インタビュー
[TGS2023]「ブルプロ」顔役の運営3人にインタビュー。サービスインから約3か月の心境や,家庭用ゲーム機版のことを尋ねる
[TGS2023]家庭用ゲーム機版「BLUE PROTOCOL」今冬配信。12月31日まで使えるコード付き「ブルプロ通信 #12 TGS出張版」レポート
TGS 2023の3日目,「BLUE PROTOCOL」のステージ「ブルプロ通信 #12 TGS出張版」が実施された。会場では家庭用ゲーム機版(PS5 / Xbox Series X|S)を今冬に配信すると発表され,当初のプラットフォーム構想が実現間近となった。
この「ブルプロ通信#12 TGS出張版」では,家庭用ゲーム機版(PS5 / Xbox Seriex X|S)の今冬サービスをはじめ,10月のアップデート情報としてシナリオ4章などの話も聞くことができた。
そしてステージ終了後,わずかな時間の隙間を縫って,登壇者である運営統括ディレクター兼プロデューサーの鈴木貴宏氏,「PROJECT SKY BLUE」エグゼクティブプロデューサーの下岡聡吉氏,開発統括ディレクターの福崎惠介氏にインタビューすることができた。
本稿では,その様子をお届けしていく。
理想の世界に近づく努力
4Gamer:
サービスインから約3か月,今の心境はいかがでしょう。
下岡聡吉氏(以下,下岡氏):
まずは,先ほどの(ステージ上からの)景色を見られてうれしかったです。現地に足を運んでくださったり,配信で見てくださったりしたプレイヤーの皆さん,本当にありがとうございました。
そのうえでブルプロでは,やるべきことも,やりたいことも,見せたい景色もまだまだあります。今回初のストーリーアップデートをご紹介させていただきましたが,これからも広がっていく世界を楽しみにしてください。
鈴木貴宏氏(以下,鈴木氏):
もともと予定していたシナリオやコンテンツのアップデートは当然なのですが,それ以外にもプレイヤーさんからの声や,福崎率いる開発からの声にも耳を傾け,それらを同時に解消を進めてきた3か月でした。
福崎惠介氏(以下,福崎氏):
想定内と想定外がいろいろと入り交じってしまった3か月でした。もっとも予想外だったのは,アップデートの質と量です。
4Gamer:
と言いますと。
福崎氏:
内容の充実に着手する以前に,サービス開始後はいくつもの不具合が重なってしまいました。「運営してみなければ分からなかったこと」が社内でとても多かったものの,すこしずつ開発と運営の組織面を調整してきて,最近になってその成果が発揮されるようになってきました。
4Gamer:
当初やりたかったことへの道がようやく整備された,みたいな?
下岡氏:
そうですね。今日発表した家庭用ゲーム機版もその一つですし。自分たちが実現したいこともまだまだ残っています。
ただ,こうした運営ゲームでは,求められる10の要望と,リアルタイムで開発中の10のことが完璧にかみ合うことはほとんどありませんので,今すべきことの取捨選択を求められたり,タイムラグが発生する場面が往々にしてあります。
そこをうまく回す術は,今後とも一同で磨いていきたいです。
4Gamer:
家庭用ゲーム機版の発表は,今の時期が予定どおりでしたか。
鈴木氏:
家庭用ゲーム機版よりも先に「こっちの調整したほうがいいよね……」という対処がいくつもありましので,情報公開のタイミングは少し遅れています。
4Gamer:
家庭用ゲーム機版は,PC版とのクロスプレイ対応とのことで,家庭用ゲーム機版での大型アップデートなども,PC版と同日に同時実施と考えていて大丈夫でしょうか。
下岡氏:
そこはクロスセーブに対応する以上,対応機種ごとにズレが生じてしまうと問題がありますので,基本的に同じと考えてもらって大丈夫です。
4Gamer:
続けて,10月は「シナリオ4章」,11月は「新パレットシステム」,12月は「防衛戦」「限界突破システム」と新要素が発表済みですが,以降も“未発表な新情報”には期待していいんですかね?
下岡氏:
この場ではお伝え出来ないのですが,ブルプロの方針として今後なるべく意識していきたいのは,こうした運営型ゲームではアップデートが必須なものの,更新を重ねるたびに複雑化し,新しく入ってきてくださる新規プレイヤーさんに「これどうすればいいの?」と思わせかねないことへの対処です。
4Gamer:
ありますね。例は山ほど。
下岡氏:
僕らは今後,ブルプロの進化と並行して,そうした問題にもきちんと向き合ってやっていかなければなりません。
また,更新に伴うプレイフィールの変化も,もっと積極的に告知する必要があると考えています。僕らが対応している調整項目は,“ブルプロ通信”以外の場でも詳細をお伝えしようと考えています。
4Gamer:
ブルプロは今後,どのような姿勢でプレイヤーの体験や意見と向き合っていくのか。運営陣で話し合っていることはありますか。
下岡氏:
「どうすれば,ブルプロをもっと楽しく遊んでもらえるか」という視点で話し合っています。
4Gamer:
福崎さんら,開発のほうはどうでしょう。
福崎氏:
まず,サービス開始後は皆さんからいただける反応のほかに,想定外のトラブルもあり,開発内でも「今すぐこれを直すべきだ!」という意見が交わされました。そうした経験のおかげで,最近は新たな視点を養えてきました。
知見が増えた結果,この先に予定している新要素も企画当初の作りのままではなく,「今ならこうしたほうがいい」と,よりよい方向に舵を取れるようになっています。
4Gamer:
そのうえで,個人的にやりたいことなどは?
福崎氏:
これは私個人だけでなく,ブルプロを日々遊んでいる開発スタッフたちも同じですが,まず開発チームには「開発・改善・不具合の対処リスト」があります。急を要する項目順に優先度をつけ,影響が軽微でいて,いつでも直せる雑多な項目は適宜対処とするための指針です。
しかし,例えば「これは緊急じゃないけど,自分が遊んでると遭遇率が高くて不満につながる」というものは,リスト上の優先度は低くなりますが,優先して対応すべきと判断して対応しています。
鈴木氏:
最近だと「!マーク」の話がそれにあたりますね。
福崎氏:
はい,根本的な修正が難しいならパッチ的な対処をするなど,手を入れていきたいと思います。
4Gamer:
対応に期待しています。それでは最後に,ブルプロの今後について,今の意気込みをそれぞれ聞かせてください。
下岡氏:
本日ステージに足を運んでいただいた方,配信を見ていただいたみなさん,ありがとうございます。
僕はブルプロがまだ「BLUE PROTOCOL」という名称になる前から,この世界での生活が,リアルの生活と自然になじんで,シームレスな存在として楽しんでもらいたいと思っていました。
それには絶対に“いたくなる楽しさ”が必要なので,今後もそうした世界に近づけるよう努力していきます。
鈴木氏:
今日のステージを会場で見てくださった方々や,配信で視聴してくださった方々からの反応が温かくて,とてもうれしかったです。あらためて皆さん,本日はどうもありがとうございました。
元々計画していたアップデートに加え,頂戴したご意見ご要望を基にしたアップデートも進めております。現在は一部の内容を公開させていただいておりますが,今後お伝えできる内容も増えていく予定です。しっかりと開発・運営を行っていきますので,これからも引き続きよろしくお願いいたします!
福崎氏:
私たちはこれまで,自分たちがやりたいことを実際にやってみたら「こんなはずじゃなかった」と思うこともありました。けれどそのたびに,プレイヤーさんに支えてもらっていることを実感する瞬間もたくさんありました。おかげさまでチームも少しずつ成長してきていますし,このTGSでもたくさんのパワーをいただくことができています。
なので今後は「直すべきものはしっかり直す」「先々のものを作っていく」ことを並行して進めながら,もっとアピールできるような体制にしていきます。
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