プレイレポート
「ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX」先行プレイレポート。ポケモン達が救助隊となって活躍する,可愛くて奥の深いダンジョンRPGがリメイク
本作は,「ポケットモンスター」シリーズと,スパイク・チュンソフトの「不思議のダンジョン」を融合させたダンジョンRPG「ポケモン不思議のダンジョン」シリーズの第1作となる,「ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊」をリメイクしたタイトルだ。体験会では,ゲーム開始から約2時間のところまで試遊できたので,そのプレイレポートをお届けしていこう。
本作では,プレイヤーはポケモントレーナーではなく,ポケモンそのものとなって冒険に出る。ある日,目覚めると,なぜかポケモンの姿になってしまったところからゲームがスタートするのだ。
自身がどのポケモンになるかは,オープニングのちょっとした心理テストによって決められるという演出が導入されている。しっくりこなければ,16種類の中から任意に選ぶことも可能だ。また自分が選んだポケモン以外から,ストーリーでパートナーとなるポケモンを選べる。
プレイヤーとなるポケモンは16種類から選べる。見た目だけでなくタイプを意識するのもよさそうだ |
パートナーは序盤から頼りになる仲間だ。弱点を補えるようなタイプを選ぶのもいいかもしれない |
ポケモンとなったことで,ほかのポケモンと会話できるようになったプレイヤーは,パートナーと一緒にポケモンを助ける「救助隊」を結成して,さまざまな依頼に応えていくことになる。
会話や絵本のようなほのぼのとしたグラフィックスによって,ポケモン達が非常に可愛く描かれているのは,本作の魅力の1つだ。
ゲームの基本システムは「不思議のダンジョン」シリーズに則っていて,挑むたびに地形が変わるダンジョンを,1フロアずつ踏破していく。「おなか」が0になるとHPが減ってしまうため,ダンジョン内で食べ物を入手して「おなか」を満たしていく必要があるのも同様だ。
ただし,どうぐが落ちている場所が,まだ明らかになっていない部屋であってもマップ上で常に分かるようになっていたり,ダンジョンから戻ってもレベルが継続されたりと,同系のタイトルと比較すると遊びやすく作られている。
ダンジョン内には,さまざまなポケモンが敵として登場する。バトルはターン制で,プレイヤーが行動した後に敵が行動し,それが繰り返されるという「不思議のダンジョン」に準じたルールとなっている。こちらが動かないうちは相手も動かないので,ピンチになったときでも,周囲の様子や持っているどうぐなどを確認して,次の一手をじっくり考えて行動したい。
プレイヤーが救助隊であるだけに,依頼の内容も主に救助。指定されたフロアに行くと,どこかに救助を依頼したポケモンがいる |
ボスや強敵が登場するダンジョンも。仲間と協力して倒したい |
面白いのは,このバトルシステムに「ポケットモンスター」の要素が導入されていること。本作には武器が存在せず,ポケモン達は習得しているわざを使ってバトルを行う。習得できるわざは最大4つであり,それぞれには「PP」の値が設定されていて,その数値の回数だけ使えるようになっている。もちろんわざにはタイプや特殊な効果があり,さらに効果の範囲も違うので,その使い分けが重要になるのだ。
例えば「ひのこ」なら「ほのお」タイプで「とくしゅ」属性,「くさ」「むし」「こおり」「はがね」タイプのポケモンに対して効果が高く,前方2マス分の効果の範囲を持っている。タイプの相性は「ポケットモンスター」シリーズの法則に則っているので,知識があればどのわざを使えば効果が高いかすぐに分かるし,もし分からない場合でも,わざ一覧を開けば相手に効果的かどうかが表示されるので,それを確認することで有利に戦える。
わざによる攻撃は[A]ボタンでも行えるが,このときは対象となるポケモンのタイプや位置によって,習得している中である程度適したわざが自動で繰り出せる。しかも,周囲に敵がいない場合は,1ターンを消費して周囲の地面に隠れたトラップを探す「ワナ探し」というアクションとなり,わざが不発となってPPを無駄に消費してしまうことがない。このあたりの遊びやすさは,よく練られている。
ポケモンのレベルアップ時はステータスが上昇するとともに,新しいわざを覚えることもある。わざは最大4つしか習得できないが,拠点の「ポケモンひろば」にある「ゴクリンの連結店」で,忘れてしまったわざや習得しなかったわざを思い出すことができるので安心だ。
また,ここでは2つ以上のわざを「連結」することが可能で,これにより複数の効果を一度に発揮できる連結わざを持てるようになる。「なきごえ」や「しっぽをふる」のように,ダメージを与えられないわざはスルーしてしまいがちだが,連結をすることでその価値が大きなものとなるのだ。
ただし連結したわざは,使用時に通常わざよりも「おなか」が空いてしまうというデメリットもあるため,どのようなわざを習得させていくかは悩むことになりそうだ。
救助隊としてダンジョンに挑むプレイヤーは,パートナーや仲間となったポケモンを連れ歩ける。ダンジョン突入時は3匹までとなるが,ダンジョン内で倒した敵が5匹まで仲間になることがあり,最大8匹で進んでいくことが可能だ。
仲間のAIはかなり優秀で,バトル時はタイプや位置を考えてわざを使用してくれるうえに,落ちているどうぐも積極的に拾ってくれる。さらに,彼らがどんな行動をするのか細かく設定できるほか,リーダーを切り替えて手動で操作を行えるようになっていた。
仲間ポケモンは,バトルにおいてはとくに頼りになる存在。使うわざを事前に設定も可能 |
パートナー以外の仲間は,「救助隊キャンプ」を開放することでそこに待機させられる |
救助隊としてランクを上げていくために,「ペリッパー連絡所」で任意に受けられる依頼をこなしていくと,ストーリーが進行する。ダンジョンから帰還すると1日が経過し,時間経過が必要なイベントはそれにより進行することもあるようだ。
依頼を受けることで新しいダンジョンが登場し,以降は依頼がなくても潜れるようになる。ランダムでボーナス要素が付与されたり,期間限定のダンジョンが現れたりと,ストーリーを進める合間に寄り道を楽しむ余地もあり,行き先に困ることはないだろう。
難度が高い印象を受ける「不思議のダンジョン」シリーズだが,本作はゲームデザインの根幹からハードルを低めに設定しつつ,なおかつ「ポケットモンスター」シリーズの要素をうまく導入しており,どちらか一方のファンであっても入っていきやすい。スタッフの話によればやり込み要素もあるようで,そのあたりはエンディング後に注目していてほしいとのことだ。
ニンテンドーeショップでは,製品版へとデータを引き継げる体験版が配信されている。本作の雰囲気やプレイフィールを十分味わえる内容なので,ぜひそちらも楽しんでみてほしい。
「ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX」公式サイト
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ポケモン不思議のダンジョン 救助隊DX
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