プレイレポート
未熟なイケメン妖怪達を鞭で調教!? 「KLAP!! 〜Kind Love And Punish〜」のプレイレポートをお届け
未熟なために暴走を繰り返す生徒達を鎮めるため,鞭や猫じゃらしなどを使って,文字通りビシッバシッと調教していくという,乙女ゲームとしてはかなりギリギリ(?)な設定が注目を集める本作のプレイレポートをお届けしよう。
「KLAP!! 〜Kind Love And Punish〜」公式サイト
経験0から始める,不安だらけの“調教師”生活
人間であるヒロイン・山城 暦(※名前変更可)は,自分も誰かを支える存在になりたいと教師を志したものの,肝心の就職活動がまったくうまくいかず,送られてくるのは“不採用”の通知ばかり。ようやく届いた採用通知は,学校名も書かれていない怪しげなものだったが,藁にもすがる思いで指定場所に赴くと,そこは黄泉校だった。怪しい誘いにホイホイ釣られちゃダメだよ暦ちゃん……。
黄泉校の校長は,幽魔の総大将・ぬらりひょん。頭も器も大きい男だ |
人魚の石見 楓と,狼男の近江 亮は人間界で芸人デビューを目指しているんだとか |
前述のとおり,黄泉校は未熟な幽魔達が通う学校で,彼らは過度な感情の高ぶりや必要以上の人間との接触によって,自分や周囲に危険を及ぼす“暴走”という状態に陥ってしまう。人間界で暴走状態になると,幽魔は危険と判断され処分されてしまうため,黄泉校は勉学よりも,暴走を抑える訓練をする場所という意味合いが強い。教師達には暴走しかけた生徒に対し霊力のこもった鞭などを使い“調教”を行い,暴走状態を沈静化させるという役割がある。ゆえに,“調教師”と呼ばれるのだとか。
自分の常識とあまりにかけ離れた仕事内容に,採用辞退を申し出る暦に対し,校長のぬらりひょんは「1年間調教師を務めたら,人間の学校に赴任できるよう口利きする」という条件を提案。かくして,ヒロインの新米調教師生活がスタートする。
運動会や文化祭など,共通ルートはバラエティ豊かなイベント満載
ストーリーは序章から終章まで,全部で9つの章に分かれており,5章までが共通ルートとなる。共通ルートではコメディタッチなストーリーが展開し,全攻略キャラがほぼ満遍なく登場するが,運動会や文化祭など,随所でその時に最も好感度の高いキャラとのやり取りを楽しめるイベントも発生する。
2つめは,キャラに対してS寄りの態度で接するか,M寄りの態度で接するかを選ぶSM選択肢だ。この選択肢は調教モードでのキャラの反応を変化させるもので,好感度には影響しない。
赤面必至! 刺激たっぷりの“調教モード”
ストーリー中で攻略キャラが暴走しかけると,お待ちかね(?)のミニゲーム“調教モード”に突入する。画面左側のパレットからアイテムを選んで,キャラの好きなところをタッチしていく。暴走しかけて苦しげな呼吸を繰り返すキャラ達に鞭打つ行為は非常に心が痛むが,これも彼らのため! 心を鬼にしてガンガン調教していこう。
タッチすることで,画面右にあるゲージが減っていき,ゲージが0になれば暴走を鎮められる。このときに重要なのは,タッチするタイミングだ。画面右上のハートマークが一定の速度で大きくなったり,小さくなったりを繰り返しているので,1番大きくなるタイミングでタッチしよう。連続してタイミングよくタッチできればコンボが発生する。一定数コンボをつなげると専用のボイスが聞けるのでお楽しみに。
調教を進めると,ハートマークが変化するスピードが速くなり,タイミングを計るのが難しくなるので要注意。キャラ達の息遣いも,徐々に激しく艶かしいものになるのでドキドキして調教に集中できないなんてことも。また,妖魔の姿になったキャラ達を調教する場合は,ゲージが一定量減少すると着ている服が破れ,大胆にはだけてしまう。ますます集中できなくなっちゃうよ!
調教アイテムは基本となる鞭をはじめ,猫じゃらしや素手でのビンタなどが選べるほか,洗濯バサミやロウソクのように各キャラ固有のアイテムも登場する。タッチできる部位は「頭(顔)」「上半身」「下半身」「その他(手&足)」の4つにグループ分けされており,キャラごとに弱点となる部位も存在するのでいろいろ試してみよう。下半身をタッチするなんて照れるよね。
タッチする部位によってキャラ達の反応もさまざまで,上述したSM選択肢での選択によって,ちょっと上から目線で強気なS寄りの反応と,弱々しく悲しげなM寄りの反応の2パターンを楽しめるのも嬉しい。いつもは強気なキャラがあんな顔を見せるなんてっ! ……ちょっとアブナイ世界に目覚めてしまいそうだ。
順調に調教を進めてゲージを0にすると,特殊アクション“鎮めの儀”に移行する。指定された範囲を素早くこすることで暴走を完全に鎮めれば,調教完了だ。鎮めの儀を終えると調教結果を示すリザルト画面が表示され,タッチの回数をもとに,AからCまでの3段階で評価される。調教モードの結果はストーリーの進行には影響しないが,いい結果を残せばご褒美シナリオが開放されるので,ぜひ気合を入れて調教に挑んでほしい。
なお,調教モードは△ボタンで開けるメニューから飛ばすことも可能となっている。この場合はリザルトの評価は自動的にCランクになるので注意しよう。
ちなみに各キャラを攻略すると,調教モードだけを楽しめる“SECRET MISSION”が開放されるので,ストーリー中だけじゃ物足りないという人は,こちらで思う存分鞭を振るってほしい。SECRET MISSIONはスタート画面の“EXTRA”メニューから選択可能だ。
それぞれの障害に立ち向かうドラマチックな個別パート
個人的なお気に入りは猫又・奏のルート。彼が600年以上生き続けてきた理由が明らかになるのだが,猫又という存在の儚さと,想い合う2人を待ち構える運命に筆者の涙腺は見事に決壊してしまった。
また,誰か1人のルートをクリアすることでプレイ可能になるのが,ヒロインの先輩調教師である出雲紫苑のルートだ。にこやかな笑顔で鞭を振るうドSな紫苑先生に隠された秘密を,ぜひその目で確かめてもらいたい。
全編をとおして見ると,やはり調教モードのインパクトが非常に強い。しかし,それだけでなく,笑いあり涙あり胸キュンありと,ドキドキ・ハラハラするドラマチックなストーリー展開も本作の大きな見どころだ。また,学校や街などを描いた鮮やかな背景ビジュアル,一反木綿やトイレの花子さんといった,名前だけ登場するたくさんの幽魔達の設定なども,細かい部分まで作り込まれているのでとても楽しい。攻略の難度もあまり高くないのでサクサク進められるのも好印象だ。
大注目の調教モードも,タッチした時にキャラから返ってくる反応がバリエーション豊富で飽きがこない。キャラ達の恍惚とした表情や悩ましげな声は,乙女ゲームとしては限界ギリギリ(?)な表現となっているので,遊ぶ時は周囲を確認して,イヤホンの着用をオススメする。いつもの乙女ゲームに物足りなさを感じている人は,ぜひプレイしてみてほしい。
「KLAP!! 〜Kind Love And Punish〜」公式サイト
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