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  • 発売日:2016/06/02
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3年目のシーズンに突入した「野球つく!!」インタビュー。好きな選手をずっと使える「チームリーダー任命」により,さらに感情移入できる
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印刷2018/04/28 11:00

インタビュー

3年目のシーズンに突入した「野球つく!!」インタビュー。好きな選手をずっと使える「チームリーダー任命」により,さらに感情移入できる

 セガゲームスのオンラインスポーツシミュレーションゲーム「野球つく!!」PC / iOS / Android)は,3年目のシーズンに突入している。2018年3月に実施された大型アップデート「One For All」では,任意の選手が引退しなくなる「チームリーダー任命」,首脳陣を充実させる「コーチ任命」という新システムを導入。さらに戦略性の幅が広がった。
 今後,「野球つく!!」はどうなっていくのか。プロデューサーを務める徳永 剛氏に話を聞いた。

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野球ファンの愛ある指摘を受けて,さらに自然な試合を


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 2016年にサービスを開始した「野球つく!!」ですが,3年目のシーズンが始まりました。まずは,これまでの歩みを振り返っていただけますか。

徳永 剛氏
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(以下,徳永氏):
 昨年は3月にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が開催され,野球のニュースが大きく取り上げられました。これに合わせて「野球つく!!」も新規ユーザーや復帰ユーザーに楽しんでもらい,大いに盛り上がりました。
 6月には「共闘!オールスターズ」という協力してほかのギルドと競うGvGシステムを実装し,ユーザー同士が力を合わせて戦える環境を作り,好評をいただいています。そのほか,皆さんからいただいたご要望に応える調整を行うといった対応を続けています。

4Gamer:
 ユーザーからはどのような要望がありましたか。

徳永氏:
 試合の観戦モードに関するものが多いですね。「ボールを打った瞬間の音のパターンが少ないので,ヒットになるか,アウトになるかが分かる」「クロスプレーやタッチプレーをより自然にしてほしい」「フライを追いかける走り方が不自然」といった,より試合をリアルに感じたいという要望があり,それぞれ対応いたしました。

4Gamer:
 しっかりと試合を見ているからこそ,気になってしまう点ということですね。

徳永氏:
 ええ。とくに「フライを追いかける走り方」という点は,ゲームならではの原因がありました。打球が球場のフェンスに当たった際,現実では選手はボールの軌道を追います。しかし,「野球つく!!」ではボールが壁に当たる前に,跳ね返った後の落下地点へと正確に向かっていたんです。

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 そこで落下地点ではなく,ボールを追いかける自然な動きに修正しました。
 また,「『盗塁 消極的』を選んだ際には,盗塁をまったくしないようにしてほしい」という要望を受けて,開発をしていたのですが,ごくまれに盗塁の記録がついてしまうという症状があり,その原因がなかなかつかめずにいました。

4Gamer:
 確かに不思議な現象ですね。

徳永氏:
 結論から言うと,選手は采配に従い,盗塁を試みていませんでした。ただ,ヒットエンドランの指示が出たときに,打者が空振りや見逃しをすると,スタートを切っていたランナーが進塁に成功して,盗塁の記録が付いていたというわけです。

4Gamer:
 おお,それなら盗塁と見なされます。

徳永氏:
 ええ,現実の野球でも同様の扱いになります。

4Gamer:
 リアルに野球を再現しているために発生した事象と言えますね。

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最新アップデート「One For All」でどう変わる?


4Gamer:
 「野球つく!!」では現実のプロ野球における活躍に合わせて,各選手の能力値を定期的に調整されています。ただ,ドラフト入団の新人選手や新外国人選手の活躍は読めないので,なかなか大変そうです。

徳永氏:
 新たに追加された選手は「ニューカマー」として,現実の試合での活躍に応じて能力値を調整する予定です。やり込んでいる方には,こうした方針をご理解いただいているようです。今年のニューカマーは7月に調整を行う予定ですが,ルーキーはデータが少なく,とくに投手はなかなか出番がない場合もあり,どうしても能力値には様子見になりがちですね。

4Gamer:
 選手データを作成するうえでのこだわりはありますか。

徳永氏:
 こだわっているポイントはいくつかありますが,その1つは「シチュエーションに合った写真をできるだけ早く用意する」ことでしょうか。
 例えば,レジェンドの槙原寛己選手の場合,選手カードには1994年の広島戦で完全試合を達成したときの写真を使っています。ご存じのとおり,槙原選手は「ミスターパーフェクト」と呼ばれた名選手ですから,完全試合の写真でなければいけないんです。
 そのほかにも,ルーキー時代をテーマとしたカードの場合は,当時の背番号が見える写真を探してきます。また,独特のモーションを持つ選手だと,ユーザーの厳しいチェックが入りますから,ここでも気を抜けません。

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4Gamer:
 それでは,これまでのイベントで最も反響が大きかったものを教えていただけますか。

徳永氏:
 やはり,昨年12月から実装している「ドリームヒーロー」ですね。入手の難度は高いですが,レジェンド中のレジェンド選手が揃っています。前回は野村克也さんをピックアップしたのですが,反響はかなり大きかったです。
 また,同じ時期に12球団それぞれに同じチームの選手だけで作ったチームと試合をする「球団大会」を実装しましたが,こちらも盛り上がりました。

4Gamer:
 盛り上がるポイントが,実にプロ野球ファンといったところですね。
 そのほか,印象に残っている出来事があれば教えてください。

徳永氏:
 トップのギルドの方からコンタクトがあったことですね。このギルドは大会でずっと勝ち続けているのですが,「このままだと記録の数字が大きくなりすぎるけれど,『野球つく!!』のシステムは対応できますか」と心配されていたんですよ。

4Gamer:
 勝ちすぎて世界が耐えられなくなる……。まるで少年マンガのような話ですね(笑)。実際,システムは大丈夫だったのでしょうか。

徳永氏:
 ええ,何とか(笑)。ただ,数値が大きすぎてサーバーが落ちかけたりはしました。

4Gamer:
 それは何よりです。
 さて,いよいよ3月に実装された大型アップデート「One For All」についてお聞きします。まずは柱となる要素の紹介をお願いできますか。

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徳永氏:
 1つは「チームリーダー任命」です。ひと言でまとめると「お気に入りの選手をずっと使い続けられるようにする」という要素ですね。各選手には「契約期間」が設定されているので,いつかは引退してしまいますが,「チームリーダー」(野手1人,投手1人)にはこうした制限が無くなります。

4Gamer:
 以前のインタビューでは,「契約期間と引退によって,状況に流動性を作り出し,チームの黄金期や低迷期を表現したい」という発言がありました。もし無制限に使い続けられる選手がいると,ゲームバランスに大きな影響を与えないでしょうか。

徳永氏:
 契約期間に関しては皆さんにご理解をいただき,主力選手が引退した後の補強プランを含めて,球団運営を楽しんでもらっています。ただ,新規ユーザーが増えるに伴い,「好きな選手をずっと使い続けたい」というご意見も届くようになりました。

4Gamer:
 確かに,そうした意見は理解できます。

徳永氏:
 そこで考えた折衷案が,チームリーダー任命です。野球は9人で戦うものですから,チームリーダーが2人であれば,ゲームバランスは崩れないと考えています。

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4Gamer:
 実装から1か月しか経っていませんが,チームリーダーに任命される選手の傾向はいかがでしょう。

徳永氏:
 能力値が秀でた選手というより,個人的な思い入れのある選手を任命されるケースが多いようです。統計を取ってみても,かなりばらけていますし,最も多く任命されている選手はコスト10ではありません。
 「野球つく!!」のユーザーは,プロ野球愛が強いことをあらためて実感しました。

4Gamer:
 ゲーム内の状況に動きは見られましたか。

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徳永氏:
 GvGにおいて,ギルド内でチームリーダーの選手がかぶらないようにして,集中的に育成する選手を分担しているケースが見られます。契約期間の制限がないチームリーダーだからこその戦略でしょう。
 さらに強いチームが生まれると思いますので,将来的にはGvGの優勝チームをNPCとして,ユーザーが挑戦できるようにすることを検討中です。

4Gamer:
 実戦で証明された最強チームにユーザーに立ち向かうというわけですね。
 それでは,もう一つの「コーチ任命」はいかがでしょうか。

徳永氏:
 従来の監督1人に加えて,新たにコーチを2人まで設定できるというシステムです。サービスが3年目を迎え,監督カードも増えてきたのですが,監督の枠は1つしかなく,「もっと監督カードを活用したい」という声をいただいていました。

4Gamer:
 なるほど。そこでコーチの枠を増やして,監督カードを活用する機会を増やしたんですね。

徳永氏:
 ええ。監督カードはさまざまな能力を全体的に伸ばす効果がありますが,今後は打撃や守備といった特定の分野に特化したカードや,東京ヤクルトスワローズの宮本慎也さんをはじめとする人気コーチのカードを作りたいと考えています。

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4Gamer:
 監督カードの入手機会はいかがでしょう。

徳永氏:
 毎月実施しているイベント「爆走祭」に参加して,手に入れてください。また,プレミア会員になっていただければ,すぐにファン球団の1軍監督と2軍監督のカードがもらえます。今後もイベントなどの入手機会を増やしていく予定です。

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今後も「野球つく!!」の進化は続く


4Gamer:
 今後はどのようなアップデートを予定されていますか。

徳永氏:
 まずは「ホームタウン」機能について,「レベルアップが大変」「操作しにくい」といったご意見をいただいているので,こうした部分の改善を進めています。
 また,「ファン球団」をフィーチャーした新イベントを検討しているところです。「同じ球団のファン同士が団結して,他球団のファンと競い合う」といったものを考えています。

4Gamer:
 それは楽しそうです。実装時期はいつになりますか。

徳永氏:
 秋より早い時期に実装したいですね。

4Gamer:
 ペナントレースがヒートアップする頃に,「野球つく!!」でもさらなる盛り上がりが期待できるかもしれないと。

徳永氏:
 そうですね。そのほか,ピッチャーが変化球の種類を増やせるようになるアップデートも検討しています。「スキル」のような形で新しい変化球を手に入れるイメージです。

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4Gamer:
 投手の育成にバリエーションが増えますね。
 ところで,メジャーリーグで活躍している選手の登場予定はいかがでしょうか。

徳永氏:
 すでに何名かの方々が国内在籍時のユニフォームで登場しておりますが,今後も良いタイミングで「野球つく!!」に登場してもらおうと考えています。ぜひご期待ください。

4Gamer:
 分かりました。それでは,4Gamer読者にメッセージをお願いします。

徳永氏:
 「『野球つく!!』をプレイして,さらに野球が好きになった」「野球の見方が変わった」という声をいただいています。現実の野球も進化していますが,「野球つく!!」も長期的なスパンでさまざまな要素を追加していきますので,今後もゲームを遊んで,野球の新たな魅力を発見してもらえると嬉しいです。
 現在,新規ユーザーや久しぶりに復帰されるユーザーを対象に,最高レアリティである「SS」選手カードが10枚手に入るキャンペーンを実施しています。この機会を活用して,自分だけの球団を強くしてください。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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 サービスも3年目となった「野球つく!!」は新たな試みにより,これまで以上に感情移入した球団運営が可能となった。シーズンの盛り上がりと共に,頭角を現す選手やトレンドも変化していくはずだ。今年も球界と共に,「野球つく!!」に注目していこう。

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