プレイレポート
「オーバーウォッチ 2」ライフウィーバーは味方を引き寄せ窮地を救うサポートヒーロー。そのテクニカルな能力に迫る[プレイレポ]
新シーズンでは,新たなサポートヒーロー“ライフウィーバー”が仲間入りし,ライバル・プレイの仕様変更としてシーズン移行時に行われていたランク低下が廃止される。なお,シーズン4のバトルパスのテーマは「スペースオペラ」。ミシック・スキンにはシグマの「銀河帝国皇帝」がラインナップされている。
新シーズン開始を目前に控え,とくに注目を集めているのが新ヒーローが持つ一風変わったアビリティだ。“味方を動かすこと”に秀でたライフウィーバーの能力に期待する声もあれば,不安視する声もあり,コミュニティの反応は賛否両論といったところ。味方を移動させるアビリティはなにかと扱いが難しく,「やらかさないか心配」と感じているプレイヤーもいることだろう。そんなプレイヤーに向け,本稿ではライフウィーバーの能力とアビリティの使いどころを紹介しよう。ヒーローに対する理解を深めれば,ベストな立ち回りを探る糸口になるはずだ……たぶん!
味方がピンチのときこそ真価を発揮する
ライフウィーバーの能力をチェック
蓮の花をかたどったガジェットに,ピンクのカラーリングが可愛らしいライフウィーバーは,癒しの力を放つ「ヒーリング・ブロッサム」で味方を癒し,「ライフグリップ」で窮地を救うサポートヒーローだ。
プライマリには回復を行う「ヒーリング・ブロッサム」,セカンダリには拡散する投射物でダメージを与える「ソーン・ボレー」が設定されている。この2つの武器を切り替えて回復と攻撃を行う仕様で,両者を同時に行うことはできない。回復の合間に攻撃を差し込みながら立ち回るには,ある程度の慣れが必要になるだろう。慣れないうちは,回復のタームと攻撃のタームでメリハリをつけて立ち回るのがよさそうだ。
◆プライマリ「ヒーリング・ブロッサム」
長押しでチャージし,離すとターゲットのライフを回復する追尾弾を放つ(装填数は12発)。チャージ時間が長いほど回復量が多くなり,フルチャージすると味方1人のライフを65回復できる。遠距離型のサポートヒーローということで,追尾弾の射程は長め。味方に一瞬でも照準が合えばなんとかなるので,敵陣で動き回るダイブ系ヒーローの回復もしやすかった。ライフウィーバーを使えば,「イキのいいゲンジに弾が当たらない」サポートあるあるから解放される……かも。とはいえ,この追尾弾にも欠点があり,着弾までに敵のシールドや遮蔽物にぶつかると弾が消失してしまう。「ヒーリング・ブロッサム」が味方のもとに届くよう,ポジショニングにも気を配りたい。
「ヒーリング・ブロッサム」の1発あたりの回復量は悪くない印象だが,フルチャージで回復を回そうとすると,チャージに時間をとられ回転率がよろしくない。かといってチャージなしの短いスパンで回そうとすると回復量が心もとないうえ,リロードで空白の時間が生まれやすくなる。このあたりは好みが分かれるところだと思うが,回復量40〜50をベースに据えつつ,味方の状態に合わせてチャージ時間を調整するのがベターかもしれない。
◆セカンダリ「ソーン・ボレー」
攻撃手段である「ソーン・ボレー」は,拡散する投射物を高速で発射してダメージを与える。装填数は60発で,一度のショットで2発の投射物を発射する。1発あたりのダメージはボディで5,ヘッドショットで10だ。1ヒットあたりのダメージは低いものの,弾速が速め。安定して当てられれば相手のライフをゴリゴリと削れる。しかし,弾が円を描くように拡散する性質上,ターゲットとの距離が遠くなるほど安定したダメージを出すのが難しくなる。近い距離の敵ならば痛手を負わせられるが,遠くの敵を相手にするのは苦手なようだ。
◆アビリティ1「若返りの風」
「若返りの風」は進んでいる方向にダッシュし,自身のライフを25回復する移動アビリティだ。移動距離やダッシュの挙動はハンゾーの「体術」がイメージに近い。ダッシュの距離はそこまで長くないが,緊急回避の手段としては大いに役立つ。クールタイムが5秒ほどと短いうえ,「ヒーリング・ブロッサム」のチャージ中にも繰り出せるのがポイントだ。
回復付きのダッシュ持ちならばと,敵陣に切り込みたくなるプレイヤーも出てくるかもしれない。しかし,単独で敵陣に突撃するのは正直リスクが高いと個人的には感じている。それはアビリティの性能的な懸念もあるが,ライフウィーバー固有のパッシブ「散華の形見」の効果で,“キルされた地点にライフを回復する形見(花)”を落としてしまうからだ。
ドロップした形見は,敵・味方問わず最初に拾ったヒーローを回復する効果を持ち,味方が拾えばラッキー,敵が拾えばアンラッキーな代物である。味方が回収すればいい話ではあるが,単独行動の末,置き土産をむざむざと敵に与えてしまうのは避けたいところだ。
◆アビリティ2「ペタル・プラットフォーム」
上昇する足場を地面に設置し,味方の移動をサポートするアビリティ。設置された足場は敵・味方問わず誰かが踏むと浮き上がり,一定の高さに到達すると停止。破壊もしくは,効果時間が切れるまでその場にとどまる仕様だ(足場の耐久値は200)。上昇する高さは建物の2階にのぼれるぐらいで,バスなどのちょっとした高台ならば「ペタル・プラットフォーム」を使ってアクセスできた。余談だが,足場が最高点まで到達した際にジャンプすると,通常よりも高く飛び上がれる小技もあるようだ。
高所を自在に生み出す利点を活かすならば,味方のアルティメットと組み合わせて使うのもアリ。例えば,「デッド・アイ」や「タクティカル・バイザー」など,敵を一望できるシチュエーションが有利に働くアルティメットと相性がよさそうだ。
そのほか,トールビョーンやシンメトラのタレットを設置したり,敵のオリーサに踏ませてアルティメットを妨害したり,狭い入口を塞ぐ障害物のように使ったりなど,足場以外の使い道も。プレイヤーの閃き次第で用途が広がるアビリティなので,実装後にあれこれ試行錯誤してみるといいだろう。
◆アビリティ3「ライフグリップ」
味方1人にシールドを張り自分の元へと引き寄せる「ライフグリップ」は,ライフウィーバーの真価を発揮する重要なアビリティだ。引き寄せている間,味方はあらゆる攻撃から守られ,安全にライフウィーバーの元へと移動できる。残念ながらシールド自体に回復効果は付いていないので,救出後のアフターフォローを忘れずに。救出後にすぐ回復できるよう,アビリティ発動後は「ヒーリング・ブロッサム」をチャージして味方の到着を待とう。
引き寄せられる対象は「ライフ・ブロッサム」が届く範囲の味方のみで,遮蔽物に隠れている相手には使用できない。もちろんアルティメットを発動中の味方にも使用できるが,自爆中のメックや,ジャンクラットのタイヤは対象外だった。
ちなみに,引き寄せた味方はライフウィーバーの現在地ではなく,「ライフグリップ」を発動した地点に着地する。マップの高低差に関係なく引き寄せられる利点を活かし,敵の射線が通りにくい高台や前線から離れた場所で使ったほうが味方の生存率が高まるだろう。
「ライフグリップ」を使ううえで注意したいのが,発動のタイミングだ。味方が瀕死になったらすぐにでも使いたくなるものだが,条件反射で被弾した味方を引き寄せてしまうとありがた迷惑になる恐れがある。とくに,味方が回避アビリティやアルティメットを使える状態ならば,「その場で回復してくれればよかったのに!」とヘイトを買う可能性が高い。
よかれと思って行った救出がかえって前線を下げる要因になりかねないし,ヘタに乱戦時に使うと元気なタンクを引き寄せてしまう“誤爆”を起こす危険性もあったりする(筆者は何度かやらかした)。
それらを踏まえ,サポートヒーロー2人の回復で間に合うか,味方が回避アビリティを使える状態であるかなど,救助の必要性を適切に判断したうえで「ライフグリップ」を使いたいところ。使いどころがつかめないうちは,敵のアルティメットから味方を避難させる際や,ロードホックのフックからの救出,場外へ弾き飛ばされた味方の救済措置として使うのがおすすめだ。
◆アルティメット「命の樹」
範囲内の味方を回復する大樹を植える,設置型のアルティメット。発動後,範囲内の味方のライフを即座に150回復し,その後一定間隔でライフを50回復するオーラが樹から放たれる。回復のオーラは樹を中心に発生しており,効果範囲内にいた場合でも遮蔽物越しではオーラが届かず,回復の恩恵を受けられない仕様だ。
樹は任意の場所に設置可能で,離れた場所にいる味方の救済にも一役買ってくれる。設置された樹には当たり判定があり,攻撃を防ぐ遮蔽物としても利用できる。至れり尽くせりなアルティメットではあるが,決して無敵になれるわけではない。一撃でライフを上回るダメージを食らえばキルされてしまうので,「自爆」や「RIPタイヤ」のカウンターには向いていない。また,樹には耐久値が設定されており,1000を超えるダメージを受けると効果時間を待たずに消失してしまう点も覚えておこう。
これまでのサポートヒーローにはない魅力を持つライフウィーバーは,繊細なエイムを必要としないビギナーにも安心なヒーローと思いきや,能力を十二分に引き出すには相当な練度が必要な“玄人向け”のヒーローだった。ピックするにはややハードルが高そうだが,すべてのアビリティを使いこなせれば,味方の継戦能力を引き上げるキーマンとして活躍できるだろう。
◆期間限定イベントに「ボブ・アンド・ウィーブ」が登場
4月12日からライフウィーバーの実装を記念したイベント「ボブ・アンド・ウィーブ」が開催される。このイベントは,ボブの手を借りてライフウィーバーの能力に慣れるという趣旨のアーケード。3VS.3のチーム戦で最初に15キル獲得したチームが勝利するルールのようだ。残念ながら今回の先行プレイでは体験できなかったが,イベントのチャレンジを見たところ「ライフグリップ」でボブを引き寄せるチャレンジが用意されていた。この内容から察するに,6人のライフウィーバーでボブを引っ張り合って戦う姿が想像できるが,真相は実装時の楽しみとしておこう。
「オーバーウォッチ 2」公式サイト
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