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「舞台『魔法使いの約束』オーケストラ音楽祭〜main story〜」ゲネプロレポート。魔法使いたちの歌声とオーケストラで堪能する贅沢なひととき
本公演は,原作ゲームのメインストーリー第1部を描いた「舞台『魔法使いの約束』第1章」(2021年5月上演),「舞台『魔法使いの約束』第2章」(2021年11月上演),「舞台『魔法使いの約束』第3章」(2022年4月〜5月上演)の楽曲を,魔法使いたちの歌声とオーケストラの生演奏で楽しめる。
本稿では,関係者/マスコミ向けのゲネプロ公演の模様をレポートしていく。公演のネタバレとなる記述や写真が含まれるため,DMM TVで見逃し配信(7月14日23:59まで)を視聴予定の人や,2025年8月23日発売のBlu-rayを購入予定の人は注意してほしい。
舞台『魔法使いの約束』オーケストラ音楽祭〜main story〜
※出演者に一部誤りがございました。訂正してお詫びいたします(2024年7月3日18:35)
■出演(敬称略)
【中央の国】
オズ役:丘山晴己
アーサー役:北川尚弥
カイン役:岩城直弥
リケ役:新谷聖司
【北の国】
スノウ役:陣 慶昭
ホワイト役:田口 司
ミスラ役:鮎川太陽
オーエン役:神永圭佑
ブラッドリー役:中村太郎
【東の国】
ファウスト役:矢田悠祐
シノ役:田村升吾
ヒースクリフ役:加藤大悟
ネロ役:坪倉康晴
【西の国】
シャイロック役:山田ジェームス武
ムル役:橋本真一
クロエ役:皆木一舞
ラスティカ役:森田桐矢
【南の国】
フィガロ役:和合真一
ルチル役:大海将一郎
レノックス役:白柏寿大
ミチル役:弦間哲心
真木 晶(賢者)役:大森夏向
ノーヴァ役:井澤勇貴
クックロビン役:星野勇太
ドラモンド役:平川和宏
ジュード役:坂口湧久
ヴィンセント役:今 拓哉
【POW-ers(パワーズ)】
(『魔法使いの約束(Promise of wizard)』の世界を表現する人々)
岩崎大輔
杉山諒二
堀 直人
齋藤 駿
齊藤大士
鼓太郎
■演奏(敬称略)
まほステ フィルハーモニーオーケストラ
指揮:福田光太郎
コンサートマスター:真部 裕
■STAFF(敬称略)
原作 :『魔法使いの約束』/coly
脚本・作詞:浅井さやか(One on One)
演出:ほさかよう
音楽:坂部 剛
振付:本山新之助
「まほステ」の名曲をオーケストラ演奏で鑑賞できる最高の時間
筆者は何度かオーケストラを鑑賞したことがあるのだが,本公演のように魔法使いたちの歌唱つきの音楽祭に参加するのは初めての経験だ。演奏中は公式グッズのペンライトも使用でき,聴くだけでなく,観客も一緒に盛り上げられることが一般的なクラシックコンサートとは異なる楽しいポイントだった。
演奏は,「まほステ」の象徴的な曲「始まりの合図」からスタートする。
今回の音楽祭を開催したのは「中央の国」だ。進行役は魔法使いたちとゆかりの深い人間,ドラモンドとクックロビンが担当し,音楽祭を盛り上げてくれた。
「賢者の書」をたどるように,メインストーリ―にそった形で,「まほステ」の印象深い楽曲が演奏されていく。オーケストラの生演奏に合わせて,魔法使いたちも素晴らしい歌声を響かせる,とても贅沢な時間を体験できた。ステージにはスクリーンも用意されており,作中の名場面が映される場面も!
本公演は2幕構成になっており,1幕では「舞台『魔法使いの約束』第1章」より「月に焦がれて」や「召喚の儀式」など,賢者と賢者の魔法使いたちの出会いから,絆を深めていく第2章まで楽曲を披露された。
2幕は第3章より「不穏な始まり」や「吹き荒れる風」など,メインストーリー最終章の楽曲がメインに演奏された。
「絡み合う因縁」(第2章)など賢者の魔法使い同士の因縁に触れる楽曲やシーン,アーサーのおじであるヴィンセントの想いが歌われる「魔法が生み出すもの〜化学が生み出すもの」(第2章)など,メインストーリーに深く関わるエピソードと曲がギュッとまとまっていて,見応えも聴きごたえも抜群!
名曲と名場面ばかりで,「まほステ」第1章〜第3章を最初から見返したくなった。
音楽祭ならではの企画や演奏も!
音楽祭のお楽しみ企画として,同じメロディーだけど,違う人物の想いを乗せていたり,ほかの場面で歌われたりする「リプライズ」の技法を使用した曲が紹介された。それぞれの曲を比べながらじっくり聴けるのは,音楽メインのイベントならではの経験だろう。
また,オーケストラ演奏のみの楽曲として,「インストゥルメンタル:英雄のパレード」,「インストゥルメンタル:しらべもの」が披露された。
魔法使いたちの歌唱曲では,オーケストラの音色はいい意味で存在を忘れてしまうほど,歌声に寄り添っているように聴こえていた。しかしインストゥルメンタルになると,華やかさや重厚感が全面に出ていて,「生演奏ってすごい!」と感動してしまった。
現在,DMM TVにて千秋楽公演の見逃し配信が実施されている。チケット価格は3800円(税込)で,販売期間は2024年7月14日20:00まで。視聴期間は同日23:59までとなっている。
また「舞台『魔法使いの約束』オーケストラ音楽祭」のBlu-rayが,2025年8月23日に発売されることも発表されている(税込1万9800円)。本公演「〜main story〜」と,2024年12月上演予定の「〜series collection〜」の本編を収録したディスクで,特典としてメイキングを含めたドキュメンタリーも収録される。2024年6月28日より全国のアニメイト(通販含む)にて予約受付中だ(発売開始まで予約可能)。
次回公演となる「舞台『魔法使いの約束』オーケストラ音楽祭〜series collection〜」は,2024年12月27日〜29日に開催される。会場は同じくTACHIKAWA STAGE GARDENだ。本公演のような感動を再び味わえる機会なので,気になる人は今後公開される情報に注目してほしい。
キャスト&クリエイター公式コメント
【中央の国】
オズ役:丘山晴己さん
いよいよオーケストラ音楽祭の幕が開きます!! 『まほステ』の世界観とオーケストラの融合は、まるでストロベリーパフェとガトーショコラの組み合わせのように贅沢で甘美なものです。リハーサルの段階から、音楽の力が人間の細胞から心まで動かす様子に感動しました。この感覚を皆さまと共有できることを心から楽しみにしています。絶対に皆さまもこの素晴らしい体験を気に入っていただけると思います!
エチュードシリーズ Part1 に続くフルコースのオーケストラコンサート、まさに音楽の饗宴です。カンパニー一同、皆さまに最高の時間をお届けするために、幕が上がるその瞬間まで全力で取り組んでおります。『まほステ』史上最高級のデザート、オーケストラコンサートを存分にご堪能ください!
音楽:坂部 剛さん
この度、全編オーケストラ生演奏の音楽祭を開催する運びとなりました。皆さまが『まほステ』の楽曲を愛し、育ててくださったおかげです。心より感謝申し上げます。
信頼するスタッフ、キャストと全力でお届けいたします。『まほステ』の音楽とオーケストラの親和性は高く、この日のためにアレンジャーの方々と準備を進めてきました。素晴らしいものができたと自負しております。聞き慣れた『まほステ』の曲たちが、オーケストラアレンジによってまた違う一面を見せてくれる事と思います。『まほステ』のお祭り、どうぞお楽しみください!
振付:本山新之助さん
オーケストラ音楽祭という初の試みです。今回は『まほステ』1 作目から 3 作目までの楽曲のみで、この作品の歴史を繋いでいく内容になっています。第1章から第3章の公演をご覧いただいたお客様には懐かしんでいただき、初めての方にもこの世界観とストーリーを楽しんで貰えたら嬉しいです。
特に今回はオーケストラの皆さんが奏でてくれる生のサウンドにのせてパフォーマンスをお届けできる。こんな豪華な事があって良いのでしょうか! キャスト・スタッフが一丸となり、いま一度初心に戻りこの作品を頭から振り返った事で、ある意味作品やキャラクターへの理解や思いが増した良い稽古となりました。
「エチュードシリーズ Part1」と重ねての稽古は大変さもありましたが、本番が楽しみでなりません。ダンサブルにパワーアップしている部分もあるので、ぜひ一緒に盛り上がっていただければと思います。個々の心情や想いをのせた素敵な楽曲と共に、舞台『魔法使いの約束』の世界観に存分に浸ってください。本日はご来場誠にありがとうございます
「舞台『魔法使いの約束』オーケストラ音楽祭〜main story〜」公式サイト
(C)coly/舞台まほやく製作委員会