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AMD,第3世代Ryzen Threadripperの詳細を明らかに。2020年には64コア128スレッド対応の「Ryzen Threadripper 3990X」をリリース
それに加えて,AMDは,第3世代Ryzen Threadripperの最上位モデルとして,64コア128スレッド対応の「Ryzen Threadripper 3990X」(以下,TR 3990X)を2020年にリリースすることも発表している。L2およびL3キャッシュメモリ容量は合計288MBとなり,TDP(Thermal Design Power,
本稿では,第3世代Ryzen Threadripperに関するおさらいと,AMDが明らかにした追加情報を簡単にレポートしたい。なお,新CPUによるベンチマークテスト記事も用意しているので,楽しみにしてほしい。
Zen 2ベースでプラットフォームも一新となる第3世代Ryzen Thread ripper
まずは,第3世代Ryzen Threadripperに関するおさらいから始めよう。
2019年11月7日にAMDが明らかにしたとおり,第3世代Ryzen Threadripperには,32コア64スレッドの「Ryzen Threadripper 3970X」(以下,TR 3970X)と,24コア48スレッドの「Ryzen Threadripper 3960X」(以下,TR 3960X)の2製品が存在する。
発売日は11月30日の予定で,国内市場におけるメーカー想定売価は,TR 3970Xが23万3800円(税込25万7180円)前後,TR 3960Xは16万4800円(税込18万1280円)前後だ。CPU 1基でゲーマー向けPCが買えるくらいの価格といったところか。
第3世代Ryzen Threadripperは,1基あたり最大8基のCPUコアを実装した「CCX」(CPU Complex)が4基と,1基のI/O Die(以下,I/Oダイ)で構成している。I/Oダイは,4chのメモリアクセスチャネルと,計64レーン分のPCI Express(以下,PCIe) 4.0インタフェースを備えており,そのうち56レーン分をユーザーが拡張に利用できる。
複数枚のグラフィックスカードを装着したうえで,PCIe 4.0 x4接続のSSDを複数枚組みあわせたRAID環境を構築するといったことも余裕で対応できるわけだ。
第3世代Ryzen Threadripperでは,CPUそのものだけでなく,プラットフォームを一新したのが大きな見どころだ。第3世代Ryzen Threadripperでは,新チップセットの「TRX40」と,新CPUソケットの「sTRX4」を搭載するマザーボードと組みあわせて使うことになる。TRX40搭載マザーボードは,ASUSTeK Computer(以下,ASUS),ASRock,GIGA-BYTE TECHNOLOGY(以下,GIGABYTE),MSIから発売の予定だ。
なお,第3世代Ryzen
TRX40プラットフォームでは,チップセットからも16レーン分のPCIe 4.0が出ているので,競合となるIntelのHEDTプラットフォームと比べて,より多くの高速なデバイスを利用できるとAMDはアピールしている。
見どころの多い第3世代Ryzen ThreadripperとTRX40プラットフォームであるが,その実力はどのようなものだろうか。
HEDT向けのCPUということもあり,AMDが公表しているベンチマークテスト結果も,3D CGレンダリングアプリケーションやCADアプリケーション,あるいはプログラムのコンパイル速度比較といった実用アプリケーションでの比較が中心だ。
とはいえ,AMDは報道関係者向け資料の追加情報として,第3世代Ryzen
ただ,処理負荷の軽いeスポーツ向けタイトルになると,CPUコア数の多さが性能向上に結びつかないようで,競合と比べて分が悪くなる面もあるようだ。
単純なゲーム性能に期待して,第3世代Ryzen
AMDのRyzen Threadripper製品情報ページ
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Ryzen(Zen 2)
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