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ストップモーション風なアニメーションがグッとくる和風ホラーアクション「The Spirit of the Samurai」をチェック
「The Spirit of the Samurai」は,中世日本と日本の妖怪伝承をテーマにした“2Dストップモーションアクションアドベンチャー”だ。鬼一族に支配されようとする村を救うために,サムライの「タケシ(武)」と,勇気はあるがか弱い精霊「コダマ(木霊)」,そして素早い動きで移動するネコ「チイ」が,死びと(アンデッド)や天狗,ジョロウグモからなる妖怪の軍団に立ち向かっていくというストーリーが展開される。
左右のみの移動となるプラットフォームゲームに,メトロイドヴァニアの探索要素を加えた本作。プレイヤーはタケシ,コダマ,チイを操作してゲームを進めることになるが,今回のデモでは,大きな建物の2階や地下をスムーズに移動しながら,“亜那子”を救うために奔走するタケシを操作できた。
本作の開発を行うDigital Mind Gamesは,スペイン南東部のムルシアにて20年以上も3Dアニメーションを手掛けてきたというアニメーションスタジオが新設したゲーム部門である。それだけに「The Spirit of the Samurai」のアートディレクションは非常に秀逸だ。3Dモデルやミニチュアを1コマずつ動かして撮影していく「ストップモーションアニメーション」と呼ばれるスタイルを,疑似的に実現している。
キャラクターや建物などのテクスチャには,ヌメッとした照りが表現されたクレイのような風合いを出すことにより,本当のストップモーションアニメーションで作り出されたかのような,独特のアートスタイルになっているのだ。
この「The Spirit of the Samurai」の操作性も独特で,右スティックの右斜め上は「上段攻撃」,右真横は「突き」,右斜め下が「下段攻撃」となっており,左真横が振り返っての「背面攻撃」,左斜め下が「かわし」となっていた。
かわし以外の270度にわたってグリグリとスティックを回すことにより,双方から忍び寄る敵にも対処できるし,さらにはボタン操作でジャンプと構え,突進を加えることによって,かなり複雑な動きもできるように思えた。
また,今回のデモでは何も装備はされていなかったものの,十字キーの4方向にはそれぞれ異なる特殊スキルや魔術を割り当てることが可能だ。プレイヤーの好みにカスタマイズして,剣や弓の攻撃に合わせることで「コンボ技」を発動できるようになる。さらに,腕力,抵抗力,技量などの能力値の要素もあったので,アクションアドベンチャーにRPG的なシステムが多分に盛り込まれているのかもしれない。
先述したように,この「The Spirit of the Samurai」を開発するDigital Mind Gamesは,アニメーションスタジオをバックボーンとしている。それだけに,実際のカットシーンでは3Dアニメーションが挿入されるなど臨場感も高い。日本で1960年代から70年代にかけて量産された怪奇映画を,現代的にグロ表現したような世界観も気になるところだ。
なお,パブリッシャのKwaleeは,かつてイギリスのCodemastersのCEOだったデイビット・ダーリング(David Darling)氏が,2011年に設立した企業である。2024年度のラインアップとして,すでに4Gamerでも紹介している「The Precinct」(関連記事)を含む5作品がBitSummit Driftに出展されていた。その中でも,「The Spirit of the Samurai」は2024年第3四半期のリリースが決定しており,わりと早い時期に日本語対応でリリースされそうな気配だ。
「The Spirit of the Samurai」公式サイト(英語)
BitSummit Drift公式サイト
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