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新要素“エクゾ”によるスピーディなアクションを満喫。「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」のマルチプレイを体験してきた
4Gamerでも何度か取り上げているように,「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」は,2054年の近未来世界を舞台にしたシリーズ最新作だ。Sledgehammer Gamesが3年にわたって開発を続けてきた作品で,「エクソスケルトン」と呼ばれる強化外骨格が兵士の能力向上を目的に採用されているという設定により,スピーディで高低差のあるアクションを堪能できるようになっている。
また,これまで以上にシングルプレイのキャンペーンにも力が入っており,名優ケヴィン・スペイシーさんの表情や演技がパフォーマンス・キャプチャー技術によってリアルにゲーム内で再現されているところも見逃せないポイントだ。
とはいえ,「コール オブ デューティ」シリーズのキモといえばやはりマルチプレイモードであり,その出来が気になっている人も多いはず。本稿では今回のイベントで明らかになった内容を,プレイを収録したムービーとともにお届けしよう。
“エクゾ”をベースに,さまざまな趣向が凝らされたマルチプレイモード
さっそくだが,「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」のマルチプレイモードで,今回判明した新たな情報を5項目に分けてお伝えしよう。
●エクソスケルトン
エクソスケルトンにより,兵士は常人とかけ離れた身体能力を発揮できるようになった……というのが本作の重要な設定。関係者の間では,省略形の“エクゾ”という名前で呼ばれている。
そのエクゾによって使える能力の代表的なもので,ゲームではいわゆる「ダブルジャンプ」として利用できるのが「Boost Jump」だ。これにより,窓から建物の2階に入り込んだり,地上から直接屋根に飛び乗ったりといったことが可能になる。マップの上下方向の動きがさらに盛んになって,タクティカルでスピード感のあるアクションが強調されるわけだ。
また,左スティックをプッシュしながら左右や後ろ方向へ傾けると繰り出せる短距離のスライディングが「Boost Slide」で,敵の攻撃を交わしたり,その視界から外れてカウンターアタックをしたりといったように活用できる。高所から下にいる敵へ飛び降りるようにして使えば「Boost Slam」という攻撃になるなど,シンプルな操作ながら,さまざまな用途があるアクションだ。
マルチプレイロビー上のキャラクタークリエイト画面では,これらに加えて任意の「Exo Ability」をチョイスできるようになっていた。用意されていたのは,以下のようなものである。
Exo Shield
左手から発生するシールドで仲間を守りつつ前進できるが,背後や高所から狙われる可能性は高い
Exo Overclock
移動スピードが上がる。キャプチャー・ザ・フラッグやハードポイントのようなゲームモードで威力を発揮しそうだ
Exo Stim
ヘルスが徐々に回復する
Exo Cloak
相手から自分の姿が見えなくなるオプティカル・カモフラージュ
Exo Hover
Exo Jump後に,一定期間だけホバリングできる
Exo Ping
Exo Abilityを使った敵の動きを,ミニマップで感知できる
Exo Trophy System
相手のグレネードやロケット攻撃に反撃を加えて破壊する
●サプライ・ドロップ
これはロールプレイングゲームにおけるルートアイテムのようなコンセプトの新要素だ。
新しい武器などのほか,直接的にキャラクターの能力を強化することのない,シャツやパンツ,ベスト,ヘルメット,シューズといったアイテムが,ローンチ時には少なくとも350種用意されるとのことだった。
このサプライ・ドロップには,「Enlisted」「Professional」「Elite」という3つの“レアリティ”が設定されている。基本的には「より長くプレイするほど良いアイテムがドロップする」とのことだが,特定のチャレンジをこなすことなどでドロップする武器なども存在する。また,同じ種類の武器でも,ドロップするものによってDamage,Accuracy,Range,Fire Rateといった性能が多少異なるようだ。
●PICK 13/Co-opスコアストリーク
ロードアウトは,これまでの「PICK 10」(10種のスロット)から,さらに3つのスロットが増やされた「PICK 13」へと増強。プライマリとセカンダリ,エクゾ(各種グレネードのスロットとシェアされている),ワイルドカード,パークス,そして今回はスコアストリークの種類や順序もカスタマイズできるようになっていた。単純に言えば,エクゾとスコアストリークをチョイスできるようになったことによる,3スロット分の追加と考えてよいだろう。
また,スコアストリークはシリーズで初めてCo-op化されており,チームメイトのポイントが加算されることによって,より強力なものが発動できる。今回のプレイではケアパッケージやドローンなどに加えて,「モダン・ウォーフェア3」や「ゴースト」でもお馴染みの,リモート操作できるセントリーガン「Remote Turret」,さらにはシリーズ初登場と思われるフルアーマー装備の助っ人兵士「Goliath」なども使用可能になっていた。
●Virtual Firing Range
これまでのシリーズ作品では,設定したロードアウトがどのようなプレイフィールになるかは実際にゲームへ参加するまで分からなかったが,本作では「Virtual Firing Range」(バーチャル射撃場)という要素が加わっている。これは,ゲーム内に登場する民間軍事会社,Atlas Corporation内の室内射撃場をイメージしたもののようで,薄暗い室内でデジタル化された的を撃つことになる。これにより,武器のフィーリングやアップデートした能力を確認できるようになったので,プレイヤーにとっては「どうして今まで思いつかなったのだろう」と言いたくなるような,嬉しい追加仕様だろう。
●オペレーター
この新要素に関しては,少し筆者の理解が足りていないような気もするが,エクゾやパークスを含むロードアウトが「Create-A-Character」にまとめられているのに対して,「Create-An-Operator」は,「サプライ・ドロップ」で得たギアなどでキャラクターの外見をカスタマイズする要素をまとめたものであるようだ。
プレイヤーは,このオペレーターの顔やギアをカスタマイズして,ロビーにアクセスしているほかのプレイヤーのキャラクター達と並び立たせて表示できる。前述したように,サプライ・ドロップでアンロックされていくギアは,プレイ時間の長さに比例してレアリティの高いものを入手できるため,「あ,このプレイヤーは相当やり込んでいるな」というのが分かるという趣向だ。
最新ゲームモード「Uplink」でスポーティなプレイ
今回公開されたマルチプレイのゲームモードは,チーム・デスマッチ(TDM),キャプチャー・ザ・フラッグ(CTF),ハードポイント,そして後述するアップリンク(Uplink)の4種類。ローンチ時点では12種類のゲームモードを楽しめる予定とのことだった。
また,これらのゲームモードにリンクされる形で,今回以下の4つのマップが明らかになっている。
Biolab
Riot
Ascend
Defender
この中で,最も興味深かったのが「Defender」である。橋桁の周囲が,ゲームの舞台である2054年では使われていない塹壕のようになっており,コンクリート壁のあちらこちらに,スプレーペイントのいたずら書きが施されている。筆者自身が最初に目にしたのもここだが,高解像度テクスチャを利用した本作のアート面での繊細さが良く分かるマップとなっていた。
Defenderで最も特徴的なのが,ゲームプレイ中のある時間になると津波が襲ってくるところだ。「バトルフィールド 4」のLevolutionモードのような感覚で,浜辺部分にいるプレイヤーは津波に巻き込まれるとインスタントキルとなるほか,その後浜辺は水浸しになって移動速度も落ちてしまう。こうしたエフェクトはほかのマップでは確認できなかったが,ちょっとした驚きが楽しめる演出になっているのは確かなので,楽しみにしておきたいところである。
そして,このDefenderマップでプレイできた「Uplink」モードは,CTFに似たルールとなっていたが,プレイヤーが奪い合うのは旗ではなく,空から落ちてくる小型サテライトで,このサテライトを奪い,懐に抱えるようにしてゴールに運び込むのが目的だ。
CTFの陣地が目立たない場所にあるのに対して,このゴールはマップの目立つ位置でこれ見よがしなネオン色の球体として空中に浮かんでおり,その中に投げ込めば1点,抱えたまま球体の中に入り込めば2点を得る。ラグビーあるいはバスケットボールにガンプレイが合わさったような感覚で,非常にスポーティで分かりやすい。
このUplinkのほかに,今回は「Momentum」という新しいゲームモードの存在も公表されているが,こちらはエクゾに大きくフォーカスした内容になるということ以外は,詳しくは解説されなかった。
現在と地続きの世界観から生まれるさまざまな新型兵器
本作では40年後という,それほど遠くない未来が描かれているため,登場する兵器には,現在軍事産業で研究開発されている最新のテクノロジーが取り込まれている。“エクゾ”という少々尖ったアプローチはあるものの,ドローン系の兵器などには「ゴースト」や「ブラックオプスII」との類似性を感じるかもしれない。
兵器は「アサルトライフル」「サブマシンガン」「スナイパー」「ショットガン」「ヘビーウェポン」という5つのジャンルに分かれている。この中で印象的だったのが,ヘビーウェポンに属する「DEW」(Direct Energy Weapon,指向性エネルギー兵器)だ。いわゆるレーザー銃で,リロードの必要なく相手を攻撃できるのだが,ヘルス値がマックスの相手に対しては2秒間ほど当て続けなければキルできないようだった。必ずしも使い勝手が良い武器とは言えないが,ゲームを進めるうちに,攻撃力などがパワーアップされたレアリティの高い類似兵器も出てくるのかもしれない。
このほかにも未来っぽさを感じられる兵器はいくつかあり,ショットガン系統に属する武器では,相手に弾丸ではなく衝撃波を浴びせかけるというものがあった。射程は非常に短いものの,出会い頭に相手をブッ飛ばせるのは爽快感があり,狭い通路の多いマップでは重宝するだろう。
グレネード系はじっくり試すチャンスがなかったが,ゲーム中にほかのプレイヤーが使っていた「追跡型グレネード」はなかなか便利そうだった。近くの相手を探知すると,誘導されるように敵に吸い付いて爆発するというものだ。
すでにトレイラーなどで発表されている4足歩行のタンク型ロボット「ウォーカー」も,最近話題になっている運搬用軍事ロボット“ミュール”などの進化形と捉えることもできるだろう。Sledgehammer Gamesの開発者達は「登場するテクノロジーは,すべて実現可能な範囲内」と話していたが,そうした「未来のリアリティ」を感じながら遊んでみるのもいいかもしれない。
「コール オブ デューティ」のように世界中で遊ばれるようなシリーズになればなおさらだが,ゲームというものはプレイヤーから「さらに良いもの」を求められるのが常である。一方で,あまりにも新しい要素を取り入れてしまうと,シリーズの「らしさ」を失ってしまうわけであり,その絶妙なバランスの達成が開発チームの悩みどころになるはずだ。
「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」のマルチプレイの場合,プレイフィールはシリーズと大きく変わるものではないが,エクゾによって上下の動きやスライディングを加えることでアクションのパターンを増やし,その問題をうまく解決しているように思えた。
今回発表された情報は,ドイツ時間の8月13日から始まるgamescom 2014でも公開される予定になっており,11月のリリースに向けて今後もさまざまな情報が明らかにされていくはず。引き続き続報に注目したい。
「コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア」公式サイト
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(C)2014 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CALL OF DUTY, and CALL OF DUTY ADVANCED WARFARE are trademarks of Activision Publishing, Inc.
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