プレイレポート
魔物料理で強くなるアクションRPG「ダンジョンマンチーズ」インプレッション。待望の日本語対応により,ネクロシェフ・シマーさんの濃さも倍増
台湾のデベロッパであるmaJAJaが手がける「ダンジョンマンチーズ」は,2019年にアーリーアクセスがスタートしており,倒した魔物を食べて強くなるというユニークなアイデアとキャラクターの可愛らしさなどの要素が人気を呼び,高い評価を得ているアクションRPGだ。
日本のインディーズゲーム好きからも注目されていたものの,日本語のローカライズが行われていなかったが,2021年9月2日から9月3日まで開催中のインディーズゲームイベント「BitSummit THE 8th BIT」にて,コーラス・ワールドワイドは今冬発売予定の日本語版を出展している。本稿では,待望の日本語対応を果たした本作のインプレッションをお届けしよう。
本作の主人公は,あえなく死んでしまった男性だ。普通ならここで彼の命も終わるところだが,ネクロシェフの「シマー」に蘇らされてゾンビになってしまった。
シマーはもともとネクロマンサーだったが,その能力で魔物料理を発明したという変わり者。シマーに弟子と見込まれた主人公は,魔物を狩って食材を調達し,魔物料理のマスターを目指すことになるのだ。
ダンジョンに棲む魔物は,敵であると同時に食材だ。巨大なヒキガエルを倒して「ヒキガエルの足」を手に入れたら,キャンプのキッチンで「カエルの足のグリル」に調理できる。完成した魔物料理を食べると,いろいろな能力が手に入って強くなるのだが,身体から羽根やらキノコが生えてくるなど,どんどん見た目が人間からかけ離れていってしまう。
ただ,アートスタイルがドット絵なので,不気味さや怖さはない。むしろ,新しい魔物を見るたびに「どんな料理になって,食べたらどんな見た目になるんだろう……」とワクワクしてくる。
本作におけるもう1つの魅力がコミカルなキャラクターによる,ユーモアたっぷりの会話だ。これまで日本語のローカライズがなされていなかったため,筆者は乏しい英語力でなんとなくストーリーの流れだけを追っていたものだった。
特にローカライズの恩恵が大きいのがシマーだ。見た目は美少女なのだが,頭を爆発させたり,変な見た目になったり,自分の首を切り離したりといった濃い顔芸が印象的だったが,台詞もかなりブッ飛んでいる。
主人公にウッキウキで魔物料理を勧め,炎に包まれたボスが出れば「友達も仕事もない引きこもりはあんな風になるんだって」とひどい言葉で煽る。他人の実験レポートに落書きをしたり,蘇らせたスケルトンたちを「部下」と呼んでブラック労働に従事させていたりもしているなど,「もうこの人が主役なんじゃないの?」と思えるくらいの大活躍だ。
英語だと「なんか面白いこと言ってるっぽいけど,英語だからよく分からないな……」なんてこともちょいちょいあったのだが,台詞がちゃんと分かって魅力も大幅にアップしていた。ほかのキャラクターたちの台詞も,細かい部分にまでギャグが挟まれており,会話がより楽しくなっている。
maJAJaのCEOであるYi-Yuan Lee氏曰く「マンガ『ダンジョン飯』に影響を受けた」(関連記事)という本作。ギャグテイストのゲームやドット絵のゲームが好きな人にオススメだ。難度を下げると本当に簡単になるので,アクションゲームにあまり慣れていない人でも安心して遊べるだろう。
「ダンジョンマンチーズ」Steamストアページ
「コーラス・ワールドワイド」公式サイト
- 関連タイトル:
ダンジョンマンチーズ
- 関連タイトル:
ダンジョンマンチーズ
- 関連タイトル:
ダンジョンマンチーズ
- 関連タイトル:
ダンジョンマンチーズ
- この記事のURL:
キーワード
(C)2021 maJAJa
(C)2021 Chorus Worldwide Games