プレイレポート
PS4「GUNDAM VERSUS」クローズドβテストレポート。コンシューマ版ならではのさまざまな新機軸を体験できた
アニメ「機動戦士ガンダム」を題材とする「機動戦士ガンダム VS.」シリーズ。その第5世代にあたる最新作が「GUNDAM VERSUS」だ。これまでコンシューマ用ゲーム機にはアーケードからの移植作がリリースされてきたが,本作はコンシューマ向けに特化した内容ということで注目を集めている。
今回のCBTは日本,香港,台湾,韓国での合同開催となり(10日は日本のみ),1人用の「トライアルバトル」「アルティメットバトル(ソロプレイ)」に加え,通信対戦の「プレイヤーマッチ」,練習用の「フリーバトル」という4つのモードが用意されていた。
また,参戦機体は11作品から38機。実施日によって使用可能機体が切り替わる仕様だった(関連記事)。
「トライアルバトル」はステージごとに異なる僚機と共に戦い,敵コストをゼロにすれば勝利となるスタンダードなルール。いわゆるアーケードモードのイメージだが,CPU専用のモビルスーツ(MS)が多数出現したり,3対2になったりといった変則ステージもあり,コンシューマ専用タイトルならではの楽しさを実現している。
次に紹介するのは,30のウェーブ(敵の波状攻撃)に立ち向かう「アルティメットバトル」だ。戦力ゲージは通常の3倍となる「3000」だが,敵も多数出現するため,持久戦の性格が強い。これに加えて,「アッザム」や「サイコガンダムMk-II」といった高い耐久値を持つボス級の機体も登場する。
このモードでは僚機を選択可能だ。僚機は近年のシリーズ作品と同じく鋭い動きを見せてくれるため,いろいろな組み合わせを試したくなる。
ウェーブをクリアすると「BP(バトルポイント)」が蓄積され,5ステージごとに設けられたインターバルではBPと引き換えにMSのチューンナップが可能だ。チューンナップには「射撃攻撃力強化」「ビーム防御力強化」といったMS性能を底上げするもの,戦力ゲージの回復など6項目あり,さらにMS性能の底上げはそれぞれ最大10段階となっている。
段階が上がるにつれて,必要なBPも増えていくが,ウェーブが進むと敵も強くなっていくので,惜しまずにどんどんBPを投入するほうがよさそうだ。
ウェーブが進むと,「EXTRA WAVE」と呼ばれるイベントが発生することも。突然,「ボスハンター」「3on3スタンダード」という特殊なルールの戦いに突入する。
「オンラインプレイ」を選択している場合,ボスハンターではほかのプレイヤーと共に5人で巨大モビルアーマー「アプサラスII」に挑む。アプサラスIIは攻撃力も耐久値も高い強敵だが,ほかのプレイヤーを狙っている隙に死角から攻撃するといった協力プレイを意識すれば,互角以上に渡り合える。さまざまな機体とマッチングされるのも面白く,まるでMMORPGのレイドボス戦のような感覚だ。
一方,3on3スタンダードはその名のとおり,3人対3人の対戦。プレイヤー同士の3人対3人というのは,「機動戦士ガンダム VS.」シリーズ史上初ではないだろうか。相手が2人なら動向を把握できるが,3人となるとそうはいかない。思わぬところから撃たれたり,逆に油断している相手に奇襲を仕掛けたりと,いい意味で混沌としたスリリングな戦いになる。
「プレイヤーマッチ」はインターネット対戦が楽しめるモード。自分でルームを作成したり,ほかのプレイヤーのルームに入ったりする形式だ。自分でルームを作るときには「初心者限定」「機体練習」といったルームポリシーや部屋名を設定できる。また,ほかのプレイヤーのルームを検索するときは,ルームポリシーに加えて,「自分と同じ国・地域のルームのみ」という条件で絞り込める。なかなか細かい配慮がなされているという印象だ。
1つのルームには最大18人のプレイヤーが入室可能だ。「チームフリー」は自由にチームを組んで対戦し,「チームシャッフル」ではルームにいるプレイヤーがシャッフルされてチームを作る。
とくにチームシャッフルの場合,試合が終わるとすぐにマッチングが行われ,次の戦いが始まるというテンポの良さが嬉しい。ロード時間の短さと相まって,ガッツリと遊び続けてしまった。マッチングの待機時間には,機体を操作して練習できるのも嬉しいポイントだ。
クローズドαテストとの違いは?
ここからは,昨年11月に実施されたクローズドαテストバージョンとの違いに注目してみたい。
「GUNDAM VERSUS」では真下に降下する「ブーストダイブ」,味方機(ストライカー)を呼び出す「ストライカーセレクト」,そして自機をパワーアップさせる「覚醒システム」という新要素が注目を集めている。詳しくはプレイレポートを参照してほしいが,今回のCBTでは多くのプレイヤーがブーストダイブを巧みに活用している様子が見られた。
ストライカーセレクトはクローズドαテストから仕様が変更されている。以前は「時間経過と共に蓄積されるゲージを使ってストライカーを呼び出す。ゲージを保持できるのはストライカーの種類にかかわらず1回分のみ」というものだった。
しかし,今回はゲージそのものが無くなり,「ストライカーによって設定されている回数だけ呼び出せる」という従来のシリーズ作品に近い仕様だ。その回数だが,「ボール」や「モビルワーカー」は10回,「ガンダムキュリオス」は3回といったように幅がある。そのため,ストライカー選びに戦略性が増した印象を受けた。
また,画面右上の「レーダー」に加えて,画面中央に敵味方の方向を簡易表示する「ミニレーダー」が追加された。方向しか分からないのだが,視線を動かさなくても大まかな戦況が把握できるようになっている。
最後に,筆者がとくに印象に残った機体をまとめてみよう。
まずは久々の参戦となるグフだ。トレードマークの電磁ムチ「ヒート・ロッド」は,敵に当てるたびにゲージが蓄積されて威力が上昇するようだ。コスト300の格闘用MSなので近距離戦を仕掛けるのがメインとなるが,ヒート・ロッドゲージを蓄積するための立ち回りも意識しなければならない。
ガンダムサンドロック改は「ビームサブマシンガン」のばらまきに加え,射撃を防ぎつつ突進する「特殊移動」が面白い。うまく使いこなせれば,相手にプレッシャーをかけられるだろう。
CBTの戦場をかき回していたのが,グラハム専用ユニオンフラッグカスタム。「急速変形」による撹乱が効果的で,高い機動力を活かして奇襲を仕掛けていた姿が印象的だ。
冒頭で触れたとおり,CBTの実施時間は限られており,あらゆる要素を確認できたわけではない。それでもブーストダイブをはじめとする新要素の使い勝手のよさ,アルティメットバトルにおける巨大ボスの登場や3対3の対戦といったイベント,そしてテンポよくマッチングする通信対戦といったところは,かなり仕上がっているという印象だ。
ただし,気になる部分もある。オンラインプレイ時のEXTRA WAVEのマッチングにおいて,そのまましばらく応答がなくなるというケースがたびたび見られた。
また,プレイヤーマッチの最中にラグを感じることはなかったが,ここでもマッチング状態から応答が無くなり,いったんアプリケーションを終了しなければならないこともあった。
とはいえ,こうした部分がありつつも,対戦を楽しめたのは事実だ。ネットワークのテストを行うのもCBTの目的ということを考えれば,今回のフィードバックを受けて,製品版のリリースまでに改善されると期待していいだろう。
「GUNDAM VERSUS」公式サイト
- 関連タイトル:
GUNDAM VERSUS
- この記事のURL:
キーワード
(C)創通・サンライズ
(C)創通・サンライズ・MBS
- 【PS4】GUNDAM VERSUS【予約特典】ガンダムゲーム30周年記念機体「ホットスクランブルガンダム」がプレイアブル機体として使用可能になるプロダクトコード
- ビデオゲーム
- 発売日:2017/07/06
- 価格:¥410円(Amazon) / 894円(Yahoo)