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「アスタータタリクス」生放送終了後に山田孝之さんが開発陣と特別対談を実施。ビアンカ派かフローラ派かといった話題も
本放送にはゲストとして俳優の山田孝之さんが出演し,バトルシステムの紹介を兼ねた実機プレイや,キャラクターの設定から身に着けるパンツを妄想するというナナメ上のコーナーなどに参加した。
これまでに公開された情報やバトルシーンでは,中世を舞台にしているという印象の強かった本作だが,今回の最新情報コーナーを通じて,物語冒頭で近未来らしき風景が登場することも明らかになった。さらにビジュアルファンブックの制作決定といった情報も公開されているので,詳細は放送のアーカイブで確認してほしい。
放送終了後には,山田孝之さんと開発陣による特別対談も行われた。本稿では,この内容をお届けしよう。ちなみにアーカイブでは1:55:00前後からとなる。
山田さんはビアンカ派な話も飛び出たアフタートーク
各種コーナーが終わってしばらくの休憩を挟んだのち,開発者以外で「アスタタ」をプレイしたのは山田さんが初めてという話からアフタートークがスタートした。
クリア条件を難しくしたチャレンジで,勝利が確定したかと思いきや,敵の神回避によりチャレンジ失敗となった展開を山田さんは悔しがったが,今泉氏(今泉 潤氏。アスタータタリクス プロデューサー)らは逆に運がよかったと満足気だ。
木村氏(木村将人氏。アスタータタリクス アートディレクター)は,事前に準備を済ませられるスライドを使った情報公開などと違い,何が起こるか分からないのでハラハラしたと語り,今泉氏は漫画家が編集者に原稿を見てもらっているような気分だったとのこと。
好きになるゲームに共通点はあるかと問われた山田さんは,対戦格闘ゲーム世代だったので,そういった作品にも触れてきたと語りつつ,RPGも遊んできたとコメント。RPGの中では「アスタタ」のように,ストーリー内で精神的に追い詰められるようなものを好む傾向にあるという。
究極の選択を迫られると苦しくなってしまうが,それでもまた遊んでしまうという分かる人には分かる葛藤もこぼしていた。なお,究極の選択ということで「ドラゴンクエスト5」ではビアンカ派なのかフローラ派なのかと問われる場面もあったが,山田さんは迷うことなく「ビアンカしかないですね」と回答した。
ストーリーの話になると,木村氏は単純にハッピーなだけでなく,ある意味でトラウマになるような物語のほうが記憶や思い出に残るとし,「アスタタ」でもそういった体験を提供していきたいと語った。
今泉氏は,いわゆるスマホゲームではストーリーがあとから継ぎ足される傾向が強く,そのせいもあって一つの作品として受け入れられがたい状況があるとコメント。
ゲームをどれくらい遊ぶのかとの質問に対しては,山田さんは忙しいときにはあまり触れないからと言いつつも,友人の家に3日間泊まり込んでゲームを遊んだことがあるという,かなりコアな体験を明かした。朝になるまでゲームを遊び,家主が仕事に行くのを見送ったあとでもゲームを続け,そして帰ってきた友人と再びゲーム遊ぶという,かなりのゲーム漬けぶりだったそうだ。「許されるなら家から出ずにずっと遊んでいたい」との言葉には,多くの視聴者が頷いたことだろう。
RPG系の作品はクリアするまで遊ぶかと聞かれると,山田さんは最後のほうになってもういいやとなることもあると回答。魔法などを全キャラに覚えさせると個性がなくなってしまい,そこで楽しくなくなってしまうそうだ。アイテムなどを一つも取り逃したくないので攻略情報は必ずチェックすると語るも,ダウンロードコンテンツなども含めあらゆる要素が膨大になった昨今では,そういったプレイが難しいという。
なお,「アスタタ」のように分岐していく作品では,ストーリーも100%見たくなってしまうのかという話に関しては,時間がかかるものについては実況動画でチェックするとのことだ。
家族か恋人,親友のうち一人を選択して“剣”にすることになる「アスタタ」において,山田さんが誰を選ぶかというのも気になるところ。それぞれのキャラクターと主人公との関係性が大事だと語った山田さんは「そういうつらくなる選択はやめてほしい(笑)」と本音をポロリ。これを聞いた木村氏は,つらいからこそのゲーム体験を味わってほしいとコメントした。選んだキャラによって剣の性能や現れる敵も変化すると聞いた山田さんは,早くも誰を選ぶか悩ましい様子を見せた。
自身で映画のプロデュースなども行う山田さんに対し,ゲームをプレイする中でも何か取り入れるものはあるのかといった質問が出ると,山田さんはゲームに限らず常に何かあればとは思っていると答える。
ただし何かを探すために作品を見るといったことはせず,触れる中で「何かしらピンとくるものがあればいい」程度で考えているそうだ。音楽の使い方やキャラクター作り,セリフの返し方など,映画やゲームなどに気づかされることは多くあるという。
キャラクターの設定から着用するパンツを妄想する企画を振り返った際には,山田さんのパンツにも話題が及んだが,山田さんは基本的に黒のボクサーパンツを着用しているとのこと。急きょロケが入ることもあり,どこでも買えるファミリーマートのTシャツやパンツを多数所有しているそうだ。しかし企画中に「手触りがスケベ」と語ったパンツに関しては,「こんなパンツを知ってしまったら」と語った山田さん。パンツレパートリーに変化が出るのかも気になるところだ。
逆に山田さんから開発陣に聞きたいことはないかという話になると,戦闘は多いほうが好みということで,バトルの頻度はどの程度なのかとの質問が飛んだ。
これに対し今泉氏は,コンシューマ作品に近い作りではあるが,バトルだけを遊んでレベル上げもできると回答。「アスタタ」は学園ものであり,友人と交流するかバトルに挑むかといったストーリー中の選択によって,ゲームの展開も変化すると語った。
また,基本はソロだが闘技場のようなものも実装予定であり,実装するかどうかは未定だが,ギルドのような要素についても考えているとのことだ。
バトル頻度に関しては,スマートフォン向けタイトルの場合,シナリオの最中に敵がやってきて戦闘となる場合が多いため,ストーリー中の戦闘を多くしすぎるとシナリオがワンパターンになりがちといった事情も明かされた。ゲームのプレイを面倒くさがるなら実況動画を見ればいいといった話題になると,今泉氏は自分たちが遊んできたゲームは死んで覚えることも多かったとしつつ,7年前に出したタイトル(「ファントム オブ キル」)は,序盤で敵を強くしすぎた結果,ユーザーに叱られたと振り返った。
どんなゲームを作りたいかといった質問が山田さんに投げられると,実は10年以上前から作りたいゲームがあると興味深い回答をしていた。しかし直後に語られたのは,「マジでむずいクソゲーを作りたい」というインパクトのある夢だった。クリアできないレベルのものを作って,それでもクリアする誰かのプレイが見られれば満足だという。
人生の大きな分岐点は何かという問いに対しては,過去にもとくになく,これからもないと思うというのが山田さんの答えだ。基本的に直感で選択をするために迷うこともなく,間違ったと思ったら戻ればいい。反省をどう生かすかは考えないといけないが,後悔はしないとの回答には,山田さんの人生観が見えるようだった。
“放課後職員会議”と題されたが,職員会議というよりは仕事上がりの飲み会に近い雰囲気で進んだアフタートーク。今後も「アスタタ」の続報が待たれるのはもちろんとして,実機プレイでまさかの展開を生み出した山田さんが,再び何かしらの形で「アスタタ」に関わってくれることにも期待が募る。
「アスタタ」の最新情報については,公式サイトや公式ツイッターアカウントもぜひチェックしてほしい。
「アスタータタリクス」公式サイト
「アスタータタリクス」公式Twitter
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