プレイレポート
新しい調合システムが楽しすぎる! 「ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜」序盤のプレイレポートをお届け
また,シリーズでは初めて,NOCO氏とゆーげん氏という2人のイラストレーターを起用。世界観も,「アーシャのアトリエ 〜黄昏の大地の錬金術士〜」「エスカ&ロジーのアトリエ 〜黄昏の空の錬金術士〜」「シャリーのアトリエ 〜黄昏の海の錬金術士〜」の“黄昏”シリーズから一新され,新たな物語が展開する。さらに,これまたシリーズでは初となるPlayStation 4版も発売されるなど,これまで「アトリエ」シリーズに触れたことがない人が遊び始めるのにもぴったりな一本だ。
今回はそんな本作の序盤を遊んでみたので,そのプレイレポートをお届けしよう。
「ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜」公式サイト
不思議な本との出会いから始まる錬金術の旅
主人公のソフィーは,キルヘン・ベルの街外れで,祖母から受け継いだ錬金術の工房を一人で切り盛りしている16歳の女の子。錬金術士としての腕前はまだまだだが,いつかは祖母のように,錬金術で人の役に立ちたいと夢見ている。そんなソフィーがある日,祖母が残した本棚で1冊の不思議な本を見つけるところから,本作の物語は始まる。
空白だったページにソフィーが錬金術のレシピを書き込んだことから意識が目覚めたその本は,自らをプラフタと名乗るものの,それ以外の記憶はほとんど失われてしまっている。そこでソフィーは,プラフタの記憶を取り戻すために錬金術士としての腕を磨き,プラフタに新しいレシピをどんどん書き込んでいくことに。
基本的なゲームの流れは,これまでのシリーズ同様,フィールドを探索して材料を集め,アトリエに戻ってアイテムを調合するというもの。メインストーリーは,プラフタの記憶に関連した特定のアイテムを調合することで進行するが,とくに期限などは決められていないので,自分のペースで進めていける。
アイテムの調合にはそのためのレシピが必要となるが,本作では,珍しい材料を見つけたり,新しい採取地に足を運んだり,戦闘でアイテムを使ってみたりといった,さまざまな行動によって“閃く”ことでレシピを習得していく。レシピの図鑑には,次のレシピを発想するためのヒントが書かれているので,それを参考にしていろいろなことをしてみよう。
戦闘システムを一新。みんながアイテムを使えるように
改めて言うまでもないが,アイテムを調合するためにはレシピだけでなく材料も必要となる。街で購入できるものもあるが,材料はフィールドを探索して採取するのがメインだ。本作の街やフィールドには時間と天候の概念があり,それによって同じ場所でも入手できる材料が変化したりするのが面白い。
またフィールドに出現する敵も時間帯によって変化し,夜になると昼間よりも強い敵が出現するので要注意。本作のバトルは“ロジカルターンバトル”と名付けられており,ここにもさまざまな新要素が盛り込まれている。
バトルの基本的な流れは,ターンごとに全員ぶんのコマンドを入力して進行するというおなじみのものだが,特徴的なのが画面左にある行動ゲージで,ターンを実行するとゲージの一番上のキャラクターから順番に行動していく。
ここでポイントとなるのは,何かのコマンドを選択すると,それに応じてキャラクターの並び順が変化するという点。ターンの開始時には敵よりも行動順が早かったのに,攻撃スキルを選んだら敵よりもあとになってしまった,なんてことも起こりうる。コマンド選択後の行動順に気を付けつつ,“ロジカルに”戦う必要があるというわけだ。
また戦闘中は,攻撃と防御の2種類の「スタンス」を切り替えることができ,条件を満たすと同じスタンスを選択している仲間同士で「チェインリンク」と呼ばれるサポート連携が発生する。チェインリンクを発生させるためには画面左下のゲージを溜める必要があり,ゲージが溜まると自動的に攻撃用の「オフェンスアクト」や防御用の「デフェンスアクト」といったサポート連携が発動する。
これらのサポート連携は,チェインリンクのゲージが増えるほど強力になり,ゲームを進めると仲間全員が同じスタンスを選んだときに発生する「スペシャルアタック」や「スペシャルガード」も使えるように。これらをうまく活用して敵を一掃したり,ピンチを乗り切ったりしたときの爽快感は格別だ。
そして,忘れてはならないのが,本作ではすべてのキャラクターが戦闘中にアイテムを使えるようになったという点。アイテムには,攻撃アイテムや回復アイテムなどの種類があり,全員がすべてを使えるわけではないが,これによって戦術の幅はぐっと広がった。
序盤のうちは覚えられるレシピが少なく,装備品でキャラクターを強化するのが難しいので,戦闘に役立つアイテムをどんどん調合して,けちけちせずに使いまくるのがバトルを有利を進めるコツだ。
パズルのような新調合システムが楽しすぎる!
「アトリエ」シリーズの肝である調合システムも,本作では大きく進化している。調合したいアイテムを選び,投入する材料を選択するという点はこれまでと同じだが,本作ではパネルの中に材料を配置していくという,パズルゲームのような形になったのだ。パネルの大きさは選んだ調合釜によって異なり,調合時に得られる効果も変化する。
調合のコツは,ボーナスが発生しているマスをできるだけたくさん獲得するように材料を配置することで,その際に同じ色のマスが多いほど,完成品により高い効果が得られる。
とはいえ,材料はそれぞれ大きさや形が異なり,調合釜のパネルにきれいに収まるというわけではない。すでに配置してある材料の上に別の材料を投入すると,最初の材料が獲得していたボーナスが消えてしまうので,材料を入れる順番や場所などをじっくり考える必要がある。
こうして文章で説明すると難しそうだが,実際にやってみると直感的に理解でき,狙った効果を高めるためについつい熱中して,試行錯誤を繰り返してしまう。この新しい調合システムは非常に面白く,本作で最も注目すべき変更点だと言える。「アトリエ」シリーズをずっとプレイしてきたという人でも,きっと新鮮な気持ちで調合を楽しめるはずだ。
個性的なキャラクターとほのぼのとした世界観も魅力
ゲーム序盤のストーリーは,プラフタの記憶を取り戻すために,ソフィーがさまざまなレシピをプラフタに書き込んでいくというもので,とくに世界がピンチに陥っているというわけでもなく,非常にほのぼのとした雰囲気で進んでいく。
ソフィーやプラフタだけでなく,幼なじみのモニカやオスカー,少しニヒルな時計職人のハロル,人形のことになると人が変わったようになってしまう人形師のフリッツなど,数多くの個性的なキャラクターが登場するのも魅力の1つ。こうした街の人達とのイベントも豊富に用意されており,とくに意識しなくても,ごく自然に本作の世界に溶け込めるようになっている。
ソフィーはこのあと,プラフタの記憶をさらに蘇らせるためには人の姿を取り戻してあげる必要があると思いつき,そのために街の人達の力を借りようと奔走することになるのだが,今回のプレイレポートはここまで。
プラフタが人の姿を取り戻すと,錬金術によって生み出した材料をプラフタの体に組み込んでカスタマイズする「ドールメイク」が行えるようになるのだが,ソフィーが一体どうやってプラフタを人の姿にするのか,そしてこのあとストーリーがどう展開していくのかは,実際にゲームをプレイして確かめてほしい。
従来の「アトリエ」シリーズらしさを残しつつ,随所に新要素を取り入れてきた「ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜」。新しい「アトリエ」のスタンダードを目指して開発されたという本作は,まさにその狙いどおりの完成度に仕上がっていると感じられた。この秋はソフィーと一緒に,錬金術の深奥を究めてみてはいかがだろうか。
「ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜」公式サイト
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(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.
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- ソフィーのアトリエ 〜不思議な本の錬金術士〜 (初回特典(プラフタのドールメイク衣装のダウンロードコード) 同梱)
- ビデオゲーム
- 発売日:2015/11/19
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