［TGS2022］「オーバーウォッチ 2」，バトルパス概要を発表。9週間に1回更新されるシーズンごとに，1000コインのプレミアムか無料バトルパスが利用可能に

　Blizzard Entertainmentは，2022年10月5日のローンチを予定している「オーバーウォッチ 2」（PC / PS5 / Xbox Series X / PS4 / Xbox One / Nintendo Switch）について，マネタイジングの核となる「バトルパス」の概要を発表した。

「オーバーウォッチ 2」公式サイト

　基本プレイ料金無料のオンラインゲームとしてリリースされる本作では，前作「オーバーウォッチ」のようなトレジャーボックス（ルートボックス）システムを廃止することがすでに発表されている。「こちら」に掲載した記事でも，お伝えしたように，それに代わる新しいビジネスモデルが「バトルパス」だ。
　バトルパスは，9週間ごというぺ―スで進行していくシーズンの始まりにプレイヤーが購入できるオプションで，価格は1000オーバーウォッチコインとのこと。週ごとにアップデートされるチャレンジをこなしてゲーム中で獲得するか，または1ドル=100コイン，つまり10ドルに固定されたバンドルを購入することになる。サービス対象地域の為替レートによって変化するはずだが，現時点で日本語公式サイトに価格は明記されていない。


　9週間というサイクルなら，1年間におおよそ5回から6回のシーズンを迎えることになり，かなり速いペースだ。各シーズンにバトルパスを購入すると50〜60ドルであり，1年に新作を1本購入するような金額を考えれば間違いないだろう。円安が続く現在，日本のゲーマーは8500円ほどの出費になる計算だが，そうしたプレイヤー間の格差を是正し，より多くのゲーマーにプレイし続けてもらうための試みとして，「プレミアム・バトルパス」と「無料バトルパス」の2種類が用意されるという。1000オーバーウォッチコインのほうが，プレミアムだ。
　「無料」のバトルパスと「プレミアム」バトルパスの違いは，以下のようなもの。

無料バトルパス
・ キリコ （ティア55でアンロック）
・ レジェンダリースキン 2種
・ ウェポンチャーム 2種
・「記念品」2種
・ ハイライト・イントロ 1種
・ その他エモートなど15種類の追加アイテム

プレミアム
・ キリコ （即時アンロック）
・ 15％のXPブースト
・ ミシック・スキン 1種
・ レジェンダリースキン 5種
・ エピックスキン 2種
・ ゲーム・イントロ 3種
・ウェポンチャーム 4種
・ エモート 3種
・ 記念品 3種
・ ポーズ 6種
・ ネームカード 6種
・ プレイヤーアイコン 8種
・ セリフ 11種
・ スプレー 12種

　各シーズンは80＋のティアが用意され，プレミアムは20ティアからのスタートになる。
　また，10月2日に廃止になる「オーバーウォッチ」のアカウントを「オーバーウォッチ 2」へと統合済みのプレイヤーなら，以前からアナウンスされていたように，新ヒーローのソジョーン，ジャンカークイーン，そしてキリコの3キャラクターへ自動的にアクセスできる。


　新しく追加されたヒーローは，しばらくの間，コンペティティブプレイからは除外されるという。その理由は2つあり，1つは競技などで使われる前の最終調整を行う時間を確保するため，もう1つは無料バトルパスでの参加者に，アンロックできるだけの十分な時間を用意するためだという。
　10月5日のローンチと同時に開催される「シーズン 1」の期間中には，10月25日から11月8日までの期間限定で「Junkenstein‘s Revenge: Wrath of the Bride」（ジャンケンスタインの復讐：花嫁の怒り）という，ハロウィンに合わせたシーズンイベントが開催される。


　プレミアムユーザーが入手できる「ミシック・スキン」は，お伝えしたとおりレジェンダリーよりも上位のレアアイテムで，色やデザインの一部をカスタマイズできる特殊スキンだ。その第1弾がゲンジ用の「サイバーデーモン」となる。竹のようなものくわえた姿が，最近アートチームが影響を得ているという日本の人気アニメを思わせるが，ミシック・スキンは45ドルにもなるいうリーク情報が流れるなど（これは今回，開発者により否定された），貴重なものという位置づけは間違いないようだ。
　「記念品」はポーズやエモート時にキャラクターと共に表示できるプロップのようなものだと思われ，その1つとして，パイナップルやオニオンがトッピングされた「ピザ」が紹介されている。


　そして，「オーバーウォッチ 2」の正式サービス開始と共に公開されるのが，23種類めのマップとして公開された「Esperança」（エスペランサ）だ。ポルトガル語で「希望」を意味するエスペランサは，入り組んだ石畳の路地や教会風の建物，アパート群など，中世ポルトガルの趣を残した「プッシュ」モード向けのマップで，Blizzard Entertainmentのリード環境アーティストが同国の出身であることから，文化的にも敬意を払ったマップだという。


　なお，10月5日にスタートする「シーズン 1」はイレギュラーなものになる予定で，「シーズン 2」が12月7日に始まることがすでに明らかにされている。以降は，新ヒーローと新マップが交互に追加されていく予定で，つまりはシーズン3で新ヒーロー，シーズン4で新マップ，シーズン5でさらに新しいヒーローがというテンポで更新されていくという。
　そのペースが守られれば，サービスインから5年後には60体を超えるヒーロー群が形成されているはず。相当なコンテンツ量と，さまざまなヒーローでチームを構成した熱い戦いが繰り広げられているだろう。

「東京ゲームショウ2022」公式サイト

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