プレイレポート
マーベラスの新作「DEADCRAFT」インプレッション。ゾンビを素材にクラフトして世紀末を生き抜く,ゾンビサバイバルアクションゲーム
本作は,ハーフゾンビ(人間とゾンビのハーフ)である主人公が,クラフトを駆使して世紀末の世界を生き抜くゾンビサバイバルアクションゲームだ。今回,PS5版の序盤部分をプレイしてみたので,インプレッションを交えてその概要をお伝えしたい。
「DEADCRAFT」公式サイト
強大な敵に挑むため,ゾンビだらけの世界をサバイブ
探索,クラフト,バトルを繰り返すゲームサイクル
まずは簡単に,本作の物語に触れておこう。ゲームの舞台は,未知のウイルスによってゾンビがはびこるようになった世紀末の世界。体内にゾンビウイルスを持って生まれたハーフゾンビの主人公・リッドは,この世界でゾンビハンターとして日々を過ごしていた。
あるとき,相棒のジーンが瀕死の状態でリッドのもとに現れ,そのまま命を落とすという出来事が起きる。相棒の死の真相を掴むべく,ジーンが最後に訪れていた街「アーク」に潜入するも,逆に襲撃され囚われの身となってしまう。何とか逃げ出すことに成功し,アークを支配する人物・ネブロンこそがジーンの仇であることを知ったリッドは,アーク郊外のスラムに身を潜み,復讐を果たすため活動を始める。
本作のゲームサイクルは,3つの段階に分かれている。第1段階は,メインストーリーや,掲示板で請け負うことで発生するミッションなどを軸とした探索行動。ここでは主に,NPCとの会話で情報を集めながらストーリーを進めつつ,クラフトに必要な素材を集めていく。素材は,フィールドでの採取,ゾンビや無法者たちとの戦い,ショップでの購入などで入手可能だ。
さらに,敵意のない住人などから略奪したり“カツアゲ”したりすることで素材を集めることもできる。このあたりは“これぞ世紀末”と言ったところだが,略奪やカツアゲを繰り返していると「手配度」が上がり,スラムの自警団に追われる身となるため,悪行を働くにはそれなりの覚悟がいるだろう。
ネズミを倒して食料を集めたり,フィールド上のオブジェクトから採取したりと,地道に素材を集めていく |
同時にNPCから依頼されたミッションを進めていく |
第2段階が,集めた素材を使ったクラフトだ。この世界を生き延びるために必要で,拠点の設備やリッドの装備を充実させるために重要なものとなる。ゲーム進行や敵とのバトルなどで入手できるSP(サバイバルポイント)を消費することでクラフト用のスキルを習得でき,製作できるものが増えていく。
ゲーム序盤は,食料と水の調達に明け暮れることとなるだろう。それらはそれほど苦労なく手に入るが,そのほとんどは「変色したネズミ肉」や「汚水」など,そのまま口に入れるのははばかられるものばかり。安全に食べられるものを作れるようにしなければならない。
例えば,まともに食べられる野菜を短時間で栽培するには,「汚水」をろ過して「きれいな水」にする必要があるのだが,そのためには炭を作らなければならない。その炭を作るため,「ボロボロの木材」を調達するためフィールド探索に出かけることになる。
そういった素材調達のために斧を振ると「エネルギー」のゲージが減り,そして時間経過とともに,それぞれ満腹度とのどの渇きを表す「フード」「ウォーター」のゲージも減っていく。それらゲージが減るとまともに動けなくなり,最終的に体力がなくなってゲームオーバーになってしまうのだ。
序盤はこういった軽い“負のループ”に陥りがちとなり,ほかには手が回らない状況となる。武器の製作の前に,まずは,世紀末の世界を生き抜くための生活基盤を固めておこう。
ある程度クラフトやリッド自身の強化が進んだら,第3段階となるイベントバトルに挑むときだ。イベントバトルはメインストーリーの節目となるもので,クリアすると新たな物語やエリア,素材が開放される。ここでまた「探索」「クラフト」「イベントバトル」という3つを行い,これを繰り返すことでさらにその先の物語へと進んでいくのだ。
ハーフゾンビの特徴を活かして世紀末を生き延びろ!
「ゾンビクラフト」と「ゾンビアクション」
本作最大の特徴は,リッドの“ハーフゾンビならでは”なシステムだろう。
まずは,ゾンビ素材を使った「ゾンビクラフト」。食料や水,設備などのクラフト要素は特別珍しいものではないが,倒したゾンビの肉や血液を素材にクラフトができるというのはなかなか尖った設定だ。
ゾンビを倒すと肉や血液などの素材を獲得できる |
ゾンビクラフトで作成したアイテムは,通常のクラフトで作ったアイテムよりも効果が高いようだ |
ゾンビクラフトでは,見た目のインパクト通り,殺傷力が極めて高い武器が作れるだけではなく,「マイゾンビのタネ」なるものも入手できる。
マイゾンビのタネは,野菜を育てる感覚でゾンビを栽培するというもので,リッドが使役可能な「マイゾンビ」に成長する。立派に育ったマイゾンビは,バトル中に呼び出して戦わせることが可能だ。
なお,マイゾンビの能力は,素材の“生前”の特徴に左右される。銃を使うNPCの死体で作ったマイゾンビは,銃を使って戦う。すなわち,強いマイゾンビがほしければ,強いNPCの死体が必要となるわけである。
ゾンビクラフトで作成した武器やマイゾンビは,ゲーム序盤だとそれほど活用する場面はなかったが,過酷なサバイバル生活を送るうえで重要なものとなりそうだ。
マイゾンビのタネを作るには,素材として死体が必要 |
野菜と同じ畑の一角でマイゾンビを栽培してみたが,絵面がシュールなことに |
マイゾンビを呼び出して,チキンヘッズを攻撃。チキンヘッズは倒しても手配度が上がらないNPCだ |
バトル終了後は死体を回収し,マイゾンビのタネの素材にする |
そして,ゾンビクラフトで作った食料や回復薬などを使用することで溜まる「ゾンビエネルギー」を消費して行うのが「ゾンビアクション」だ。これは特殊な移動や攻撃を実行できるもので,使い方やタイミング次第で有利にバトルを進められる。
ゾンビエネルギーが少なくなるとリッドのHP上限が減少し,逆にゾンビエネルギーが過多になると移動がゾンビ歩きになり,NPCとの会話もできなくなる。つまり,人間に近くなると弱くなり,ゾンビになり過ぎると人として活動できなくなるというわけだ。どちらにも偏りすぎないよう,エネルギーの消費や食事で適時“ハーフゾンビとしてのバランス”を取らなければならないところが面白い。
以上のように本作では,リッドのハーフゾンビという設定が,クラフトやリソース管理といったさまざまな遊びにつながっている。今回のプレイはあくまで序盤で,その魅力のすべてに触れることはできなかったが,少しプレイしただけでもそれらが持つ魅力や“可能性”は十分に感じられた。
世界観的に残酷描写や流血表現が多いため人を選ぶところはあるが,クラフト要素の高いサバイバルゲームで,その中でもちょっと変わったものを探している人はぜひチェックしてほしい。PS Storeとニンテンドーeショップ,Steamで体験版(製品版へのデータ引き継ぎなし)が配信されているので,まずはこちらで試してみるのもいいだろう。
「DEADCRAFT」公式サイト
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(C)2022 Marvelous Inc.
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