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ハロー!Steam広場 第73回:恐竜達の楽園で,お先真っ暗な新生活がスタート。サバイバルゲーム「ARK: Survival Evolved」
「すちーむ」ってなぁに?というよい子のみんな集まれー! 「ハロー! Steam 広場」は,PCゲームのダウンロード販売サイトSteamでリリースされた気になるタイトルやニュースを,筆者が独断と偏見でピックアップして紹介する,とっても有意義なコーナーだ。毎週欠かさずチェックすれば,[1-Clickで購入]ボタンの実装を夢見る上級Steamerにジョブチェンジできるかも。
ハロー!Steam広場 第73回は,Steamの売り上げランキングで上位をキープし続ける「ARK: Survival Evolved」をメインに紹介しよう。プレイヤーは,恐竜達が闊歩する謎の島で,自給自足の生活を送ることになる。サバイバルつながりで,今週のGREENLIGHTでは生態系維持に法律で制限を設けられるという「Eco - Global Survival Game」を紹介するので,しっかり生き残ってほしい。
漂着先は恐竜の島。リアルな古代生物を食べて生き延びるサバイバルゲーム「ARK: Survival Evolved」
アーリーアクセスとは,開発途中のゲームを購入して,デバッガー兼プレイヤーとして参加できる,Steamの販売形態の1つだ。今回は,シアトル近郊に拠点を置くインディーズ系デベロッパのWildcardが手掛ける「ARK: Survival Evolved」を紹介しよう。
Steamの売り上げランキングで,長いこと上位をキープしている本作は,「Unreal Engine 4」でリアルに描かれた恐竜達が闊歩する原始世界を舞台にしたサバイバルゲームだ。謎の島に漂着したプレイヤーは,この世界で1日でも長く生き延びるため,恐竜達の脅威にさらされながら自給自足の生活を送ることになる。
ゲームを始める前に,まずは遊ぶサーバーを決めよう。JOINを押すと,現在稼働しているサーバーの一覧が表示されるので,なるべくPINGの低いところを選びたい。フィルターを非公式にすれば,日本のサーバーも見つかるのでオススメ。もちろん,自身をホストにしてローカルプレイにすれば1人でじっくり遊ぶことも可能だ。
サーバーを決めたら次にキャラクターを作ろう。キャラメイクでは,性別はもちろん,体格をスライダーで細かく調節できる。キャラクターが完成したら,いよいよ自給自足生活の始まりだ。
上述したとおり,プレイヤーは謎の島に漂着したという設定なので,ゲームは浜辺で目覚めたところからスタートする。空を見上げるとプテラノドンが我が物顔で飛んでおり,海に目を向けると浅瀬をメガロドンらしき巨大ザメが泳いでいる。そして自分はパンツ一丁。まだ日差しの眩しい昼下がりだというのに,お先は真っ暗だが,とにかくサバイバル生活が始まったのだ。
プレイヤーには「満腹度」「乾き」「体温」といった基礎ステータスがあり,本作ではこれらの管理が重要な要素になる。また,資源を回収したり,恐竜を倒したりするとレベルが上がり,作れるアイテムの種類も増えていくので,キャラクターの育成もしっかりと行っていきたい。
素手で木を切り倒すサバイバルゲームはたくさん見てきたが,本作でそれをするとダメージを受ける。むしろ当然な気はするが,木を殴っていたら死にかけていたということにならないよう,ピッケルくらいは初めに作っておこう。
槍のレシピを習得すれば,本格的な狩りが始められる。まずは小型の恐竜を狙って食料や素材を手に入れたいところ。食料だけが目当てなら,その辺りを歩いているドードーや,海を泳いでいる古代魚を狙ってもいいだろう。一番手っ取り早いのは,植物から手に入るベリーだが,回復量が低いのでその場しのぎ用といったところ。
夜になると急激に気温が低くなり,それに合わせて体温も下がっていくので,温まる場所が必要だ。体温が低いままでいると体力が削られていき,やがて力尽きてしまうので,食料の確保が安定してきたら,夜に備えてキャンプファイヤーを作っておきたい。
ちなみに,キャラクターが死亡すると,所持していたアイテムをすべてロストした状態で復活する。死体はその場に残り,回収できればプラマイゼロなので,場所を忘れないうちに回収に向かいたい。
島での過ごし方がある程度分かってきたら,家作りに挑戦してみよう。家の建設には,床,壁,天井といった,家の基礎となるパーツが必要になる。これらのパーツを作成したら,あとはそれぞれをつなげていくだけだ。最後にドアを取り付けて,PINコードを設定しておけば,知らない人に勝手にあがりこまれる心配もないので,オンラインで遊ぶときも安心だ。
ゲームの基本的な部分で,ほかのサバイバルゲームとの大きな違いはないものの,最新のゲームエンジンで再現された恐竜に逢えるというのは,やはり本作における一番の魅力になっている。
今回は紹介できなかったが,このほかに特定のプレイヤーとコミュニティを作ったり,恐竜にサドルを取り付けて手懐けたりといった要素もあり,昨今の恐竜をテーマにした作品のなかでも,群を抜いて面白いといえる。
ただし,現時点では最適化が十分ではないと思われ,推奨環境を大きく上回るスペックのPCでプレイしても,動作にかなりのもたつきを感じる。したがって,快適に遊びたい場合はグラフィックスの品質は多少妥協するくらいの心構えが必要だろう。Unreal Engine 4で描かれる恐竜の世界は本作のキモでもあると思うので,この点については正直残念だ。今後のアップデートで最適化されることに期待したい。
「ARK: Survival Evolved」Steamページ
(2980円)
プレイヤー同士で法律を作り,生態系を維持しながらサバイバル生活を送る「Eco - Global Survival Game」
「こんなゲームをリリースしたい」という開発者に対して,ユーザーが賛成か反対かを投票できるサービスがGREENLIGHTだ。今回はStrange Loop Gamesが手掛ける「Eco - Global Survival Game」を紹介しよう。
本作は,先ほど取り上げたARK: Survival Evolvedと同様に,未知の世界で自給自足の生活をするサバイバルゲームだ。ただ,生物を食べて命を維持する先ほどの作品とは違い,こちらは“生態系の維持”に焦点が当てられている。
本作の舞台となる惑星のデータはサーバー上に置かれており,プレイヤーが遊んでいない時も,常に惑星内の生態系は変化し続ける。惑星内のあらゆる資源は有限であり,食料を確保するために一部の動物を狩り続けると絶滅するし,木を伐採し続けると森が失われるといった具合だ。
プレイヤーが何かの資源を得るたびに,それに関連した環境が破壊されていくという,現実世界の環境問題を投影したかのようなゲームシステムが特徴的で,従来のサバイバルゲームとは一線を画したメッセージ性の高い作品になっているのが分かる。
生態系のバランスを崩さないように,自身もできるだけ長く生き延びるというはなかなか難しそうで,それがほかのプレイヤーも混じるオンラインとなるとさらに困難を極めそうだ。
ただ,オンラインプレイでは,法律が作れるとのこと。これがどのようなシステムになるのかは不明だが,おそらく狩猟できる動物に制限を設けたり,一日に伐採していい木の数を決めたりといった感じになるのではないだろうか。
リリース時期は不明だが,似たようなコンセプトの多いサンドボックス型のサバイバルゲームというジャンルのなかでは,異色とも思える意欲作なので,今後の動向に注目したい。
「Eco - Global Survival Game」GREENLIGHTページ
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ARK: Survival Evolved
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Steam
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