プレイレポート
「マリオストライカーズ バトルリーグ」プレイレポート。マリオたちが新たに挑む,“シンプルだけど奥が深い”格闘スポーツで盛り上がろう
その名は「ストライク」。サッカーのようでサッカーではない,“ルール無用の新スポーツ”だ。ラフプレーでボールを奪い,ボールを取り返そうとする相手をアイテム攻撃で退け,必殺シュートで点をもぎ取るという,“なんでもアリ”の過激な競技である。
そんなアグレッシブなプレイをシンプルな操作で楽しめる,「マリオストライカーズ」シリーズの新作を一足先にプレイできたので,本稿で紹介していこう。
「マリオストライカーズ バトルリーグ」公式サイト
パワー型にスピードタイプ,テクニック重視……
好みの選手を集めて自分だけのチームを編成!
まずは,ルール無用な本作の基本のルール(?)を説明しよう。ストライクは,2つのチームでボールを奪い合い,相手ゴールにボールを入れれば得点となり,最終的により多くの点を取ったチームが勝ちとなる,サッカーに似たスポーツだ。
操作方法も多くのサッカーゲームと同じく,ボールをキープしているサイドは主にボールを持つ選手を動かし,守備側はボタンで操作する選手を切り替えながらパスカットやタックルといった操作を行うというもの。基本的に1つのボタンで何かしらのアクションをするので,初めて遊ぶ人もすぐに覚えられるはずだ。
プレイヤーが使える選手(キャラクター)は全部で10人で,パワー型やスピードタイプ,テクニカルな選手など,パラメータによってそれぞれ特徴が異なる。
その中から4人を選び,どんなチームを編成するのか。ここからすでに,試合は始まっていると言ってもいいだろう。オフェンシブな選手と守備向きの選手をバランスよく揃えたチームにするか,パワーやスピードなどの特定のタイプに振り切り,こだわりのある勝ちパターンで勝利を狙うチームにするか。自分なりの最強チームを編成し,勝負に挑もう。
ストライクは,普通のサッカーとは違って相手選手への直接タックルが認められている。……というか,そもそもペナルティの概念がないのだ。
そんな,ぶつかり合いOKなルールにおいてその力を発揮するのが,クッパやドンキーコング,ワリオといったパワー型の選手たち。「フィジカル」のパラメータが高く,タックルで相手選手を吹き飛ばしやすく,さらに相手のタックルを跳ね返す頑丈さを持ち合わせているため,ボールのキープ力がバツグンだ。
と言っても,パワー型の選手の独壇場になるわけではない。ピーチやキノピオのような「スピード」の高い選手は,その素早い動きでタックルをかわし,相手のパスやシュートのコースに入ってインターセプトし,フリーになったスペースに走りこんでパスを受けて得点につなぐ……といった,頭と足を使った動きで試合をコントロールできる。
このように,ただの身体のぶつかり合いで競うのではなく,各々の技術とそれを活かした“戦い方”によって試合を制すというところが本作の特徴だ。
攻撃時も,ただのパワー押しでは得点は伸びない。素早く,そして正確なパスワークも勝利に欠かせないものとなる。高いパスと低いパスを使い分け,パスを受け取った瞬間に次の選手にパスする「ダイレクトパス」を駆使して相手の守備を崩し,突破口が開いたら一気に仕掛けるといったサッカーのセオリーとも言える戦術が有効だ。
さまざまな方法で相手のフォーメーションを崩すか,相手ゴール前までボールを運ぶことができれば得点のチャンス。シュートボタンの長押しで力を溜めて放つ「チャージシュート」,ボタンを長押ししながらLスティックを操作し,キーパーのいない場所を狙ってシュートする「エイムシュート」,パスを受けた瞬間にタイミングよくシュートする「ダイレクトシュート」など,さまざまなシュート方法を使い分けてゴールを決めよう。
むやみにシュートするのではなく,しっかりチャンスを作り,キーパーの位置や動きを見てシュートを使い分けていくことが大切だ。
なお,チャージ系のアクションやフェイントは,パーフェクトなタイミングで成功させることで効果がアップする。ボタンをガチャガチャ押さず,狙いすましたタイミングで操作することを心がけると,より多くのチャンスが生まれ,得点に結びつけることができるだろう。
基本操作はシンプルだが,このあたりのタイミングやシュートの種類など,特殊なアクションの使用はいろいろと覚えることが多い。最初はなかなかうまくいかないと思うが,試合を重ねながら練習し,キャラクターの特徴を把握しつつ,使い方をマスターしていくといいだろう。
苦手をなくす? 得意をもっと尖らせる?
ギアの装備で選手をカスタマイズ!
強いチームを編成するうえで欠かせないものとなるのが,「ギア」による選手たちのパラメータ調整だろう。「ヘッド」「アーム」「ボディー」「レッグ」の4種類があり,その組み合わせによって長所をさらに伸ばしたり,低いパラメータを伸ばして苦手を軽減したりできる。
ギアは基本的に,どれかを伸ばすとどれかが減少する仕組みになっている。得意な能力を下げて苦手を減らすか,さらなるマイナスを気にせず得意をさらに伸ばすか。この調整によって戦い方も変わるだろう。
個人的には後者の“さらに尖った選手にする”ことをオススメしたい。下に示すのは,キノピオのスピード,シュート,パスワークのすべてを伸ばした例。そのぶん,もともと低めのフィジカルがさらに下がったことで当たりが弱くなったが,チャンスメーカーやアタッカーとして活かせる,かなり尖った能力になった。プレイヤー自身にタックルをうまくかわす操作技術があれば,攻撃の起点として活躍してくれるはずだ。
勝利に欠かせないものは,選手のパワーや技術,ギアだけではない。観客すら“ルール無用”なストライクでは,彼らが試合中にどんどん投げ込んでくるアイテムも重要となるのだ。
中でも勝敗に大きな影響を与えるのが「Sオーブ」。これを取れば,チーム全員が強力な必殺シュート「ハイパーストライク」を打てる状態となる。しかも,ハイパーストライクでゴールすれば一度に2点が入るため,試合の状況によっては,その一つのシュートが勝敗を大きく左右する場合もあるのだ。Sオーブは得点チャンスになる点ではもちろんだが,相手に入手されることを阻止する意味でもゲットしたいところ。その際は守備の乱れに注意しよう。
ハイパーストライクを打つ際には「Sメーター」が出現し,このメーターの青色の部分でタイミングよくボタンを押すことができれば,シュートを確実に決められる。テクニックの高い選手ほど青色の範囲が広く,ゴールを決めやすい。強力なシュートなだけに,青色の部分で止められずシュートを防がれたとしても,キーパーはボールをこぼしたり,体勢を崩したりする。そのあとのこぼれ球への反応も重要だ。
フィールドには,「ハテナブロック」が投げ込まれることもある。ダッシュのスピードが上がったり,強烈なタックルをかませるようになる「キノコ」に,相手選手を爆発で吹き飛ばす「ボムへい」。相手に当ててダウンさせられる「ミドリこうら」「アカこうら」,無敵になれる「スター」など,中に入っているのはどれもおなじみかつ強力なものばかりだ。
これらのアイテムは,2つまでストックできる。強引にチャンスを作ったり,逆に相手チームのチャンスを邪魔するなど,タイミングを見て使っていこう。なお,ハテナブロックはどんどん投げ込まれるので,アイテムの温存しすぎはもったいない。ときには思い切りよく使うことも大事だ。
もちろん,遊び方のバリエーションもいろいろと用意されている。
最初に紹介するのは,最大8人で同時に遊べるモード「フリーバトル」だ。プレイヤー同士で対戦できるのはもちろん,2〜4人で協力してCPUチームと戦ったり,4人対4人のチームで対戦したりすることもできる。初心者から上級者まで,さまざまな腕前のプレイヤーが一緒に楽しめるモードだ。
「カップバトル」は1〜4人で遊べるトーナメント戦。対戦相手として登場するCPUのチームは,さまざまな選手とギアの組み合わせでプレイヤーを待ち受けているので,自分でチームを組むときの参考にもなるだろう。
オンライン対戦も熱くなりそうだ。発売前のため試すことはできなかったが,シーズン期間中に試合を繰り返して勝利ポイントを稼ぎ,ディビジョンの昇格を目指す「ストライカーズクラブ」というモードが用意されている。
クラブを結成し,メンバーと一緒にポイントを溜め,上位ディビジョンへの昇格を目指す。クラブチームのスタジアムをアップデートする……そういった,メンバーと“継続して遊ぶ楽しさ”を味わえる要素も充実しているようだ。
サッカーをベースに,パーティーゲーム的なにぎやかさと,ルール無用のエキサイティングな要素を詰め込んだ「マリオストライカーズ バトルリーグ」。入口部分は誰でも遊びやすく仕上げられているが,さらに一歩踏み込めば,読み合いと操作精度で勝敗が決まる,白熱の対戦を楽しめる奥深さがあるのも魅力だ。
さまざまなテクニックを駆使し,世界の強豪と“ガチ”な対戦を楽しむのはもちろん,その自由な内容と操作感,ド派手な演出は,家族や友人とワイワイ盛り上がるのにもピッタリ。気になった人はさっそくギアをまとい,スタジアムにその一歩を進めてほしい。
「マリオストライカーズ バトルリーグ」公式サイト
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