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半裸&赤マフラーの変態忍者も出没した「GUILTY GEAR×BLAZBLUE MUSIC LIVE 2014」をレポート。石渡太輔氏&Hashimoto氏のインタビューも掲載
2011年に同地で行われた「GUILTY GEAR×BLAZBLUE MUSIC LIVE 2011」から,実に3年ぶりの開催となる。その間にも,アーケード版「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」(ARCADE / PS3 / PS4)の稼働開始や,家庭用「BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA」(ARCADE / PS3)の発売など,両シリーズはさまざまな発展を遂げてきた。いずれのシリーズも最新作で全BGMが一新されたこともあり,ファンとしては「待ってました!」と言わんばかりのタイミングでのライブである。これで盛り上がらないはずがない。
本稿では,開演から2時間以上にわたってほぼぶっ通しで演奏が続けられた,ライブイベント本編の様子をお伝えしていく。
記事の最後には,両作の楽曲を制作した石渡太輔氏と,「GGXrd」のヴォーカルを担当するNaoki Hashimotoさんへの合同インタビューも掲載しているので,ぜひ最後まで読み進めてほしい。
■出演アーティスト(※敬称略/公式サイト順)
【ヴォーカル】
・Naoki Hashimoto
・小山 剛志
・行成 とあ
【バンド】
・YUHKI(Keyboardist / Composer)
・梶原 稔広(Guitarist)
・長谷川 淳(Bassist)
・坪川 隆太(Guitarist)
・越川 歩(Violinist)
・渡邉 敏也(Guitarist)
・森下 フミヤ(Drummer)
「GUILTY GEAR×BLAZBLUE MUSIC LIVE 2014」特設サイト
「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」ポータルサイト
「BLAZBLUE」シリーズポータルサイト
ライブ開始時刻となると,ステージが暗転。本イベントのために用意されたド派手なオープニングムービーが上映される。そこから流れるようにアーケード版「BBCP」のオープニング曲「CHRONOPHANTASMA」が演奏され,その爆音に応じる歓声がライブの開幕を告げた。
そして,2曲目の「SIX-HEROES」(六英雄のテーマ),3曲目「Does the sheep count the sheep?」(ベッドマンのテーマ),4曲目「Black&White」(ラグナvsハクメン)と,続けざまに披露される。3本のギターから生み出される音の厚みと迫力は圧倒的で,来場者のヒートゲージ(テンションゲージでも可)は一瞬にして満タンに。演奏者に超絶技巧を要求する“石渡サウンド”を一気に演奏できるのも,バンドメンバーの技量とパワーがあってこそだ。
さらに2分程度のMCを挟みつつ,5曲目「The lily of steel」(ミリアのテーマ),6曲目「Starry Story」(メイのテーマ),7曲目「Sector7」(第七機関テーマ)を一気に披露。「Starry Story」においては,ドラム・ベース・キーボード・ギターが順繰りにソロパートを演奏するなど,意外性あふれるアレンジも見せてくれた。こういったアレンジも,ライブならではの楽しみと言えるだろう。
小山剛志さんが半裸&赤マフラーで登場する事案が発生
8曲目は,熱血忍者シシガミ=バングのテーマ「Bang!Bang!Bigbang!-正義上等!ヒーロー登場!-」だ。イントロが聞こえ始めた時点から,来場者達は「奴が来る!」と察したに違いない。果たして“奴”こと小山剛志さんは現れた。ただし……上半身ハダカにジャケット&赤マフラーという,期待を上回る変態的な姿で。
ステージを走り回り,持ち歌を見事に歌い切った小山さんは,すでに息も絶え絶えの状態となっていたが,まだ気が済まないらしい。実は小山さん,前回のライブで,途中で声を枯らせてしまった「烈風」(ボーカルつき)へのリベンジを宣言していたのだ。それをこのステージで果たそうというのである。
10曲目「REVENGER」を歌うアーティストとして登場したのは,最新作「BBCP」から登場した傭兵「バレット」を演じる行成とあさんだ。直前の楽曲とは打って変わって,激しいながらも清涼感のあるサウンドが展開される。
また,続く「Blue-bloom」の歌も行成さんが担当した。こちらは「BBEX CALAMITY TRIGGER RECONSTRUCTION」のエンディングテーマで,行成さんがステージ上で歌うのはこれが初となる。本人は曲間のMCで「歌詞が難しくて,間違えないか不安」と漏らしていたが,曲が始まればそんな不安は一切感じられない。艶やかな伸びのある行成さんの声は,熱く煮えた会場をスッキリとおさめてくれた。
ここから先は後半戦だ。すでに1時間あまりが経過していたが,休憩は置かずに戦闘継続である。行成さんの退場に合わせて12曲目「Diva」(ボス ヴァレンタインのテーマ)へとつながり,13曲目から「Dissonance」(ヴァルケンハインvsレリウス),「Still in the Dark」(ザトーvsミリア),「in JUSTICE」(ハクメンvsイザヨイ)という,怒涛の“vs曲”ラッシュが続く。人気曲として知られる「Still in the Dark」での盛り上がりはとくに凄まじく,曲名が表示された瞬間に大きな歓声が湧き上がったほど。
独特の重厚さを持つHashimoto氏のボイスは,バンドの力強い演奏を見事に乗りこなし,会場を「GG」のヘヴィな世界観へと塗り替える。「GGXrd」のPVでHashimoto氏の「HEAVY DAY」を耳にして,新たな「GG」の世界に心を奪われた人も少なくないはずだ。
Hashimoto氏が退場した後のラスト・スパートは,「GG」と「BB」の両作を代表する,主人公とライバルの対決曲「Re-Coming」(ソルvsカイ)と「Under Heaven Destruction」(ラグナvsジン)で飾られた。
ここでいったん会場が暗転するが,当然のようにアンコールが湧き上がる。長いコールに応えたバンドメンバーは,ライブのロゴが描かれたTシャツに着替えて再登場。前回のライブでも演奏された「Rebellion」(ラグナテーマ),「Holy Orders」&「Magnolia Eclair」(カイのテーマ)を演奏し,2時間を超えるライブを締めくくった。
合間に挟まれるMCも短時間だったためか,駆け抜けるように時間が過ぎてしまった。しかし,その分だけ演奏の密度は凄まじく,クオリティも圧巻の一言。ライブ中のMCには「次回公演」や「地方での公演」を匂わせるような言葉もあり,その実現を願わずにはいられない。
最後に,合同インタビューの様子とセットリストを掲載しよう。
石渡太輔氏&Naoki Hashimoto氏合同インタビュー
――今回の選曲基準などについて,何かあれば教えてください。
小さなライブを合わせれば,皆さんの前で演奏する機会はそれなりにありましたよね。だから,よく足を運んでくださっているお客さんからすれば,そろそろ聴き飽きた曲もあるだろうと思っていて。それはある程度避けるよう,気をつけて選曲しました。
あと「BB」側の曲に関しては森(「BB」シリーズプロデューサー,森利道氏)の意向もありまして,今回はそちらの意見も汲み取っています。
――Hashimotoさんは,普段とは違うオーディエンスが集まるステージに立ち,普段と違う楽曲を演奏されました。このステージや“石渡サウンド”に対しては,どのような印象を持たれましたか?
Naoki Hashimotoさん(以下,Hashimotoさん):
自分のバンドでライブをしている時は,お客さんの中に覚えた顔を見つけられるものなのですが,今回は初めて見る人ばっかりで。だから,演奏する前はそこに違和感が生まれるかと思ったのですが,やってみたら不思議と差は感じませんでした。
楽曲に関しては,そうだな……。自分が普段やっているバンドは「自分達でチューンナップした車を,自分で限界まで走らせる」という,アドレナリンの出し方をします。でも石渡さんの曲っていうのは「自分が限界まで走っても車に余力がある」という感じ。自分のバンドみたいに,曲に合わせて自分を調整するのではなく,自分が全力を出しても及ばないかのような……。だから,曲に接するごとに新発見があって,曲に関わることで自分が成長できる。曲のクオリティは,半端じゃなく高いですよ。
――Hashimotoさんの楽曲は「GGXrd」の曲に何らかの影響を与えているようには感じますか?
石渡氏:
新しい曲を作るにあたって,僕は「BB」に関わっている期間が長かったせいか,実はちょっと「BB」の世界観を引きずっていた部分があるんですよ。
そこで,Hashimotoさんに歌っていただく新規の楽曲に合わせて,「GGXrd」の新しい世界観(音楽)を作り上げていければいいなと思っていました。なので「GGXrd」の楽曲は,全体的に従来とは異なるアプローチになっています。影響はかなり大きいですね。
――Hashimotoさんと初めて会った際の印象を教えてください。
石渡氏:
「GGXrd」にヴォーカル曲を入れるにあたって,やはり海外を意識しようと考えていたんです。そこで真っ先に頭に浮かんだのがHashimotoさんでして。ダメ元でオファーをして,お受けいただいたのが最初ですね。
なので,最初はすごく怖い人が出てくるものとばかり思っていたのですが。実際にお会いしてみたら,なんとも優しいお方で……。それこそ,レコーディン中も娘さんとメールのやり取りをされているくらい家庭的な方でした(笑)。
――最後に,ライブを終えてのご感想をお願いします。
石渡氏:
僕はもう,本当に真っ白です(笑)。こんなに凄いバンドメンバーと,何よりHashimotoさんと演奏できたこの2時間は,僕の人生の中でも本当に幸せな時間でした。今はその喜びを噛み締めています。
Hashimotoさん:
普段,まったく接点のなかった方と会って,音を噛み合わせることができました。これはきっと,凄い出会いなんだろうなと,そう思います。
――ありがとうございました。
■セットリスト
1:BBCP「CHRONOPHANTASMA」AC版 OPテーマ
2:BBCP「SIX-HEROES」六英雄テーマ
3:GGXrd「Does the sheep count the sheep?」ベッドマンテーマ
4:BBCP「Black&White」ラグナvsハクメンテーマ
5:GGXrd「The lily of steel」ミリアテーマ
6:GGXrd「Starry Story」メイテーマ
7:BBCP「Sector7」第七機関テーマ
8:BBCP「Bang!Bang!Bigbang!-正義上等!ヒーロー登場!-」シシガミ・バング風林火山テーマ/小山剛志
9:BB「烈風」シシガミ・バングテーマ/小山剛志
10:BBCP「REVENGER」バレットテーマ/行成とあ
11:BBEX「Blue-bloom」CT RECONSTRUCTION EDテーマ/行成とあ
12:GG2「Diva」ボスヴァレンタインテーマ
13:BBCP「Dissonance」ヴァルケンハインvsレリウステーマ
14:GGX「Still in the Dark」ザトーvsミリアテーマ
15:BBCP「in JUSTICE」ハクメンvsイザヨイテーマ
16:GGXrd「Ride the Fire」ソル ドラゴンインストールテーマ/Naoki Hashimoto
17:GGXrd「Lily」AC版 EDテーマ/Naoki Hashimoto
18:GGXrd「HEAVY DAY」AC版 OPテーマ/Naoki Hashimoto
19:GG2「Re-Coming」ソルvsカイテーマ
20:BB「Under Heaven Destruction」ラグナvsジンテーマ
【アンコール】
AN1:BB「Rebellion」ラグナテーマ
AN2:GG2「Holy Orders」〜GGXrd「Magnolia Eclair」カイのテーマ
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