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[TGS 2017]「ドン勝」とは一体なんなのか。「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」のディレクター&プロデューサーにインタビュー
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印刷2017/09/24 12:21

インタビュー

[TGS 2017]「ドン勝」とは一体なんなのか。「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」のディレクター&プロデューサーにインタビュー

 2017年3月にアーリーアクセス版がリリースされて以来,世界中で大流行し,今や1200万本の販売数を突破したPC用バトルロイヤルゲーム「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」(以下,PUBG)。日本でもDMM GAMESでのチャネリングが発表され,すでにプレリリースが開始されている。
 DMM GAMESは,東京ゲームショウ2017の同社ブースに本作を出展しているが,その会場で,開発元であるBlueholeにインタビューする機会が設けられた。
 応じてくれたのは,本作のクリエイティブディレクターであり,タイトルに冠された“PLAYERUNKNOWN”本人でもあるBrendan Greene氏と,開発スタート時から総括責任者/プロデューサーを務めるChang-han Kim氏だ。

画像集 No.001のサムネイル画像 / [TGS 2017]「ドン勝」とは一体なんなのか。「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」のディレクター&プロデューサーにインタビュー

「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」公式サイト



――本日はよろしくお願いします。今やPUBGは,1200万人を超えるプレイヤー数のタイトルに成長しましたが,これは予想していましたか。

Brendan Greene氏
画像集 No.004のサムネイル画像 / [TGS 2017]「ドン勝」とは一体なんなのか。「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」のディレクター&プロデューサーにインタビュー
Brendan Greene氏(以下,Greene氏)
 いえ,全然。

Chang-han Kim氏(以下,Kim氏)
 開発が始まったころに,Brendanと今後のビジョンについて話したことがありましたが,「新しいジャンルとして位置づけできればいいな」というぐらいでした。可能性のあるジャンルだと思ってはいましたが,ここまで大きくなったのは予想外でしたね。

――おそらく日本のプレイヤーの多くが気になっていることだと思うのですが,「ドン勝」とは,一体なんなのでしょう。

Kim氏
 もともと英語版の勝利メッセージが「WINNER WINNER CHICKEN DINNER!」だったので,これの日本語バージョンを作りたかったんです。そこで,日本語が分かるスタッフに聞いたところ,「カツ」が「勝つ」に似ていると教えてもらい,ある程度意図したダジャレとしてドン勝と表記しました。

――ということは,誤植とかではないんですね。プレイヤーとしてはドン勝で慣れてしまっているので,修正があったら嫌だなと思っていました。

Kim氏
 直すつもりはありませんよ。

――そのカツですが,日本では「カツ丼」を指しているという説と,発音から「トンカツ」を指しているという説があるのですが,どちらをイメージするのが正解なのでしょう。

Chang-han Kim氏
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Kim氏
 ただカツという言葉を入れたかっただけなので,どちらが正解というのはありません。ご想像にお任せします。

――DMMとの提携の経緯を教えてください。

Kim氏
 PUBGはもともと,小さいチームでインディーズゲームのように開発していたタイトルで,内容的にもアジアで人気は出ないだろうと思っていました。嬉しいことに予想は外れ,日本でもなんとかしないといけないと思っていたところ,一番最初に声をかけてくれたのがDMMでした。

――Steamと両立して展開していくにあたって,DMMにはどういったことを期待していますか?

Kim氏
 DMMは日本市場に詳しいので,ユーザーコミュニティの活性化をお願いしたいです。

――Blueholeは韓国の会社ですが,韓国での反響はいかがでしょうか。

Kim氏
 韓国でも積極的なマーケティングはやっていなかったのですが,ネットカフェで2位か3位の人気になり,「オーバーウォッチ」と争えるほどになりました。ここまで成長するとは思っていませんでした。

――日本でも,これほど急速に人気が出たのは驚きました。

Greene氏
 PUBGは,映画「バトル・ロワイアル」に大きく影響を受けているので,日本でこんなに人気が出たのはすごく嬉しいですね。

――各国のプレイヤーにプレイスタイルの違いがあれば教えてください。

Greene氏
 アジアというか,主に中国のプレイヤーは,激戦区に降下して戦いたがる傾向があります。一方でアメリカは,戦術的に隠れたりする人が多い。ただアメリカのプレイヤーの中には「すぐ戦いたいから,アジアサーバーで遊ぶ」という人もいます。

Kim氏
 日本人のゲーム映像の配信を見ていると,すごく静かに集中してプレイしている印象です。ちなみに,PUBGのコミュニティリーグを初めて開催したのは,日本のしょぼすけさんだったりします。

Greene氏
 日本語は分かりませんが,配信はいつも興味深く見ています。

――日本人のプレイヤー数は現在,どのぐらいですか。

Kim氏
 正確な数字ではないですが,おそらく30万人ぐらいです。

――以前よりクライアントが軽くなって,グラフィックスもキレイになりましたが,開発はどのぐらいまで進んでるいるのでしょう。

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Greene氏
 全然終わっていません。アーティストが次から次へと修正しているところです。今後も,いろいろな機能やテクノロジーを導入して,もっと良いものにしていくつもりです。

Kim氏
 買い切りのゲームですが,オンラインゲームに近いサービスをしていきたいと思っています。正式サービス開始以降も改善を続けていくので,楽しみにしてください。また,Xbox One版のリリースも目標の1つで,スペック的にはPCより低くなりますが,快適にプレイできるものにしたいと思っています。

――今後のアップデートで,砂漠マップの追加が予定されていますが,砂漠では隠れるところが少なそうですね。どういったマップになるのでしょう。

Greene氏
 新しい地形のシステムを導入する予定です。確かに現在のマップより障害物が少ないかもしれませんが,高低差を利用して攻撃を回避することができるでしょう。

――現在のマップの荒廃した雰囲気には,どういう意図があるのですか。

Greene氏
 もともと考えていた設定は,昔は島に人がいたけど,何らかの理由で逃げてしまったというものでした。誰もいなくなったので,映画「バトル・ロワイアル」のように,バトルロイヤル専用の場所として使われているという感じです。

――今後,どのようなマップが追加される予定でしょうか。

Greene氏
 これはまだアイデアの段階なんですが,ヨーロッパのアドリア海(地中海の海域の1つ)のような場所はどうかと考えています。

――登場する銃にも,ロシアのマイナーなものが実装されていますし,現在のマップからはロシアが舞台というイメージを受けていたのですが。そういうわけではないんですね。

Greene氏
 ほかの国の銃も追加するつもりです。なんでロシアのマイナー銃が登場するのかというと,好きだからです(笑)。

――チーターを定期的にBANしていますが,チーターの増減はどうなっていますか。

Greene氏
 ほぼ毎日,1000人ぐらいBANしています。どうすれば競技性を保ちつつチーターからゲームを守れるか,その方法にいつも頭を悩ませています。

――アジアサーバーのピーク時間は,認証サーバーのトラブルが発生しますが,対策予定はありますか。

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Kim氏
 今は予想以上にアジア地域のプレイヤーが増えて,サーバーの増強が追いついていない状態です。現在,休日出勤でがんばって対応しているので,もうすぐ解決できると思いますが,リージョンを分けることも検討しています。

――FPSモードが追加されましたが,TPSモードとのプレイヤー比率はどのぐらいでしょう。

Kim氏
 正確な数字は分からないですが,FPSモードも合わせて遊んでいる人は4割ぐらいでしょうか。国によっても違っていて,アジアよりも欧米のほうがFPSモードを好む傾向にあります。

Greene氏
 FPSモードの人気は予想以上で,びっくりしています。

――PUBGを読むとき,「ピーユービージー」派と「パブジー」派がいるんですが,開発チームはどちらで読んでいるんですか

Greene氏
 パブジーです。

Kim氏
 韓国ではピーユービージー派が多かったんですが,欧米でパブジーと呼ばれてからはそちらになりました。どちらでも,お好みで呼んでください(笑)。

――本日はありがとうございました。

4Gamerの東京ゲームショウ2017特設サイト

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