スマホゲームのセルラン分析（2022年8月11日〜8月17日）。今週も1位は「Fate/Grand Order」。新作「Tower of Fantasy（幻塔）」は4位に

　日本におけるスマートフォン向けゲームの市場規模は，いまや年間で約2兆3746億円に達している（※4Gamer関連記事）。そんな世界有数のスマホゲーム大国となった日本で，現在最も売れているタイトルをはじめとした，さまざまなデータを毎週紹介するのが，本連載「スマホゲームのセルラン分析」だ。

　まずは，2022年8月11日から8月17日の1週間における，スマホ向けゲームのセールスランキングを紹介しよう。前回と同様，iOSとAndroidの収益の合計をもとに，上位50タイトルをまとめている。

順位	前週	タイトル	収益の前週比	DL数の前週比
1	1	Fate/Grand Order	18%	-19%
2	9	パズル＆ドラゴンズ	121%	13%
3	3	プロ野球スピリッツＡ	-31%	5%
4	−	Tower of Fantasy（幻塔）	−	−
5	2	モンスターストライク	-50%	112%
6	4	ウマ娘 プリティーダービー	-35%	5%
7	6	鋼の錬金術師 MOBILE	-17%	-77%
8	8	パズル＆サバイバル	9%	4%
9	12	ヘブンバーンズレッド	4%	53%
10	22	ONE PIECE バウンティラッシュ	57%	43%
11	18	Pokémon GO	9%	1%
12	21	あんさんぶるスターズ！！Music	29%	-4%
13	15	放置少女	-1%	0%
14	7	ドラゴンクエストウォーク	-38%	4%
15	5	原神	-45%	14%
16	11	ONE PIECE トレジャークルーズ	-13%	52%
17	10	妖怪ウォッチ ぷにぷに	-23%	-18%
18	17	アークナイツ	-24%	-14%
19	16	プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク	-40%	0%
20	13	荒野行動	-47%	-1%
21	19	LINE：ディズニー ツムツム	-35%	-2%
22	26	LINE ポコポコ	18%	-3%
23	27	Lineage W	19%	19%
24	20	ドラゴンクエストタクト	-35%	-33%
25	23	三國志 真戦	-19%	37%
26	100	プリンセスコネクト！Re:Dive	353%	122%
27	14	アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ	-59%	-17%
28	25	ブルーアーカイブ	-27%	-10%
29	28	マフィア・シティ	-4%	4%
30	75	雀魂	181%	33%
31	32	Homescapes	10%	13%
32	40	グランブルーファンタジー	36%	-37%
33	30	オリエント・アルカディア	-18%	-6%
34	31	Gardenscapes	-13%	11%
35	33	新信長の野望	-9%	53%
36	34	日替わり内室	-3%	-6%
37	39	おねがい社長！	-1%	17%
38	83	白猫プロジェクト	126%	-51%
39	60	七つの大罪 光と闇の交戦	55%	-10%
40	38	Toon Blast	-7%	6%
41	45	Age of Origins	1%	3%
42	44	商人放浪記	-3%	-13%
43	48	空の勇者たち	11%	23%
44	29	Call of Duty: Mobile	-42%	17%
45	36	ロードモバイル	-19%	11%
46	47	Top War	-1%	18%
47	106	Hero Wars	143%	2%
48	42	Evony	-15%	56%
49	70	星のドラゴンクエスト	40%	-5%
50	63	乃木坂的フラクタル	26%	46%

※掲載データはSensor Towerから引用したものです。データの無断転載を禁じます

1〜25位の収益グラフ。縦軸（収益）の数値は非公開

画像は8月10日に掲載したFGOのニュース記事より

　今週も1位は「Fate/Grand Order」（iOS / Android）だ。前週と比べて収益が更に＋18％も伸びており，上に掲載した1位〜25位のグラフを見ても，2位の「パズル＆ドラゴンズ」の倍以上となっている。

　FGOがここまで大きく伸びた直接の原動力となったのは，同社の「月姫シリーズ」に登場するメインヒロインであるアルクェイドや，最高レアリティの水着キャラ×3体らがガチャで一気に実装されたことである。もちろん，それ以外にもさまざまなイベント・キャンペーンを継続的に展開しており，同作（同社）の安定した人気の高さも相まって，2週連続首位という結果に結びついているのだろう。



　なお，本連載では各タイトルの収益やダウンロード数を直接掲載できないこともあり，上のグラフなどを見る限りだと，FGO以外のタイトルの収益が芳しくないと感じる読者がもしかするといるかもしれない。しかし，それは大きな誤解だ。
　参考までに，過去1か月間の収益ランキングで50位となったタイトルの月間収益を記すと，約4億7千万円である。25位のタイトルは約10億5千万円だ。このランキングに記載されている50タイトルは，いずれもすさまじいまでの収益を叩き出しているのである。

今週の新作タイトル：「Tower of Fantasy（幻塔）」

　該当の週の新作タイトルでは，8月11日に日本を含むワールドワイドでサービスが始まった「Tower of Fantasy（幻塔）」（iOS / Android / PC）が，第4位にランクインしている。本作はPCで遊んでいる人も多そうだが，本連載ではスマートフォン以外のデータは扱わないため，PC向けの収益を加味すると更に伸びる可能性もありそうだ（もっとも，それは「原神」「荒野行動」「グランブルーファンタジー」などのタイトルも同様なのだが）。

　また，ワールドワイドで展開している本作は，日本以外の国や地域においても好調なスタートを切っているのだが，その比率が興味深い。Sensor Towerにて国別のデータを確認すると，期間中のダウンロード数（≒プレイヤーの人数）は，1位が米国（全体の30.3％），2位が日本（17.9％），3位がタイ（11.2％）である。しかし収益になると順位が入れ替わり，1位が日本（全体の54.7％），2位が米国（20.4％），3位がドイツ（4.6％）となっているのだ。

「Tower of Fantasy（幻塔）」における，国別のダウンロード比率のグラフ。最も大きい青色の部分が米国のシェアを示している

「Tower of Fantasy（幻塔）」における，国別の収益比率のグラフ。最も大きい青色の部分が，こちらでは日本を示している

　更に深掘りしてみると，米国のプレイヤー1人あたりの1週間における平均課金額は229円なのに対し，日本人は1041円である。つまり日本人のプレイヤーは，米国と比較して約4.5倍の金額を注ぎ込んでいる計算だ。本作の全世界でのダウンロード数は早くも1000万を突破しているが，そのなかでもLevel Infiniteは日本向けの展開に注力している。今回のデータを見ても，その判断は正しかったといえるだろう。

※2022年8月27日 20：00頃修正：
掲載時は北米と記載していましたが，正しくは米国です。お詫びして訂正致します

Sensor Tower 日本語公式サイト