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「ドラゴンクエストX」への質問やリクエストに齋藤 力ディレクターが答えた「ドラゴンクエスト夏祭り 2016」をレポート
ステージで披露されたコーナーの一つ,「りっきーのなんでもおコタえしまショー!」では,プレイヤーから事前に募集した,もしくはイベント当日に会場で寄せられた疑問や質問などに,ディレクターの齋藤 力氏が回答した。
最初の投稿は,ゲーム内の移動手段である「ドルボード」の速度を上げてほしいというもの。実のところ齋藤氏は,定期的に同様のオーダーを開発チームに出し続けているそうなのだが,マップデータの読み込みや,移動に伴うサーバーとクライアントの制御に問題が生じるとのことで,現状ではこれ以上速度を上げるのは難しいという。この速度向上に関するチャレンジは,今後も続けていくそうだ。
プレイヤー各自の家に雇うことができる「プライベートコンシェルジュ」(プラコン)には,「家の中と外の双方に配置できないか」「名前の呼び方を『さま』だけでなく,『くん』『さん』『ちゃん』に変更できないか」というリクエストが寄せられた。回答は「なんとかしたい」というもので,続報に期待したいところである。
また家に設置できる家具数の上限を増やす方向であることも明かされた。
コロシアムの観戦機能については,これまでに何度か挑戦してきたがどうしても乗り越えられない技術的な壁があり,実現に至っていないとのこと。
また自分の試合を他人に公開するかどうかというプライバシー面の仕様も確定していないため,現状では保留となっている。
身体の小さな種族だと,大きな敵のステータスを判別しにくいという問題の解決は,2016年内の実現を目指して取り組んでいるとのこと。長年にわたり俎上に載っていたリクエストだけに,期待の高まるプレイヤーも多いことだろう。
現状ランダムマッチングとなっている「魔法の迷宮」は,いずれフレンド同士で攻略できるようになる予定。この理由は,実装当初の魔法の迷宮には「見知らぬプレイヤー同士の交流」というコンセプトがあったが,現状の「ドラゴンクエストX」には同様のコンテンツがいくつか追加されているため,とくにこだわる必要がなくなったからだという。ただし,まだ技術的な課題が残っているため,実現には少々時間が掛かるという。
装備についてはまず,おしゃれ機能の「マイコーデ」に関して,現状の10セットから増やすことは難しい。しかしリクエストが多いことは把握しているので,齋藤 力氏は「できるかぎりがんばるので,もう少し待ってほしい」と話していた。
たとえばヒゲと眼鏡といったように,頭部に複数のアクセサリーを装備・表示できるようにならないかという質問には,根本の部分からの変更が必要になるとのことだが,いつかは実現したいと考えてはいるとの回答がなされた。ただし実現しても,効果はいずれか一つのアクセサリーに限定する模様だ。
関連して,髪型に付属するリボンの色の変更や髪の色を2色化するといったことを検討していることや,歴代「ドラゴンクエスト」シリーズの衣装の実装について,堀井雄二氏より許可を取ったことが紹介された。
また,装備の染色によって色を変えられる部分のチョイスがおかしいという意見も出た。齋藤 力氏によると,Wiiで動作するMMORPGでは,装備各部位の色を2か所ずつ変更可能にするのは相当困難とのことで,デザイナーが限られた範囲の中でがんばっているそうだ。これはWiiが2006年にリリースされたコンシューマ機であることを踏まえると,仕方のない部分かもしれない。
女性用装備のデザインが男性用装備より充実しているのは,齋藤 力氏の趣味では? という疑問への回答も |
錬金強化屋アークの装備一式とカラーリングも紹介された |
アイテム・装備の収納枠に限度があるのに,続々と新衣装などが提供される件に関しては,「新しいアイテムをまったく出さないわけにはいかない」と齋藤 力氏。現在は,一度入手した衣装券を使用したり捨てたりしても,その衣装をレンタル衣装屋で借りられるようにするという解決策に取り組んでいるそうだ。
占い師が使うタロットカードのデッキの保存ができないかという質問には,優先度高めで取り組んでいるとの回答がなされた。2016年内の実現を目標に,可能なかぎり多くのデッキを保存できるようにしたいとのこと。
また所持可能なタロットカード数の上限に関しても,増加する方向で考えているという。こちらは取り組み始めたばかりだそうだ。
バトルコンテンツの難度については,難しいほうがいいというプレイヤーがいる一方,易しいほうがいいという意見もあり,正解がないためその判断には常に配慮しているとのこと。現在は,コンテンツを実際にプレイしたスクウェア・エニックス内のテスターチームのレポートをもとに,齋藤 力氏が感覚で決めている状況だという。
関連して「常闇の聖戦」に登場する「常闇の竜レグナード」の難度を,「ダークキング」と同じく4段階,かつローテーション形式でにできないのかというリクエストには,検討するとの回答がなされた。
なお齋藤 力氏は,いわゆる強敵コンテンツについて,「プレイヤーがレベルアップしたり,装備が強化されたりしていくことにより,徐々にカジュアルなものになっていくべきもの」との見解を示していた。
今後の「ドラゴンクエストX」の展開としては,バージョン3.4前期の情報として,髪型1種類の追加と,両手剣の上方修正がなされることが明かされた。なお,延期されている新コンテンツ「アスフェルド学園」は2016年内の実装を予定している。
また時期は未定だが,齋藤 力氏は仲間モンスター8匹で挑戦できる新しい同盟コンテンツや,モンスター・ももんじゃの実装にも意欲を示していた。
ちなみに「ドラゴンクエストIII」に登場した大魔王「ゾーマ」の実装については,堀井氏の「コインボスのように繰り返し倒される存在ではなく,きちんとした形で出したい」という意向があるそうだ。
加えてずっと準備中となっているワルド水源の「ウォータースライダー」については,たとえば1000人が同時に利用したときにきちんと動作するかといった技術的な課題があり,実現に至っていないという。また仮に実装できたとしても,継続して使ってもらえるかどうかという問題が出てくるため,保留になっている。
またバージョン2で使われた音楽のオーケストラ演奏に関しても,音楽を手がけるすぎやまこういち氏が「ドラゴンクエストXI」の作業などで多忙なため,未定とのこと。
そのほかこのコーナーでは,すごろくのサイコロの出目が偏っていないことや,釣りの「くいつき度」と会心率の関係は秘密であること,「メダル王のコイン」と交換できるアイテムに変更の予定はないこと,NPCが歩いていないのはプレイヤーとの判別が難しくなるため,といった内容も話された。
また齋藤 力氏自身への質問もあり,「ドラゴンクエストX」の中で一番好きなイベントを選ぶなら「アストルティアクィーンコンテスト」であることや,「ドラゴンクエスト」シリーズの中では「ドラゴンクエストIII」がもっとも好きで,酔った勢いで堀井氏に力説したこともあるというエピソードが披露された。
イベントのエンディングでは,登壇者一人一人が,あらためて来場者および関係者に感謝の意を示した。最後に「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親である堀井雄二氏が,「『ドラゴンクエストX』は4周年,『ドラゴンクエスト』シリーズは30周年を迎えました。この30年,プレッシャーで胃に穴が開きそうになったこともありましたけれど,多くのスタッフに助けられ,ファンの皆さんに応援されて何とか続けることができました」「これからも『ドラゴンクエスト』をよろしくお願いします!」と感謝を述べて,イベントを締めくくった。
「ドラゴンクエストX いにしえの竜の伝承 オンライン」公式サイト
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(C)2012-2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
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