プレイレポート
「マジック:マナストライク」先行プレイレポート。プレインズウォーカーを軸とした攻めが痛快なリアルタイム戦略対戦ゲーム
本作は,トレーディングカードゲーム(TCG)「マジック:ザ・ギャザリング」(以下,マジック)の世界観をベースに作られた新作タイトルだ。ジャンルはTCGではなく,同社の説明によるとリアルタイム戦略対戦ゲームとなっている。
今回4Gamerは,正式サービス開始前の本作に触れる機会を得られたので,先行プレイレポートをお届けしよう。TCGの経験者はもちろん,対戦ゲームが好きな人もぜひチェックしてほしい。
1対1で戦うリアルタイム戦略対戦ゲーム
プレインズウォーカーを軸とした“攻め”に注目
掲載スクリーンショットを見て,ゲームの大まかな雰囲気がイメージできる読者もいるだろうが,念のため基本ルールから順番に説明しよう。
本作は,マジックに登場するさまざまなクリーチャーを召喚して戦わせる,1対1の対戦ゲームである。画面下部のカードをスワイプしてクリーチャーを召喚すると,あとはプレイヤーが操作せずともオートで進軍し,敵を発見すると攻撃も行う。そして敵陣営ににいるガーディアンを倒せばこちらの勝利となる。
カードの使用時に必要なリソースのマナは,時間経過に応じて少しずつ蓄積されるため,いつでも好きなだけクリーチャーを召喚できるわけではない。マナの残量や手持ちのカードのラインナップ,そして対戦相手の出方などを見ながら,攻めるときと守るときのタイミングを見極めるのがポイントとなる。
上記の基本システムに加えて,本作ならではの特徴といえるのがプレインズウォーカーの存在である。マジックにも登場しているカードだが,本作におけるそれはデッキ内に1体だけ盛り込めるクリーチャーの一種で,いわゆるヒーローユニットに近いものだ。
画面下部にはデッキから引いた4枚のカードとは別に,プレインズウォーカー専用のスロットがある。このスロットは固定で,しかも,召喚時にマナを必要としないため,その気になればいつでも使用可能なのだ(1ゲーム中に3回まで召喚可能という制限はある)。また,一般的なクリーチャーとは異なり,専用のアクティブスキルも用意されている。
もうひとつの大きなポイントは,プレインズウォーカーが敵陣に攻めている最中は,その周囲に他のクリーチャーを召喚できるという部分だ。
多くのリアルタイム戦略対戦ゲームは,自陣にしかクリーチャーを召喚できない。そのため,仮にこちらがプッシュしている状況で追加ユニットを投入しても,前線に到着するまでに時間を要し,相手に挽回のチャンスを与えやすかった。その点,本作では,プレインズウォーカーのすぐ隣にクリーチャーを召喚することで,よりアグレッシブな攻めも可能となるのだ。
なお,1回のゲームプレイにおける制限時間は3分間だが,残り時間が1分を切るとタイトル名にもあるマナストライクなるものが発動し,マナのチャージ速度が上昇する。上述したプレインズウォーカーの仕様を含め,ゲーム終盤における攻防は他のリアルタイム戦略対戦ゲームよりも激しくなりそうだ。
マジックにちなんだクリーチャーらが多数登場
ゲームに登場するカードやプレインズウォーカーは,基本的にTCGと同じく5種類の色(白,青,黒,赤,緑)に属している(※どれにも属さない無色のカードもある)。デッキの構築時は,最初にプレインズウォーカーを選び,それと同じ色のカードを7枚選ぶという流れだ。
ゲームアカウントの作成時は,各色にちなんだプレインズウォーカー(計5体)と,それぞれの基本デッキが用意されており,最初はこれらを使うことになる。もちろん,各種コンテンツの報酬やアプリ内課金を通じてカードパックを入手できるほか,新たなプレインズウォーカーもアンロック可能だ。ゲームプレイを続けることでカードやプレインズウォーカーの資産が増え,それにより戦術の幅も広がることだろう。
最初から使用できるプレインズウォーカー
黄金のたてがみのアジャニ(白) |
ジェイス・ベレレン(青) |
リリアナ・ヴェス(黒) |
チャンドラ・ナラー(赤) |
ニッサ・レヴェイン(緑) |
ゲーム内で確認できた他のプレインズウォーカー
ギデオン・ジュラ(白),タミヨウ(青),野生語りのガラク(緑),ドビン・バーン(白青),ソリン・マルコフ(白黒),テゼレット(青黒),ウィルとローアン(青赤),ヴラスカ(緑黒),ドムリ・ラーデ(赤緑),ナヒリ(白赤),キオーラ(青緑)
もちろん,通常のカードもTCGに準じたものとなっている。参考までに,最初から遊べるなかから,青単デッキを構築する各カードを以下に列挙しよう。
マジックらしさが随所で感じられる作り
もちろん未経験者でもOK
繰り返しになるが本作のジャンルはリアルタイム戦略対戦ゲームで,TCGとは大きく異なる。マジックの経験者であれば,おなじみのカードがどのようにアレンジされ,どのような3Dモデリングでゲーム内に実装されているのか,ひとつひとつ興味深く見られるだろう。
またゲームモードに関しても,一般的なレーティング戦のほか,「スタンダード」「シールドデッキ」「ドラフト」といったTCG由来と見られるものも用意されている。細かい部分までマジックらしさが感じられるゲームとなっているようだ。
それでは一方の,マジック未経験者にとってはどうかというと,こちらも支障はなさそうである。このジャンルはもともとハードルが低いし,グラフィックスがリッチな本作は,重厚な世界観を好むプレイヤーが興味を示しやすそうだ。
むしろ,フレーバーテキストなどの細かい部分もTCGに準じた本作をきっかけに,広大なマジックの世界へ一歩を踏み出すのもアリかも? と思えた。
マジックにちなんだサブコンテンツも用意されている。この「シールドデッキ」は,まっさらの状態からプレインズウォーカー×5枚とランダムカード×25枚を獲得し,そのなかからデッキを構築して戦うというもの |
「スタンダード」は,通常のデッキを使用して,6勝あるいは2敗するまでの戦績を競うというコンテンツだ。ちなみに,各カードのレベル上限に制限が設けられており,純粋に戦術を競える |
詳細までは確認できなかったが,「ドラフト」も用意されている。最初に9枚のカードを用意し,自分が使用するカードと,対戦相手に渡すカードをそれぞれ選んでバトルを行う流れのようだ |
いわゆるギルドに相当する「チーム」を結成し,リプレイデータの共有や不要になったカードの融通なども行えたりするそうだ |
最後に,一本のリアルタイム戦略対戦ゲームとして本作を見ると,印象に残ったのはやはり,プレインズウォーカーの存在である。ゼロマナで召喚でき,かつ敵陣でもクリーチャーを直ちに投入できるという仕様は,想像していた以上に攻めやすい。
3回の制限があるため,プレインズウォーカーを常時召喚できるというほどではないが,体感的には「使いたい」と思ったときに気兼ねなく召喚できるバランスとなっている。たたみ掛けるように攻める醍醐味を,初心者でも比較的味わいやすいだろう。
それだけに,今回プレイした限りでは,いちど敵陣に攻め込んだ側が,最後まで押し切る展開が多かった。ただ,このあたりは,正式サービス開始後にプレイヤーが熟達し,また防御寄りのプレインズウォーカーやクリーチャーなどが追加されることなどで,少しずつ変化するだろう。ゆくゆくは,それぞれの色の特色を活かした戦術にも期待したい。
リアルタイム戦略対戦ゲームのファンならよくご存じのとおり,このジャンルはプレイヤーの操作量が多くなく,画面の小さなスマホ端末でも奥深い戦術を楽しみやすい。この面白さが,人気IPの「マジック:ザ・ギャザリング」によって味付けされた本作は,今後さらなる注目を集めそうだ。現在,本作の事前登録受け付けが行われているので,興味を持ったら4Gamer関連記事や公式サイトで詳細をチェックしてほしい。
※開発中のバージョンをもとに執筆を行っており,細部が変更される可能性があります
「マジック:マナストライク」の事前登録受付中。ゲームの構想などを紹介するインタビュー動画も公開に
Netmarbleは,開発中のスマホ向けリアルタイム戦略対戦ゲーム「マジック:マナストライク」の事前登録を,2020年1月3日に開始したことを発表した。これにあわせて,ゲームの構想などを紹介するインタビュー動画も公開されている。
「マジック:マナストライク」公式サイト
- 関連タイトル:
マジック:マナストライク
- 関連タイトル:
マジック:マナストライク
- この記事のURL:
キーワード
TM &(C)2020 Wizards of the Coast LLC. (C)2020 Netmarble Corp.& Netmarble Monster Inc. All Rights Reserved.