富士通製のWindows MR対応VR HMD
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2017年10月17日,富士通と富士通クライアントコンピューティングは,「
Windows Mixed Reality」(以下,
Windows MR)対応ノートPC「
LIFEBOOK AH-MR/B3」を2017年12月14日に発売すると発表した。標準で富士通製のVRヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)「
Windows Mixed Reality Headset+Motion Controllers」を同梱し,富士通の直販サイト「富士通WEBMART」における税込価格は
26万4384円となっている。
また,富士通は,Windows
Mixed
Reality
Headset
+
Motion
Controllersの単体も,11月下旬に
税別5万円台前半(税込5万円台中後半)で発売予定としている。
LIFEBOOK AH-MR/B3
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PC本体のベースモデルである「LIFEBOOK AH55/B3」
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LIFEBOOK AH-MR/B3は,15.6インチサイズの液晶ディスプレイを備えた,個人および家庭向けノートPC
「LIFE
BOOK AH55
/B3」と基本的には同じものだ。ノートPC本体は,CPUにKaby Lake-U世代の4コア8スレッド対応CPU「
Core i7-8550U」しつつ,単体GPUは搭載していないので,VRコンテンツの表示はCPUの統合型グラフィックス機能「Intel UHD Graphics 620」を使用することになる。一言で言えば,ゲーム用途を想定した製品ではない。
それ以外のスペックにも簡単に触れておくと,メインメモリ容量は4GB×2で,内蔵ストレージは,Serial ATA 6Gbps接続で容量1TBのHDDとBlu-rayディスクドライブという組み合わせになっている。
一方,同梱のWindows
Mixed
Reality
Headset
+
Motion
Controllersは,
Microsoftが定義したWindows MRのリファレンス仕様どおりのスペックを備えた製品で,ゴーグル部分前面に備えたステレオカメラによって周囲の空間や専用モーションコントローラの位置検出を行うインサイドアウト方式の仕組みだ。専用モーションコントローラは2個1セットのものが付属している。
富士通製のWindows MR対応VR HMD
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液晶ディスプレイの解像度が2880×1440ドット(※片眼あたり1440×1440ドット)で,最大垂直リフレッシュレートが90Hz,視野角が90〜100度といったあたりはリファレンス仕様そのままだ。ゴーグル部分を跳ね上げることで,装着したまま周囲を確認できる構造も変わらない。
ゴーグル部分の下側左には,3.5mmミニピンのヘッドセット接続端子を備える(左)。ヘッドバンドを締め付ける部分は,留め具の部分にあるボタンを上下から押し込んでバンドを緩めたうえで,ベルト部分を引っ張って適当な長さに調整する仕組み(右)。他社のWindows MR対応VR HMDが,ダイヤルを締めたり緩めたりするだけで済むのに比べると,いささか面倒で扱いにくいのが気になった
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積極的にゲーマーが選ぶべき理由は見当たらないのが正直なところだが,国内PCメーカーからもWindows MR対応VR HMDが登場してきたことは,Windows MRの普及に向けた追い風になるだろう。