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  • 発売日:2018/01/26
  • 価格:パッケージ版 2990円+税
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「MONSTER HUNTER: WORLD」開発陣にインタビュー。新しいモンハンの“世界”は厳しい生態系のピラミッドと大地の息吹を描く
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印刷2017/11/02 01:00

インタビュー

「MONSTER HUNTER: WORLD」開発陣にインタビュー。新しいモンハンの“世界”は厳しい生態系のピラミッドと大地の息吹を描く

画像集 No.017のサムネイル画像 / 「MONSTER HUNTER: WORLD」開発陣にインタビュー。新しいモンハンの“世界”は厳しい生態系のピラミッドと大地の息吹を描く
 カプコンが誇るハンティングアクションゲームのシリーズ最新作「MONSTER HUNTER: WORLD」(PlayStation 4版。以下,MHW)の発売日となる2018年1月26日まで3か月を切った。狩猟解禁の日を今か今かと待ちわびている人は多いだろう。

 今回,4Gamerでは開発チームを率いる辻本良三氏藤岡 要氏徳田優也氏にインタビューを実施した。E3 2017に合わせて,華々しく発表されたシリーズ最新作は何を目指しているだろうか。

「MONSTER HUNTER: WORLD」プロデューサー 辻本良三氏(中央),エグゼクティブディレクター兼アートディレクター 藤岡 要氏(左),ディレクター 徳田優也氏(右)
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「MONSTER HUNTER: WORLD」,新モンスター4頭の生態とは……。狩りの様子を収めた先行プレイ動画を紹介。“飛雷竜 トビカガチ”などに操虫棍で挑む

「MONSTER HUNTER: WORLD」最新インプレッション。その世界は“深化”を遂げ,隅々まで徹底的に“遊びやすさ”が行き届いている


「MONSTER HUNTER: WORLD」公式サイト


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 さっそくですが,MHWはE3 2017に合わせて発表されました。日本だけでなく世界に向けてアピールした形ですが,ナンバリングではなく,「World」と名づけた経緯を教えてください。

画像集 No.009のサムネイル画像 / 「MONSTER HUNTER: WORLD」開発陣にインタビュー。新しいモンハンの“世界”は厳しい生態系のピラミッドと大地の息吹を描く
辻本氏:
 モンスターハンターシリーズも10年以上タイトルを作ってきて,その間にゲームを作る技術もかなりの進化を見せてきました。今回のテーマは「据え置き機で最新の技術を使ってモンスターハンターの“世界”を描き,そこにハンターとして今まで以上のワクワク感を持って飛び込んでいただきたい」というものがありました。
 さらに今回,シリーズとしては初めてワールドワイド同日発売で,世界中の人が繋がってほしいという気持ちもあります。

 このように今回のテーマの中に“世界”というものが大きく入っているのと,ナンバリングが付いていると初めてプレイする人の敷居が高く感じる,というご意見もいただいていたので,今回はあえてナンバリングを付けずに,テーマとなる言葉をタイトルにしました。

4Gamer:
 据え置き機での展開は,2012年にリリースされた「モンスターハンター 3(トライ)G」以来です。

辻本氏:
 その数年の間にゲームの開発技術はすごく進化しました。そこで,「今の技術を使って,あらためてモンスターハンターの“世界”を構築したら,どんなものが表現できるだろう」と考えたんです。以前は,やりたくてもできなかったことが,今ならできるはずだ,と。
 モンスターハンターの歴史は10年以上ありますから,当然,しばらく離れている人もいるでしょう。そんな人にも「やっぱりモンハンはワクワクする!」と感じてもらいたい。そのためには何をすればいいのか,と考えたときに,それは「最新の技術と映像で表現した世界だろう」と思いました。

4Gamer:
 E3の場で発表されたということは,海外展開も見据えていたのでしょうか。

辻本氏:
 「据え置き機でリリースしてほしい」という要望が,海外からとくに多かったのは事実ですね。日本と比べて,欧米では家でゲームをする環境が多いですから。

4Gamer:
 なるほど。

辻本氏:
 日本でゲームを作っているメーカーとして,E3の場で発表できるということには大きな意味があります。ただ,ワールドワイドを意識していたことは事実ですが,これまでシリーズを支えてくれた「日本のプレイヤーに刺さるゲームを作ること」,これは大前提として絶対に外せないものです。
 そのうえで海外のプレイヤーを含め,なかでもまだモンハンに触れていない人をどう取り込んでいくか,を考えていきました。「プレイヤーの輪を広げていくために,モンハンのどこが障害になりえるのか」を探るべく,ヒアリングも実施しています。
 そのなかでモンハンを初めて遊ぶ人にとって,引っかかりやすい部分を解消したり,新しい試みを取り入れたりしています。ダメージの数値を表示することにしたのも,こうしたプレイヤーの意見を参考にした部分ですね。

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藤岡氏:
 2015年に「Monster Hunter 4 Ultimate」(邦題 モンスターハンター4G)をリリースしたときにも,海外展開というものを意識していて,海外メディアの取材を積極的に受けたり,イベントを開催したりしました。その結果,海外にもモンスターハンターに対して,すごく熱い気持ちで動いてくれる人がたくさんいることを実感したんです。
 もし海外のプレイヤーにとって,据え置き機ではないことが大きな壁になっているのであれば,一度,それを取り払ったうえで,自分達が自信を持って「遊びたい」と言えるものを届ける。それを実行することで,ようやくモンスターハンターというタイトルが,世界でも認知される存在になるんじゃないかな,と考えるようになりました。

4Gamer:
 それでは,開発チームには「モンスターハンター4」や「4G」を手がけたスタッフが多いのでしょうか。

徳田氏:
 コアメンバーは「モンスターハンター4」や「4G」から参加したスタッフが多いですが,モンスターハンターシリーズとしては,非常に新しいスタッフの比率が高いですね。

藤岡氏:
 今回,久しぶりに据え置き機でリリースするということで,ハイエンドなゲーム開発の経験者や,海外のゲームに詳しい若いスタッフに入ってもらっています。「世界でも戦えるモンスターハンターを作ろうぜ」という号令の下,いいチームワークが生み出せていると思います。

徳田氏:
 無印(第1作)の開発に参加して以来,約10年ぶりにモンスターハンターシリーズに合流してくれたスタッフもいますよ。

藤岡氏:
 そうですね。経験豊かなスタッフと若いスタッフのバランスが取れたチームになっています。ちょっと思い切ったアイデアでも,若さから生まれる馬力に任せることができましたし,それで詰まったときは我々やベテランがサポートする。
 これまで以上に「まずはやってみよう!」というチャレンジが生まれる環境になりました。

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モンスターハンターの“世界”とは


4Gamer:
 モンスターハンターにおける“世界”について教えてください。MHWでは,どのような世界を構築しようとしたのでしょうか。

藤岡氏:
 独自の生態系を持っているモンスター,つまり架空の生き物が「自分達がどうして生きているのか」という理屈を持っている世界があり,そのなかに人間という存在もあります。生きていくうえでは,さまざまな生き物との関わりも必要です。いろいろな生き物が溢れている世界,それがモンスターハンターの世界だと考えています。
 大きい生き物だけが存在する世界なんて,あり得ないですよね。生き物は何かを食べて,何かの理由があって,そこに生息しています。生態系のピラミッドの上が存在するからには,そこには下も存在しているんです。

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徳田氏:
 これまではモンスターやちょっとした動物しか描き切れなかったんですが,今回は生態系のピラミッドの一番下にあたる“生産者”や“分解者”まで手を広げています。草や木の実,ごく小さい虫はもちろん,卵を産む陸生のサンゴといった環境生物も描くことで,世界にリアリティを与えたいと思いました。
 そのうえでゲームプレイにおいても,生態系をできるだけ意味のあるものになるようにしています。たとえば,フンコロガシのフンはアイテムとして使えますし,サンゴの卵も生態系の一部になっているんです。モンスターハンターの世界はファンタジーではありますが,そこに理屈を作ることで,生き物を描きたいと考えました。

藤岡氏:
 小さい虫もアイテムの名称として表示されるだけではなくて,ちゃんとそこに生きていることを表現できるようになりました。小さい虫や植物までをきちんと描くことで,初めて伝わってくる空気感がある。今回,MHWを作っていくなかで,それを強く実感しました。
 そんな世界に飛び込んでいく楽しさは,これまで以上にあると思います。

徳田氏:
 環境生物という存在は地味ですから,どうしても開発が後回しになりがちなんですよ。ただ,今回は自分も“環境生物ユニット”の一員となって,しっかりと目を光らせました(笑)。大きい生き物がいて,多くの小さい生き物もいる。そうしなくては作れないリアリティを目指したんです。

藤岡氏:
 生態系のピラミッドの下に位置するということは,すごく数が多いんです。意外に作業量があって,油断していると遅れてしまったり,ほかのマップから流用したくなったりするので注意が必要でした(笑)。

4Gamer:
 フィールドの広さとしては従来の2〜2.5倍とのことですが,そこに描かれているものが増えているので,それ以上の密度が感じられました。

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藤岡氏:
 これまではモンスターがいないフィールドであれば,ただ通り過ぎていたかもしれませんが,MHWでは「気になるものが,つねに何かある」状態になっています。これはシームレスなフィールドを作る意味を考えた結果でもあります。
 近年,オープンフィールドは主流になっていますが,そのアプローチはゲームによって違います。じゃあ,「モンスターハンターが採るべきアプローチとは何か」ということですね。

徳田氏:
 モンスターハンターは同じフィールドに何度も足を踏み入れて,クエストを達成していくゲームですから,「一歩進むたびに何か発見がある,密度の高いフィールド」が合っていると考えました。

4Gamer:
 確かに,今回の取材で「古代樹の森」や「大蟻塚の荒地」を何度も探索していますが,前回には気づかなかったものや発見が次々にありました。もちろん,まだ行っていないエリアもありますし。

藤岡氏:
 1つのフィールドを知り尽くした,と言えるまでには相当な時間が必要でしょうね。さらにフィールドで発見したアイテム一つをとっても,その使い方はさまざまなので,しっかりと遊んだつもりでも“気づき”が多いと思います。

4Gamer:
 生態マップではフィールドに生息するモンスターの動向が確認できますが,クエストによってパターンが違いました。

藤岡氏:
 ええ。それをやるためにシームレスなマップを採用しました(笑)。
 さらにプレイヤーがモンスターの研究を進めていくことで,モンスターの生態や動きの傾向が分かってくるので,戦略を立てるためのヒントが増えていきます。

辻本氏:
 モンスターの行き先を読んで先回りしたり,モンスター同士を鉢合わせにしたりと考えられるので戦略の幅が広がっています。

藤岡氏:
 大型モンスターだけではなく,小型モンスターや一部の環境生物も小動物もすべて同期をとっているので,それらの動きをシームレスなマップで処理できるのかが,最初に直面した課題でした。

徳田氏:
 マルチプレイの同期に関しては,プレイヤーから見えない部分の描画や処理計算を省いて,処理を軽くする措置はしていますが,データとしてはすべて同期をとっています。

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4Gamer:
 モンスターの行動パターンはどのようにして決まるのでしょうか。

藤岡氏:
 モンスターは自分のテリトリーを持っていて,基本的にはそこを巡回しています。これに加えて,各々の欲求に従って行動を決めているという仕組みですね。さらにプレイヤーがアクションを起こすことでも,行動が変わっていきます。

徳田氏:
 以前の作品も同様でしたが,「お腹が空いたから,弱いモンスターを食べよう」「そろそろ日光浴をしよう」「眠くなったから,住処に戻ろう」といった欲求に応じて,モンスターは行動しています。MHWでは,こうした欲求の構造や種類を増やしました。
 さらにマップがシームレスになったことで,ほかのモンスターとの関わりが生じやすくなり,変化のバリエーションが広がっています。

4Gamer:
 なるほど。だから,同じクエストで同じルートを辿ったとしても,必ずしも同じ展開になるとは限らないんですね。

徳田氏:
 多数の小型モンスターも移動していますから,それが大型モンスターの行動に影響を与えることもあります。

4Gamer:
 モンスター同士が争う場面に遭遇しましたが,その勝敗も決まっているわけではないと。

徳田氏:
 そうですね。弱いほうのモンスターに有利な状況が揃っていれば,場合によっては格上のモンスターが逃げ出すという可能性もあります。あまりにも能力差があると,どうにもならないかもしれませんが(笑)。

辻本氏:
 通常,小型モンスターは大型モンスターを見ると逃げていきます。しかし,ハンターが大型モンスターをダウンさせたり,弱らせたりすると,近づいてきて加勢してくれることもありますよ。

藤岡氏:
 例えば,モンスターによっては捕食しようとしている場面で邪魔されてしまうと,食べる欲求が続いて気が荒くなっていきます。その状態で格上のモンスターと出会うと,いつもなら逃げるところが歯向かうようになるんです。

辻本氏:
 クルルヤックは石を持っているときだけ,気が強くなりますが,石がなくなったら,すぐに逃げ出す。それが可愛いんですよ(笑)。

徳田氏:
 石さえ持っていれば,ディアブロスにも殴りかかります(笑)。

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藤岡氏:
 「強者と弱者」の関係性がベースにはありますが,状況次第でその立場が逆転する可能性があるということです。

4Gamer:
 モンスター同士の争いと言えば,3頭(リオレイア,ジュラトドス,ボルボロス)が争う場面に遭遇しました。ただ,別の機会では散り散りになって争わなかったのですが……。

辻本氏:
 リオレイアはかなり好戦的なモンスターですが,それでも場合によっては争わないこともあります。プレイヤーによって,さまざまな展開があるということです。

藤岡氏:
 モンスターの視界に入っていないと,争いにならない可能性が高いです。モンスター同士を争わせたいときは,ハンターからちょっかいを出して気を引くといいですね。

4Gamer:
 モンスター同士の戦いだと,ダメージの数値がハンターとは桁違いでびっくりしました。

徳田氏:
 ハンターの攻撃では10や20のダメージなのに,リオレウスの攻撃だと3桁になりますからね(笑)。ダメージ表示をすることで,モンスターの強さが一目で分かるようになりました。

藤岡氏:
 この違いを見ると,「モンスターを利用しない手はない!」と思うでしょうね(笑)。

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遊んで分かる“ユーザビリティの進化”


4Gamer:
 今回,初めてスタートからの流れで,MHWを遊ぶ機会をいただきました(関連記事)。そこで強く感じたのは,「すごく遊びやすくなった」ということです。これは,初めて触れる海外のプレイヤーを意識しているからでしょうか。

画像集 No.008のサムネイル画像 / 「MONSTER HUNTER: WORLD」開発陣にインタビュー。新しいモンハンの“世界”は厳しい生態系のピラミッドと大地の息吹を描く
徳田氏:
 僕自身,モンハンが大好きなゲーマーでしたし,開発チームにも同じようなゲーマーがたくさんいます。「MH4」「MH4G」と作っていくなかで,モンハンファンを満足させつつ,海外ゲーマーや新規プレイヤーにとっても入りやすい環境を作りたいというのは,構想として持っていました。
 こうした遊びやすくする調整は,まず「自分達がやりたいこと」がベースにあって,それを形にしていくなかで海外のプレイヤーの意見も取り入れて,ブラッシュアップを図ったという感じです。

藤岡氏:
 据え置き機に移行するので解像度が高くなったことは,大きな強みでした。一画面に表示できる情報量が増えるので,より分かりやすい表示方法やUIを考えることができました。携帯機では小さい文字は潰れてしまいますし,情報を詰め込むと逆に見にくくなるため,どうしても実現できないことはありました。
 今回,そうした制約がほとんどなかったので,その意味でもいろいろな挑戦をしやすい環境であったと言えますね。これまでも,より遊びやすく,より整理された環境を目指していましたが,それが実現しやすくなったということです。

4Gamer:
 ゲームシステムに目を向けると,「スキル」システムが大きく変更されています。従来のポイント制ではなく,防具自体にスキルが付与されている形になりましたが,これにはどのような意図がありますか。

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藤岡氏:
 元々のモンスターハンターは,一定の組み合わせでないとスキルが発動しない仕組みでした。それを装備にスキルポイントを設定することで,いろいろな組み合わせを試しながら,自分なりのスキルを探すという遊びになった経緯があります。
 ポイント制が持つ「組み合わせる遊び」は好評だったのですが,スキルが増えていくにつれて,段々と複雑になっていったことは事実です。「一度,スキルが発動するとその装備一式は外しにくい」という意見も届いていましたので,良い面と悪い面があるなと。そこで,「どこかのタイミングで整理したいね」という話をしていたんです。

徳田氏:
 自分の周りにもスキルのシステムは理解しないまま,モンハンを遊んでいる人はいましたから,従来の「組み合わせる遊び」は残しつつ,より分かりやすくするにはどうすればいいのかを考えました。
 一つ一つの装備に必ず発動するスキルが付いていれば,分かりやすくなる。そのうえで同じスキルを重ねることで効果を強化できるので,装備を組み合わせる遊びも生まれます。

藤岡氏:
 いろいろなデザインの装備を用意しているので,もっと気軽に着せ替えをしてほしいという狙いもありました。気に入ったスキルがあれば,その装備さえ残しておけば,ほかの部位は変更してもスキルは残るというわけです。

徳田氏:
 序盤の装備は1つのスキルしか付いていませんが,ゲームを進めていくと複数のスキルが付与された装備が登場するので,組み合わせを考えることがどんどん楽しくなりますよ。
 また,シリーズの装備を揃えることで発動する「シリーズスキル」がありますので,これまでのように装備一式を揃えるメリットも大きいです。

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4Gamer:
 それでは,PlayStation 4 Proへの対応についてお聞きします。通常のPS4本体と比べて,どのような違いがありますか。

辻本氏:
 「4K対応」「フレームレート優先」「グラフィックス優先」という設定が選べるようになっています。

4Gamer:
 4K対応とグラフィックス優先の違いとは?

藤岡氏:
 4K対応はその名のとおり,4K対応TVをお持ちの人のための設定です。一方,グラフィックス優先は4K対応TVでなくても「より遠くまでキレイに描画する」という設定で,MHWの鮮明な世界を見ていただけるようになります。

4Gamer:
 フレームレート優先の場合,実際の数値はどうなりますか。

徳田氏:
 MHWは可変フレームレートで,基本的には30fps以上を目指していますが,一時的に処理が重くなる箇所ではそれ以下になることもあります。
 フレームレート優先の設定では,PS4 Proの追加処理をすべてフレームレートの向上に使うことで,必ず標準のPS4よりも快適なフレームレートを提供するというものです。

4Gamer:
 マルチプレイのサーバーはいかがでしょう。日本と海外のプレイヤーがマッチング可能ですか。

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辻本氏:
 PlayStation Networkのサーバーを利用しますので,海外のプレイヤーとマッチング可能です。もちろん,使用言語によるフィルタリングも用意しているので,「日本語でやりとりしながら,狩りをしたい」という要望にも応えられます。

4Gamer:
 PC版の発売日は未定になっています。海外でリリースされた暁には,日本国内から購入可能になる見込みでしょうか。

辻本氏:
 そのあたりも含めて,PC版に関しては未定です。まずはコンシューマ版をしっかりと完成させることを優先しているので,これから決めていく部分が多いというのが現状ですね。

藤岡氏:
 サーバー環境をはじめ,いろいろと見直す必要があるのですが,それもコンシューマ版が完成してからになります。

4Gamer:
 MHWではクエストの途中からパーティに参加することが可能です。その場合,クエスト報酬はどうなるのでしょうか。

徳田氏:
 クエストを開始してから,一定時間内に参加したプレイヤーはクエスト報酬がもらえますが,それ以降に参加した場合はもらえなくなる仕組みになっています。マップの基本報酬は参加したタイミングにかかわらず,全員がもらえます。

4Gamer:
 一定時間内というのは,どれくらいでしょうか。

徳田氏:
 基本的には「クエスト開始から10分」といったところですね。
 なお,クエスト報酬がもらえないときには,プレイヤーが参加するときにその旨が表示され,事前に確認できるようになっています。

辻本氏:
 あとは,プレイヤーがクエストに途中参加して,ソロプレイからマルチプレイになるとマルチ難易度に変化します。その後にプレイヤーが離脱して,1人になった場合でもそのままになります。

徳田氏:
 マルチプレイ用の難度は,参加人数による変動がありません。2人でも4人でもクエストの難度自体は同じです。

4Gamer:
 最後に,少々気が早い話かもしれませんが,モンスターハンターシリーズと言えばタイムアタック大会が盛んに行われてきました。MHWでも,こうしたイベントを開催する意向はいかがでしょうか。

辻本氏:
 そうですね。今は完成させることが最優先ですが,やはりMHWでもイベントをやりたいと考えています。

4Gamer:
 これまで以上にプレイヤースキルだけでなく,フィールドや置かれた状況に応じた判断力や対応力も問われるので,面白いものになると思います。

徳田氏:
 はい。戦略の幅が広がっていると思います。それだけに調整するのが大変なんですけどね(笑)。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。完成を楽しみにしています。

画像集 No.015のサムネイル画像 / 「MONSTER HUNTER: WORLD」開発陣にインタビュー。新しいモンハンの“世界”は厳しい生態系のピラミッドと大地の息吹を描く

※画面は開発中のものです。

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