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[TGS 2017]ウメハラ選手とときど選手のエキシビションマッチも実現! HyperXブース「ストV」イベントレポート
「ストリートファイターV」公式サイト
イベント前に行われた囲み取材では,各媒体から自由に質問をしていいとのことで,筆者からは,以前から気になっていたことをいくつか訪ねてみた。
4Gamer:
3人ともに以前はアーケードシーンの格闘ゲームで活躍していました。アーケードの環境にはヘッドセットのような音を集中して聴けるガジェットは用意されていないので,当時は筐体から出る音のみでプレイしていたと思うのですが,今では3人ともに家庭用でヘッドセットを付けてプレイしています。格闘ゲームにおける音の重要性はどれほどのものなのでしょうか。
ときど選手:
格闘ゲームをプレイするうえで,音で判断するということはかなりやっています。声援などで音が聞こえないような環境でプレイする時が稀にあるのですが,そういった環境ではヒットorガードの確認の成功率が著しく低下してしまうんですね。そういうのを鑑みると,格闘ゲームにおける音って非常に重要だと思いますし,今では練習時にもヘッドセットを付けています。
チョコブランカ選手:
海外大会では音が聞こえない大会も多いので、自分のヘッドセットを必ず持参します。一緒にプロゲーマーをしているももちも音が聞こえないとヒット確認が全然できないみたいです。
ウメハラ選手:
ときど選手が言うように状況確認が難しくなります。それとは別に,ヘッドセットをつけていると雑音をシャットアウトできるので,いつもより集中力が増しますね。
4Gamer:
ウメハラ選手といえば“背水の逆転劇”と呼ばれる動画で周りの声援がすさまじい中,ヘッドセットをせずに,見事全段ブロッキングを成功させたわけですが,その当時はヘッドセットのような音を集中して聞くためのガジェットは重要視していなかったのでしょうか。
ウメハラ選手:
あったほうがよかったとは思います(笑)。ですが,なかったらないなりに雑音を気にしなくなるように自分自身を変えていけばいいと思っていますし,それで当時は集中できていました。ただ本来,雑音なんて気にせずゲームをプレイしたいですよね。高性能のヘッドセットが使用できる今はいい時代になったと感じます。
4Gamer:
今後発売される格闘ゲームで注目しているタイトルは何かありますか? また,注目している理由もあればお聞かせください。
ウメハラ選手:
「ドラゴンボールファイターズ」になります。プロゲーマーという視点だと人口が多いゲームをプレイしたいと考えるのですが,今一番人気がある格闘ゲームの「ストリートファイターV」でも,ほかのe-Sportsと比べると人口は少ないですよね。「ドラゴンボールファイターズ」には,もしかしたらほかのe-Sportsレベルまで格闘ゲームの人気を引き上げてくれるかも? といった期待感があります。ただ,今までにやったことのない系統の格闘ゲームだから,自分視点の勝ち負けという部分では最初は苦労しそうだなと思っています。
ときど選手:
特別なタイトルはとくに思い浮かばないですけど,最近の格闘ゲームは対人戦部分に注力されている気がするので,もっと1人用で遊べるタイトルがでるといいなと思いますね。以前遊んでいた「ソウルキャリバーV」は,自分の使うキャラクターをすごくカスタマイズできるんですよ。格闘ゲームの醍醐味は対戦なんですけど,1人用モードの充実などほかの楽しみ方もあれば,その延長で対戦にも興味を持ってもらえるんじゃないかなって思っています。
チョコブランカ選手:
「ストリートファイターIV」から格闘ゲームを始めて,今は「V」をプレイしているわけですが,私の場合,格闘ゲーム歴自体が浅いので,なかなかほかの格闘ゲームに移行するのが難しいと感じています。ですので,私のようなライトな女性プレイヤーも楽しめて,かつe-Sportsになるようなタイトルが出てきてほしいなと思います。
4Gamer:
プロ格闘ゲーマーになるためにもっとも必要な要素はなんでしょうか。また,今プロ格闘ゲーマーを目指している若手の選手に対して伝えたいことがあればお聞かせください。
ウメハラ選手:
プロになるだけだったら,話題性,実績,強さといった客観的に見える格闘ゲームの実力が大切ですね。ただプロゲーマーってなっただけで終わりじゃないので,やっぱり格闘ゲームに対して純粋に好きだったりといった気持ちがないと,なったとしてもいい方向には進まないと思います。
ときど選手:
一番大切なのは,プレイしている格闘ゲームのコミュニティからの“信頼”じゃないでしょうか。また,その信頼こそが格闘ゲームの強さだと自分は思っています。配信などを見てくれるライト層からの支持も必要なんですけど,それ以上にコミュニティの中心部にいる人たちからの信頼は,長く続けるなら絶対に必要です。このことは日頃から若手のプレイヤーに伝えているつもりなんですが,あまり理解してもらえなくて……。言葉だと分かりにくい感覚なのかもしれません。
チョコブランカ選手:
日本のプロ格闘ゲーマーの定義を一番ややこしくしてるのが私だと思うのですが,とにかく自分は格闘ゲームとそのコミュニティが好きなので,自分の時間をいくら使ってでもコミュニティを広げるために活動してきました。稼ぐためとかプロになるために格闘ゲームをプレイするのでなく,とことん格闘ゲームを愛するといったことが重要なんじゃないでしょうか。
4Gamer:
ありがとうございました。
囲み取材後には,HyperXブースにて,事前に実施された予選を勝ち抜いた一般参加者とプロゲーマー3名がチームを組んでトーナメントを行う,「ストリートファイターV」のコンソールゲームチャレンジが開催された。
チームを決定するくじ引きの結果,ウメハラ選手とケイルさん,ときど選手とシノヤさん,そしてチョコブランカ選手とアユムさんといったチームが結成され,ここにプラスしてHyperXのスタッフチームが混ざり,計4チームによるトーナメント形式で大会が開始された。
トーナメント初戦は,ときど選手&シノヤさんチームと,チョコブランカ選手&アユムさんチームの組み合わせ。EVO 2017覇者のときど選手が順当に勝つかと思われた試合だったが,シノヤさんを破ったアユムさんが,そのままの勢いでときど選手との同キャラ戦を制し,チョコブランカ選手&アユムさんチームが決勝へと駒を進めた
2戦目は,ウメハラ選手&ケイルさんチームと,HyperXのスタッフチームの組み合わせ。この試合はケイルさんの操るユリアンが2連勝。ウメハラ選手が出ることなく決勝戦へと進出した。
チョコブランカ選手&アユムさんチームと,ウメハラ選手&ケイルさんチームの決勝戦は,最初にプロゲーマー同士が戦う運びとなり,ここまで試合をしていなかったウメハラ選手とチョコブランカ選手の試合で始まった。
試合序盤に飛びを何度も通し,ウメハラ選手の体力を奪っていったチョコブランカ選手だったが,追い込まれている状況でも冷静に立ち回ったウメハラ選手が1ラウンド目を勝利。続く2ラウンド目では,ウメハラ選手には珍しいクリティカルアーツが暴発してしまうコンボミスも見られたが,それでも危なげない試合運びを見せ,初戦をウメハラ選手が制した。
ウメハラ選手が勝てば優勝が決まる,アユム選手との決勝戦第2試合。1ラウンド目を残り体力わずかまで追いつめたアユム選手だったが,Vトリガーとクリティカルアーツを絡めた大ダメージコンボでウメハラ選手が逆転勝利を決める。2ラウンド目は,お互いが体力を奪い合うシーソーゲームとなったが,先ほどの再現のようにVトリガーとクリティカルアーツを絡めたコンボを決めたウメハラ選手が勝利。ウメハラ選手&ケイルさんチームが優勝となった。
また,大会で実現しなかったが,どうしても見てみたいとの要望に応える形で,ウメハラ選手対ときど選手,ときど選手とチョコブランカ選手のエキシビションマッチが実施された。エキシビションの後は,HyperX製品などのプレゼントがもらえるじゃんけん大会と,プロゲーマー3人のサイン会が開かれ,大盛況のなか,イベントは閉幕した。
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