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ケンシロウが火炎放射器で汚物を消毒! 体験版も楽しめた「北斗が如く」店頭体験会および名越総合監督サイン会レポート
「北斗が如く」公式サイト
「北斗の如く」は,人気漫画「北斗の拳」を原作として龍が如くスタジオが制作したPlayStation 4専用のアクションアドベンチャーだ。北斗神拳の伝承者ケンシロウが,恋人ユリアを追って「奇跡の街エデン」を訪れるという原作漫画にはないオリジナルストーリーが展開するという。
会場にはバトルシーンに特化した体験版「北斗神拳 体験バージョン」が用意され,本作独自の「秘孔アクション」が楽しめた。
「北斗神拳 体験バージョン」には,チュートリアルとシンとの戦い(初級),ウイグル獄長の側近とのバトル(中級),闘技場を舞台にしたレイとの一騎打ち(上級)という3つのメニューが用意されていた。
ケンシロウは[□]で発動する連続攻撃「ラッシュコンボ」と,[△]で出る「フィニッシュブロウ」を組み合わせて戦う。敵の体力をある程度減らすと,[○]ボタンで「秘孔」を突けるようになり,秘孔を突かれて棒立ちになった敵に再度[○]ボタンを押すことで,「奥義」が決められる。
奥義は原作漫画でおなじみの「岩山両斬波」や「北斗残悔拳」などさまざまあり,発動時には迫力のある演出と共にQTEが入り,これをうまく決めることで,より大きなダメージを与えられるのだ。
奥義を決めることで「七星ゲージ」が増加し,これがMAXになった状態で[R2]を押すと,「バースト状態」になる。バースト状態ではケンシロウが上着を吹き飛ばしてパワーアップし,一定時間能力がアップすると同時に,専用の攻撃も使えるようになる。
[L1]でガードできるが,体験版の敵は頭が良く,ガードの範囲外である後方や側面に回り込んで攻撃をかけてくるからやっかいだ。[×]によるスウェーで回避したり,積極的に秘孔を突いて敵の動きを封じていくのが重要になるだろう。
また,敵の秘孔を突いたときにタイミング良く[○]を押すと「ジャスト秘孔」になり,大ダメージを与えられる。ジャスト秘孔で倒した敵からは「悲鳴」がドロップし,「ひでぶ」の悲鳴をつかんで振り回すこともできる。
秘孔を突かれた敵は身体が破裂して果てるが,その瞬間はシルエットで表現されるため,ゴア度は低くむしろマンガチックな感じだ。
アクションゲームとしての面白さを感じられたのが,上級のレイ戦だった。レイの動きは速いうえ,こちらが連打してもガードからの反撃を的確に決めてくる。さらに,闘技場の壁を使って三角跳びをするなど,縦横無尽の戦いぶりを見せてくれる。レイの攻撃にガードやスウェーなどで対抗していると,指が忙しく,寒空の下だったのに身体が熱くなった。
アクションゲームとしてしっかりした遊び応えがあるという印象だ。なお,インストには記載されていなかったが[L1]と[×]の同時押しで敵の攻撃を受け流すことができ,これがなかなか有効だった。店頭体験会は来年2月まで実施される予定なので(関連記事),行こうと思っている人はぜひ,打倒レイを目指してほしい。
戦いに向かないキャラクターも登場させられるところがミソで,体力が尽きたときにはリンの宿星護符により,ケンシロウが復活した。宿星護符の中には「消毒男」というものもあり,試しに使ってみると「汚物は消毒だ〜!」のあの人のカットインと共に,ケンシロウが火炎放射器を装備し,一定時間周囲を“消毒”することできた。製品版ではどんなキャラクターが宿星護符になるのか,とても楽しみだ。
体験会には多くのファンが集まり,試遊台でのプレイを楽しんだり,名越氏からサインをもらったりしていた。発売は来年3月に延期されてしまったものの,来場者は一足早いクリスマスプレゼントをもらったような気持ちになれたはずだ。
名越氏と佐藤氏のミニインタビューをお届け
イベントでは,名越氏とゼネラルプロデューサーの佐藤大輔氏にメディア合同でインタビューできたので,その様子を最後にお伝えしよう。
――これから全国で体験会が開催されるわけですが,どういった部分に注目してほしいですか。
名越稔洋氏(以下,名越氏):
今回の体験版ではバトルを味わえます。「龍が如く」とは違ったテイストのゲームであることが分かってもらえればいいですね。
佐藤大輔氏(以下,佐藤氏):
[□]と[△]でコンボを決めるのは龍が如くシリーズのファンならすぐに慣れてもらえるでしょう。大きく違うのは[○]で秘孔を突くところ,そして原作キャラクターの能力を使える宿星護符です。こうしたところを楽しんでほしいと思います。
――断末魔の悲鳴を武器にできるというのは名越氏のアイデアだそうですが,どういったところから発想されましたか。
名越氏:
龍が如くだとバイクなど,持ち上げて使えるアイテムがいろいろありました。しかし,世紀末世界だとそうしたアイテムがあまりなさそうなので,悲鳴の文字を使えばいいんじゃないかと思いついたんです。龍が如くスタジオとコラボしたゆえの,エッジの効いたアイデアだとファンに感じてもらえれば嬉しいです。
――バトル以外の見どころはどこでしょうか。
ケンシロウがいろいろな服を着て,さまざまな仕事をしているというところですね。ちょっとユーモラスな感じではあるんですが,重厚で殺伐とした世界との対比として面白いんじゃないかと。
佐藤氏:
年明けくらいには,バトル以外をプレイできる体験版も用意したいと思っています。
――原作サイドからゲームへの意見はありましたか。
佐藤氏:
原(哲夫)先生は,「面白いことはどんどんやってください。そうじゃないと龍が如くスタジオとコラボした意味がない」というスタンスだったので,非常にやりやすかったですね。
名越氏:
NGはなかったに等しいです。女性を口説いたり,歌を歌ったりなど絶対にケンシロウがやらないことはともかく,ゲーム的な部分でのダメ出しはなかったのが想定外の喜びです。
――龍が如くシリーズは,ふだんゲームを遊ばない人もプレイする作品ですが,北斗の如くは初心者が遊んでも大丈夫でしょうか。
名越氏:
そこは絶対に大丈夫です。ライトユーザーでも安心して遊べるし,コアな人ならやり込めるバランスになっています。
――では,最後にメッセージをお願いします。
佐藤氏:
発売日を延期して申し訳ありません。チーム一丸となっていいものを作っていますので,来年の3月8日を楽しみに待っていてください。
名越氏:
発売日を延期したのは心苦しい限りですが,「作品を良い物にしてもらえるのなら(我慢する)」という声もいただいています。こうした期待にふさわしい作品にすべく頑張っていますので,今後の情報をチェックしていてください。
――本日はどうもありがとうございました。
さらに,佐藤氏にバトルのシステム面について聞くことができたので紹介したい。
――バトルの展開がスピーディで,条件さえ揃えばいつでも奥義を使えるのが面白い思いました。
奥義をどんどん使って七星ゲージを溜め,バースト状態になってパワーアップするのがバトルの流れです。バースト状態だと能力がアップするし,ジャンプもできるので攻め方も広がりますよ。
――奥義の発動時にはQTEが出てきますが,それに失敗するとどうなりますか。
佐藤氏:
成功すると,ダメージがより大きくなりますが,失敗してもダメージは与えられます。同じ奥義でもケンシロウが成長するにつれてQTEの入力が増えていきますので,タイミングを覚えていけばさらに大きなダメージが与えられるようになります。
――上級のレイ戦がかなり難しかったですね。
佐藤氏:
体験版ということで,上級者向けの調整になっています。周囲の金網をすべて破壊すれば,三角跳びが使えなくなりますので,ぜひ試してください。あと,宿星護符にはクールタイムがありますので,タイミング良く活用してもらえればと。
――悲鳴の出現条件と効果を教えてください。
佐藤氏:
ジャスト秘孔を決めることで悲鳴が出現します。タイミングが良ければ大きな悲鳴,そうでないと小さな悲鳴になるんです。太った雑魚だと「ひでぶ」が出ますが,これつかんで武器として使えます。これ以外の雑魚なら別の悲鳴が出現し,回復などの効果が得られます。オートで秘孔を突いてくれるアシスト機能もありますので,初心者の人も安心してください。
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