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高橋陽一氏がライブドローイングで魅せる匠の技。「キャプテン翼フットボールカードゲーム」発売記念イベントをレポート
「キャプテン翼」は,1981年から1988年まで「週刊少年ジャンプ」にて連載されたサッカー漫画だ。誰よりもサッカーを愛する“サッカーの申し子”大空 翼が,個性的な仲間達とともに成長していく姿を描く。
ライバルとの苦闘の中でも,「ボールは友達」とサッカーを楽しむ翼の姿勢に加え,さまざまなスーパープレイで人気も沸騰。日本はもとより,元イタリア代表のアレッサンドロ・デル・ピエロ選手や,元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキ選手など,海外のサッカー選手達も子供の頃に愛読しており,その人生に大きな影響を与えたことでも知られている。現在は成長した翼たちが活躍する「キャプテン翼 ライジングサン」が連載されており,4度目のアニメ版も放映中だ。
○イベント登壇者一覧
小島一洋氏(タカラトミー 代表取締役社長)
原 伸吉氏(タカラトミー マーケティング本部 ゲーム事業部 カードマーケティング部 部長)
青木克德氏(葛飾区長)
高橋陽一氏 (漫画家・「キャプテン翼」原作者)
そんな“キャプ翼”をトレーディングカードゲーム化したのが「キャプテン翼フットボールカードゲーム」(以下,キャプテン翼FCG)で,2018年12月27日に発売された。カード44枚とプレイシート,ルールシートをセットとした「スターターデッキ 南葛SC編」「スターターデッキ 明和FC編」(どちらも税抜で1300円)と,カード6枚が入った「拡張パック 第1節」(税込で240円)がリリースされている。
ルールは,2人のプレイヤーがチームを率い,シュートを決めて2点取った方が勝ち。互いに,「ディフェンスライン」「センターライン」「オフェンスラインのそれぞれにキャラカードを出し,能力値の合計を競い合う。
攻撃側は「アシストポイント」「オフェンスポイント」の値を足し,防御側の「ディフェンスポイント」「カバーポイント」の合計を上回ればシュートが発動。必殺技を描いた「エクストラカード」があれば,よりパワフルなシュートや巧みなディフェンスができる。発表会では,原氏によるルール説明も行われたが,比較的シンプルなルールで楽しみやすいという印象だ。
小島氏は,「海外のサッカー選手にも影響を与えているキャプテン翼ですが,葛飾を本拠に世界へ羽ばたいていくという点では我々タカラトミーと同じ。キャプテン翼FCGは海外で展開する予定もあるので期待してほしいです」と意気込みを語った。
続いて原氏は,「キャプテン翼を好きな人なら誰にでも遊べるゲームです。一部のキャラクターカードには名台詞も書かれていて,読み上げると選手になりきって楽しめます。拡張パックを使えば,チームの枠を越えて選手を編成できるので,ぜひ楽しんでください」とゲームの魅力をアピールした。
葛飾区長の青木氏は,「高橋先生は本日付けで葛飾区の名誉区民になられました。これからも地域活性化のために頑張っていただきたいです。2019年1月12日〜1月13日にはU-12のジュニアサッカー大会『キャプテン翼CUPかつしか2019』も行われます。キャプテン翼ゆかりの土地の物産展も行われますので,ぜひ見に来てください」と,葛飾とキャプ翼の関係性をあらめて強調した。
この日は,原作者の高橋氏も登場。大型カードにその場でキャラクターを描くライブドローイングを行った。どのキャラを描くかはその場で決めるという試みだが,高橋氏は下描きもなしにいきなり油性ペンでのドローイングを開始。わずかな時間で翼くんと岬くん,そして小次郎を描き上げ,サインを添えた。舞台上という環境において,描き直しのできない油性ペンを使い,即興でキャラクターを仕上げられるのだから,さすがだ。
キャプテン翼FCGは高橋氏もテストプレイしているそうで,開発を担当した原氏も「すぐにルールを理解していただけました。やはり先生は凄い」と感心しきり。高橋氏も「自分が生み出した翼や岬の活躍が表現されていて,“親”としても嬉しい」とゲームの出来映えに太鼓判を押した。
キャプテン翼に込めた思いを聞かれた高橋氏は,「夢を持って頑張る少年達の姿を描いてきました。目標に向けて頑張る大切さが世界中に伝わればいいなと思っています」とコメントした。
同作品は実際に多くのサッカー選手に影響を与えており,高橋氏の思いは世界中のファンに伝わっていることだろう。最後に高橋氏は,「2019年は,石崎のようにガッツと根性で乗り切りたいですね」と来年への抱負を語り,発売記念イベントを締めくくった。
「キャプテン翼フットボールカードゲーム」公式サイト
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キャプテン翼フットボールカードゲーム
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(C)高橋陽一/集英社・2018キャプテン翼製作委員会(C)TOMY