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VRタイトル「ChainMan」の配信が本日開始。プレイヤーが次々とチェーンソーの餌食になったメディア向け体験会の模様をレポート
暗闇の中で,迫り来るゾンビから逃げ回るホラーアクションとなっている本作を,配信に先駆けて開催されたメディア向け体験会でプレイできたので,その模様をレポートしよう。
今回プレイできたのは,製品版に収録されているステージの一部を切り出した専用の体験版だ。見知らぬ山小屋のような場所で目覚めたプレイヤーは,目の前のディスプレイに映し出されるグループチャットのログを見て,ここで何か得体の知れないことが起きているということに気付く。
それが何かをじっくり考える暇もなく,プレイヤーは突如現れたゾンビのようなクリーチャーに襲われそうになり,さらにそのゾンビが別のゾンビにチェーンソーで斬り殺されるという事態が発生。
チェーンソーを持ったゾンビはプレイヤーを無視してどこかへ行ってしまうが,ゲーム中に再び彼と出会うときはプレイヤーが死ぬときでもある。
プレイヤーが向いた方向を照らすライトの光が届かない場所は漆黒の闇。グラフィックスに色がないというのも,闇の怖さを倍増させている。プレイヤーはこの闇の中をほぼ手探りの状態で移動し,脱出手段を見つけ出さなければならない。
本作の最大のポイントは,攻撃手段が一切存在しないこと。プレイヤーは両手を鎖で縛られているため,ゾンビが近づいてきたときに箱やドラム缶,あるいは扉の陰などに隠れることができなければ確実に死ぬ。
左右への移動は行えず,方向キーまたは頭の向きを変えて旋回し,前進または後退しなければならない。ライトは2段階(手元を広く照らす/遠くをピンポイントで照らす)の調整が可能で,途中で手に入る発煙筒を投げることもできる。
舞台となる謎の島は複数のステージで構成されていて,今回体験できた屋内に加えて,野外などのさまざまなシチュエーションが用意されている。ゾンビにやられてしまうとステージの最初からやり直しとなるが,ステージ自体はそれほど長くないので,トライ&エラーを繰り返し,正しいルートや隠れる場所などをじっくり探していくことが重要になるだろう。
暗闇の中を右往左往しながら,反撃ができない状態でゾンビに追われる感覚は,遊園地にあるウォークスルータイプのお化け屋敷を思わせる。遠くから聞こえるゾンビのチェーンソーの音に聞き耳を立てていると,突然近くのオブジェクトが大きな音を立てて倒れて驚かされる,といった演出もお化け屋敷そのものだった。
ちなみにこの体験版の難度は製品版よりもかなり高いそうで,会場でプレイをしたメディア関係者は,筆者も含めて全員がゾンビのチェーンソーに切り刻まれ,クリアすることができなかった。
桜花一門の代表取締役である高橋建滋氏は,歌舞伎町やロサンゼルスなどを深夜に徘徊するスリリングな体験が好きだそうで,その緊張感を本作に込めようとしたとのこと。
また,開発にあたっては,リアルに徹することが直接ゲームの面白さにはつながらないという考えから「リアリティのつまらなさ」を徹底的に排除したという。とはいえ,ゲーム色が強すぎてもVRでプレイする意味が薄れてしまうため,数百人によるテストプレイを行い,両者の落としどころを見つけたとのことだ,
配信が開始されたばかりの本作だが,ローカルでの2人協力プレイモードがアップデートで実装されることが決定している。こちらは専用のステージが用意され,VRヘッドマウントディスプレイを装着してプレイする側と,ディスプレイを見ながらドローンを操作する側に分かれてのプレイになるとのこと。VRユーザーが自宅に人を招いて一緒に遊ぶようなシチュエーションを想定しているそうだ。
PlayStation VR版も開発中だが,そちらの配信はもう少し先の予定。また,メディア向け体験会が行われたマウスコンピューターの秋葉原ダイレクトショップでは,本日から一般向けの常設体験展示が行われる(終了日は未定)ので,気になる人は店頭に足を運んでみよう。
「ChainMan」公式サイト
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ChainMan
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