについて少し考えることで突破口を見つけられる可能性があり,それでもダメなときはほかのダンジョンでチップやエッグを手に入れて,進化や強化でモンスターを強くして再び挑んだり,あるいは友達とのモンスター交換などでチームを再編成したりもできるなど,RPGらしい選択肢も存在している。
とはいっても,ゲームの根本はパズルなので,あれこれ悩んだり道草をくっているうちにパズルの腕が上がり,それがきっかけでゲームを進められることもある。このあたりは,従来のRPGとは異なる独自のゲームバランスであり,本作ならではの魅力と言えるだろう。
筆者が好んで使っていたスキルが「バーサーク」。スキルで上げた攻撃力とZドロップを交えて敵を一掃するのがこれまた気持ちいい。敵が動くまでのターン数などを考えて使うとさらに有利になる |
強いモンスターに進化させるには,多くのチップも必要になる。どんなモンスターが出てくるかダンジョンの入口で確認し,必要なチップを探していくといい |
遊べば遊ぶほど奥深さを感じられる作品
続きがどんどん楽しみになってくる
間口は広く,ゲームを進めればしっかりと手応えも感じられるバランスに設定してあるのが好印象で,それらを一人でもじっくり遊び込めるのは,ニンテンドー3DSのゲームだからこそのメリットと言えるだろう。
その一方で,経験値の高いメタルドラゴン種の登場や,ゲーム中で経験値などとは別に入手できる「D-エナジー(エナ)」を使って行う,いわゆる“ガチャ”的な要素を持った「Z-BOX」(もちろん課金要素はなし)など,スマホ版を遊んだ人がちょっとニヤリとできる要素もいくつか用意されている。
なお,ほかのプレイヤーとの通信要素は,モンスターやテイマーカード(プレイヤープロフィール)の交換と,助っ人を募集するすれちがい通信のみに限定されている。これもまた本作が,一人でもじっくり楽しめるRPGとして作られていることの証といえるかもしれない。
すでに本編を楽しんでいる人も多いはずだが,まだという人は,ニンテンドーeショップで配信中の体験版をプレイしてみてほしい。そしてその続きが気になったなら,ぜひ本編を遊んでみよう。
町には,ゲーム進行には関わりのないクエストを依頼してくる人がいる。どんな報酬がもらえるのかもお楽しみだ |
テイマーカードはプレイヤー同士でローカル通信にて交換できる。交換したプレイヤーは「パズフレ」となり,助っ人に出てくる確率が高くなる |
「パズドラZ」公式サイト
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