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[GDC 2022]Raw Furyが新作アクションRPG「Superfuse」の制作を発表に。2022年内にアーリーアクセス版を公開予定
「Superfuse」の舞台となるのは,地球が荒廃したため,人々が太陽系に散らばって生活している未来世界だ。人類は,地球脱出や宇宙での生活に必要な技術を提供する企業の恩恵を受けているが,そうした企業のエリート達は,寿命を何百年も延ばすようなテクノロジーの成功もあって,いつしか自分達を神と呼ぶようになっていた。そんな中,謎のモンスター「コラプション」が突如として出現し,人類に襲いかかってくる。新たな神達は,人体を強化した特殊兵士「エンフォーサー」を作りだし,コラプションと戦わせることにした。
……そんなイントロシーンが,かなり気合の入ったアメコミ風の静止画で伝えられたのち,ゲームがスタートする。本作では斜め見降ろし型視点で,トゥーンシェーダが採用されており,NPCとの会話シーンなどでは,相手のバストアップなどに視点が切り替わるというシステムだ。
クリエイティブ・ディレクターであるティム・バイエンス(Tim Baijens)氏が担当したライブデモでは,「バーサーカー」が紹介された。キャラクタークラスは5種類を予定しているが,先行するアーリーアクセス版には,そのうち3種類が登場する予定だという。
「Superfuse」のスキルシステムは,プレイによって得られた経験値を消費して,さまざまなアップグレードを行えるというもの。バーサーカーには,デフォルトの「Berserker」に加えて,肉体的なパワーを上げていく「Brute Force」と,電撃系能力を獲得していく「Lightning」の3系統のスキルツリーが用意されており,例えば「Throwing Axe」(投げ斧)というスキルは,投げる斧の数を増やしたり,電撃系の魔力を加えたり,ブーメランのように戻ってきたりなど,多岐にわたる方向に成長が可能だ。与ダメージ量やスピードなど,プレイヤーの希望するように仕上げられるようにすることが目標だという。
ゲームは,ネオンライトが灯る地下街のような場所からスタートした。ここがプレイヤーのハブになるという。バーやショップがあり,さまざまなキャラクターがいるが,彼らと話をすることでクエストを受注できるという流れだ。今回のクエストは,行方不明になった親方を探して鉱山に潜り込んでいくというもので,暗がりの多い坑内で襲ってくるモンスターと戦いつつ,凍りついた研究施設のような冷気の漂う場所を抜け,最後にアリーナ形状のマップで氷の壁を作るボスと戦うというものだった。
敵を倒して得られるドロップアイテムは多く,レアアイテムは色違いで表現されている。ライブデモのためにレアアイテムの出現率は高くなっていたと思われるが,手に入れた両手持ちの「Great Axe」は,攻撃することで自分のヘルスやエネルギーが回復する吸血特性が与えられていた。
「Superfuse」は,それぞれのクラスだけでなくNPCにもボイスが与えられており,バーサーカー役にはテレビドラマなどで活動するイーライ・ハリス(Eli Harris)さんが起用されていた。イベントにも出席していたので少し話を聞いたところ,新型コロナウイルス感染拡大による自粛期間中に録音セッションがスタートしたとのこと。Stitch Heads Entertainmentのオーディオ担当者とオンラインミーティングを重ねて意思を疎通し,多くのゲーマーに受け入れられそうな言い回しを提案するなど,能動的に協力してきた。野太いが聞き取りやすい声質は,バーサーカーにピッタリといった雰囲気だ。
現段階で日本語対応の予定は不明ながら,現代の神を名乗る企業エリート達に利用されながらも狂暴そうなモンスターと戦い続けるという設定には深みがあり,30人という少数精鋭のスタジオでありながら,コミックアートやボイスオーバーなど,細部まで凝った作りが魅力的だ。マップがプロシージャルに自動生成され,最大4人のプレイヤーによるドロップイン/アウト型のマルチプレイも予定しているという。じっくり楽しめる作品に仕上がりそうな「Superfuse」。オープンしたばかりのSteamストアページでウィッシュリストに登録し,続報を楽しみにしよう。
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