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「ボコスカウォーズII」の発売記念イベントが開催。前作の発売から33年間シリーズを支えてきた人達に,監督のラショウ氏が感謝を示した
「ボコスカウォーズII」公式サイト
今回のイベントは,「ボコスカウォーズII」の監督であるラショウ氏が,「ボコスカウォーズ」シリーズを支えてきた人々を招き,一方的に感謝状を贈呈するというもの。会場ではシリーズの開発にまつわるエピソードや,今後の「ボコスカウォーズII」の展開なども紹介された。
イベントのMCを務めた西村華奈穂さん(左)と, 中村隆之氏(右) |
イベントはサカモト教授による「ボコスカウォーズ」の楽曲の生演奏で幕を開けた |
最初に「ボコスカ伝承賞」として感謝状を贈られたのは,コミック「レゲー解体劇場」でファミコン版の「ボコスカウォーズ」を取り上げた漫画家のRYU-TMR氏。ラショウ氏は,RYU-TMR氏の描いた「ボコスカウォーズ」の主人公・スレン王をオマージュしたキャラクターを「ボコスカウォーズII」に出していることを明かした。
「ボコスカ伝承賞」を贈られた漫画家のRYU-TMR氏 |
「ボコスカウォーズ」を紹介した「レゲー解体劇場」 |
「ボコスカ飛翔賞」を贈られた橋本澄彦氏 |
橋本氏が「右スクロールのゲームがほとんどだった中,左にスクロールする『ボコスカウォーズ』は新鮮だった」と感想を述べると,ラショウ氏は「あの頃は,西へ西へという気分だったんでしょうね」と当時を振り返っていた。
なお「ボコスカウォーズ」は,現代の価値観に照らすと戦略性やパズル性が強く,シミュレーションゲームに近いのだが,当時はRPGとしてリリースされていた。これはその頃のラショウ氏がRPGの意味をよく分かっていなかったかららしい……。
「ボコスカ継承賞」を贈られた高橋ピョン太氏 |
「ボコスカ拡散賞」を贈られたバイク川崎バイクさん |
「ボコスカファン賞」に選ばれたのは,グラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一氏。ラショウ氏は自身が営むイタチョコシステムの直営店をかつて東京・吉祥寺に構えていたのだが,そこにヒューマン勤務時代の須田氏が足しげく通っていたそうだ。須田氏は当時を振り返り,店の雰囲気に気圧され,最初はなかなか店内に入れなかったことや,ラショウ氏から直々にゲームを購入してファンとして嬉しかった半面,どうやって遊ぶのか分からず戸惑ったエピソードなどを明かした。
「ボコスカファン賞」を贈られた須田剛一氏 |
須田氏の登壇時には,特別ゲストの飯田和敏氏もSkypeを介して出演。ギターを抱えていたが,とくに演奏はしなかった…… |
「ボコスカ普及賞」に選ばれたのは,「ボコスカウォーズ」のフィーチャーフォン版やWiiのバーチャルコンソール版を手がけた鈴木孝司氏。ラショウ氏は,鈴木氏のおかげで若年層にも「ボコスカウォーズ」のファンが生まれたと話していた。
「ボコスカ歌唱賞」はアルバム「ファミソン8BIT STAGE2」にて「ボコスカウォーズ」の楽曲「すすめボコスカ」のボーカルバージョンを披露したシンガーソングライターの桃井はるこさんに,「ボコスカ音楽賞」はゲームミュージック演奏者/作曲家のサカモト教授にそれぞれ贈られた。
「ボコスカ普及賞」を贈られた鈴木考司氏 |
「ボコスカ歌唱賞」を贈られた桃井はるこさんと,「ボコスカ音楽賞」を贈られたサカモト教授 |
桃井さんは,ファミコン版「ボコスカウォーズ」を入手したものの,「すすめボコスカ」の歌詞が記された取扱説明書が入っていなかったという残念なエピソードを披露した。
またサカモト教授は,ラショウ氏の作曲スタイルについてバッハやハービー・ハンコックを引き合いに出して解説。ラショウ氏自身は,「戦いのゲームに,勇ましく進軍していくような曲を付けるべきかどうか迷い,その葛藤そのものを音楽として表現できないかと思い立った。それでも不協和音は使いたくなかったので,私なりの協和音を選んでいった結果できたのが,この曲」と当時を振り返った。
「ボコスカグランプリ」を贈られた熊本裕子氏 |
ラショウ氏は,今回感謝状を贈った人達について「33年間,『ボコスカウォーズ』のバトンを落とすことなく世間に広めたり,次の世代に伝えたりしてくださった存在」と表現し,あらためて感謝の意を示した。
また「ボコスカウォーズII」の企画開発にあたり,ラショウ氏と小清水氏は,後発のゲームにならって進化した内容にするか検討したが,結果として「シミュレーションRPGの元祖なのだから,そのままパワーアップしよう」と決めたという。そして「ボコスカウォーズII」の試作品を作ってはプレイすることを繰り返し,「ボコスカウォーズ」の魅力とは何なのかを追求していったそうだ。
加えて,「ボコスカウォーズII」が開発されることを知ったファンからの喜びの声も励みになったとのこと。ラショウ氏は,「私の個性をそのまま活かしたクセのあるゲームで,問題作になると思います。それをフォローして広めてくださるのが,ファンの皆さんだと期待しています」と会場に集まった「ボコスカウォーズ」のファンに呼びかけた。
イベントのエンディングでは,「ボコスカウォーズII」の今後の展開も発表された。それによると,本作はリリース後も追加マップの配信などでアップデートしていくとのこと。会場では,歴史上の名場面を「ボコスカウォーズII」上に再現するコンテンツが紹介され,その一つとして「源平合戦」のマップが披露された。
なお,これらのコンテンツは,短いスパンで展開していくことを考えているという。詳細は続報を待ってほしい。
閉幕の挨拶で,ラショウ氏は「ボコスカウォーズII」について「これまで33年間の私の人生経験が詰め込まれたゲーム」と表現。そして小清水氏が「本当のボコスカグランプリは,ファンの皆さんです」と語ってイベントを締めくくった。
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