インタビュー
PS4版βテスト直前の「新生FFXIV」について吉田直樹氏にインタビュー。リモートプレイの感触もレポートしよう
「新生FFXIV」PS4版特設サイト
公式コミュニティサイト「The Lodestone」
「PlayStation 4」4Gamer特設ページ
総プレイ時間は4億1800万時間。プレゼンでこれまでの新生FFXIVとPS4版の情報を再確認
2013年8月27日に正式サービスが始まった新生FFXIVは,2014年1月末の時点で,総プレイヤーアカウント数は180万人,総キャラクター数は671万に達したという。ちなみに,8月27日以降,各プレイヤーのプレイ時間の累計を算出してみたところ4億1800万時間(4万8000年弱)となり,吉田氏から「ちょっと,みなさんやりすぎかかも……」といった冗談も飛び出していた。
続いて吉田氏は,新生FFXIVが「ファイナルファンタジー」シリーズの最新ナンバリングタイトルであることを常に念頭に置き,「最高のグラフィックスクオリティ」「魅力あるストーリー」「最高のゲームサウンド」を3本柱として,開発・運営していくと話す。
その一方で,初めて新生FFXIVでMMORPGに触れるプレイヤーのことも見失わないように心掛けると続け,パッチ2.2では「チャットをしてみよう」といったHowToも加える予定だという。ちなみに,いま開発スタッフのあいだでは「(ファイナルファンタジーシリーズでお馴染みの)初心者の館をいつ入れようか?」といったことが話題に挙がっていることも明かした。
さらに吉田氏は,PC版,PS3版,そしてPS4版以外へのクロスプラットフォームの拡充も図っていきたいと話し,「例えば,Mac版であるとか」と,まだこれという発表はされていないものの,今後の展開に含みを持たせていた。
このほか,対応言語の追加や,今夏に中国にて正式サービスが開始される予定であることを明かし,サービス地域の拡大も明言した。
その後,吉田氏は2013年12月の大型アップデート「パッチ2.1」の内容を振り返る。パッチ2.1ではフリーカンパニーが所有できる「ハウジング」が導入されたが,これによりレガシーワールドと新規ワールドとの経済格差がかなり縮まってきたという。そのため,経済格差の大きさからレガシーワールドと新規ワールドへの移動を制限していたシャッターを,近いうちに開けられそうだと吉田氏は話していた。
さて,今回の取材でもっとも気になるポイントと言えば,やはりPS4版に関する話題だろう。
吉田氏はPS4版の特徴として,圧倒的なグラフィックスクオリティがリビングのテレビで体験できることを強調した。PS4版はPC版をベースに,PS4のハードウェアアーキテクチャに対して徹底的な最適化が行われており,吉田氏は「同水準のPCと比べると,PS4版のほうが圧倒的にクオリティが高い」と話した。あとのインタビューで詳細を聞いているので,確認してほしい。
さらに,吉田氏が個人的にもっとも推したいPS4の機能として,PlayStation Vita(以下,PS Vita)を使ったリモートプレイを挙げた。
PS4版新生FFXIVは,すべてのコンテンツがリモートプレイに対応しており,これによってテレビの前を離れてゲームがプレイできるようになると,その利点を説明した。また,PS Vitaではどうしてもボタンの数が足りなくなるため,リモートプレイ用にキーコンフィグも保存できるように作っているとのこと。しかもリモートプレイで接続したときには,それが自動で適用されるようになるらしく,スムーズに楽しめるのが特徴だ。
そのほか,SHARE機能も制限を掛けていないので,すべてのコンテンツでストリーミング配信が可能となっている。
PS4版は,リモートプレイも含めて,インタフェースの選択肢がもっとも多いプラットフォームになる。DUALSHOCK 4のタッチパネルにも対応しており,マウス代わりに利用することも可能だ。ただ,DUALSHOCK 4ではSelectボタンがないため,デフォルトではタッチパネルにSelectボタンが割り当てられている。これは,プレイヤーが任意に変更することもできるとのこと。
さらに,キーボード/マウスにも対応している。注意点としては,独自ドライバが必要なものに関してはPS4側が対応していないものもあるため,誤動作の可能性があることだ。
そのほか,PS4版はPlayStation Plusに入会しなくてもプレイ可能で,PS3版のプレイヤーであれば,無償でPS4版にアップグレードすることが可能だと改めて紹介された。ただし,このアップグレードキャンペーンは2014年12月31日までとなる予定だが,この期限は確定ではないとのことだ。
PS4版はPC版と遜色ない操作感。ほぼラグを感じないリモートプレイも好感触
続いて,別室にてPS4版新生FFXIVと,PS Vitaを使ったリモートプレイを試せたので,そのインプレッションもお届けしておこう。
まずPS4での操作だが,DUALSHOCK 4でのプレイは先述のとおり,タッチパネルにSelectボタンが割り当てられているほかは,基本的にDUALSHOCK 3でのプレイとほぼ変わらない。さらに,タッチパネルでのマウスカーソル操作が追加されたので,クロスホットバーとホットバーの両方を利用するなど,より多彩なアクション操作が可能となりそうだ。
また,PS4ではUSBキーボード/マウスがそのまま利用できることにも注目したい。HUD(Head-Up Display)もPC版と同様にカスタマイズできるため,まったく同じ操作感でプレイ可能だ。
PS3版で遊んでいるプレイヤーにとって気になるのは,敵モンスターやNPCの表示遅延,ジョブチェンジ後の長いセーブなど,不便に感じていた点についてだろう。これらについては,PS4版では一切起こらなかった。もちろん,実際のプレイ環境で,多くのプレイヤーが遊んでいる状態でどうなるかは分からないが,少なくともレスポンスは非常に高速になった。
リモートプレイに関しては,やはり画面が小さいため文字は読みづらいかもしれない。と言っても,フォントサイズの変更は可能だし,開かれたUIウィンドウのサイズも背面タッチパッドを使って拡大できるので,プレイヤー側で対応可能だ。プレイ時のラグについては,ジャンプしたときに多少,描画の遅れを認識できる(それもディスプレイと見比べた状態でのこと)くらいで,ラグによって操作感が損なわれることはまったくなかった。なお,チャットはソフトウェアキーボードを使うことになる。
また,PS VitaではDUALSHOCK 4に比べてボタン数が限られるため,標準では先ほど紹介したUIウィンドウの拡大や縮小,DUALSHOCK 4のL2/R2ボタンと同等の操作を,背面タッチパッドで行うようになっている。誤動作を防ぐためか,反応箇所はPS Vitaのやや内側に寄せられている印象だ。なお,デフォルトのキーアサインでは,クロスホットバーの使用はL2/R2ではなく,L/Rボタンで利用できた。
さて,操作感を試すだけではなんなので,蛮神イフリート戦(メインクエスト)にナイトでチャレンジしてみた。当然だが,実際のリモートプレイではインスタンスダンジョンへの挑戦はオススメできないが,ものは試しというやつだ。なお,PS4との接続はインフラストラクチャー通信となる。
結論を言ってしまえば,まったく問題なくクリアできた。筆者のキャラクターがナイトだから激しい動きは必要ないのだが,ほかの3人も問題なく動けているので,そこも問題なかったのだろう。まあ,エラプション(※イフリートの攻撃)を止め損なうこともあったが,これはラグの影響というよりも,筆者のスキルの問題だ。きっと,PS Vitaでの操作に慣れてしまえば大丈夫なはず……と付け加えておこう。
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ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア
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