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Xiaomiが2024年モデルのハイエンドスマホ「Xiaomi 14 Ultra」などを発表。Leicaと協業した4眼式カメラを搭載
2製品とも,Qualcommの2024年向けハイエンドSoC(System-on-a-Chip)「Snapdragon 8 Gen 3」を採用するのに加えて,共同で研究施設を立ち上げるなど協力関係を築いてカメラメーカーのLeicaとの協業により,カメラ機能を一層向上させた製品となっている。なお,国内展開については明らかになっていない。
Xiaomi 14 Ultra
シリーズ最上位モデルが「Xiaomi 14 Ultra」である。ペリスコープ式を含む4つのアウトカメラユニットと,フラッシュライトなどすべてを大きなガラスドームに収めたカメラ然としたデザインが特徴的なフラグシップモデルだ。欧州地域での価格は1499ユーロ(約24万3000円,付加価値税込み)だ。
アウトカメラ群には,Leicaによる「VARIO-SUMMILUX 1/1.63-2.5 12-120 ASPH」という名が付いている。メインカメラには,ソニー製の最新1インチ撮像センサー「LYT-900」を採用しており,8枚構成のレンズは開放F値が1.63,焦点距離は35mm換算で23mm相当となる。
それ以外の3つのカメラユニットは,いずれも約5000万画素のソニー製「IMX858」撮像センサーを採用する。ウルトラワイドは12mm相当でF1.8,望遠は75mm相当でF1.8,ペリスコープ望遠は120mm相当でF2.5といったスペックだ。
内蔵するバッテリー容量は約5000mAh。約33分でフル充電となる90Wでの充電機能「HyperCharge」のほか,80Wでのワイヤレス充電にも対応する。ワイヤレス充電時は約18分でバッテリーの50%を充電できるという。ただ,80Wのワイヤレス充電は標準化されていないXiaomi独自仕様であるため,専用のワイヤレス充電アクセサリーが必要となる。
Xiaomi 14 Ultraの専用アクセサリーとして,「Photography Kit」というシューティンググリップが用意される。専用ケースとこのグリップを取り付けることで,Xiaomi 14 Ultraをコンパクトデジタルカメラのように運用できるというものだ。
グリップにはシャッターボタンをはじめ,ズームレバーや録画ボタン,任意の操作を設定可能なプログラミングダイヤルなどを備えている。グリップ内にも追加バッテリーを備えるほか,USB Type-Cによるパススルー給電にも対応する。レンズ部分のアタッチメントは交換式で,67mm径のフィルターを取り付けることも可能だ。
OSは,スマートフォンに限定せず同社のIoT製品から将来的には車まで利用範囲を拡げるとするXiaomi独自の「HyperOS」を初めてプリインストールした製品となる。スマートフォン向けのHyperOSは,従来どおりAndroidをベースとしているので,「Google Play」をはじめとするGoogle Mobile Serviceが利用できる。ちなみにHyperOSは,従来のXiaomi製品の一部にも順次提供するそうだ。
そのほかの詳細なスペックは表1のとおり。
メーカー | Xiaomi |
---|---|
OS | HyperOS |
ディスプレイパネル | 6.73インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon 8 Gen 3」 |
メインメモリ容量 | 12GB |
ストレージ | 512GB |
アウトカメラ | 4眼式 ・標準:約5000万画素,F1.63 ・広角:約5000万画素,F1.8 ・望遠1:約5000万画素,F1.8,光学3.2倍ズーム ・望遠2:約5000万画素,F2.5,光学5倍ズーム |
インカメラ | 約3200万画素,F2.0 |
対応5Gバンド | n1/2/3/5/7/8/20/28/38 |
対応LTEバンド | 1/2/3/4/5/7/8/18/19/20 |
無線LAN対応 | Wi-Fi 7(IEEE 802.11be) |
Bluetooth対応 | 5.4 |
バッテリー容量 | 5000mAh |
連続待受時間 | 未公開 |
連続通話時間 | 未公開 |
USBポート | USB Type-C |
公称本体サイズ | 75.3(W) |
公称本体重量 | 約219.8g |
本体カラー | ホワイト,ブラック |
Xiaomi 14
Snapdragon 8 Gen3モバイルプラットフォームを採用するもうひとつのフラッグシップモデルが,「Xiaomi 14」だ。6.36インチの有機ELディスプレイを搭載する。ディスプレイ解像度は1200×2670ドットで,「HDR10+」に準拠する。リフレッシュレートは120Hz。タッチ操作のサンプリングレートは240Hzだ。
カラーバリエーションはブラック,ホワイト,ジェードグリーンの3色。欧州地域での価格は999ユーロ(約24万3000円,付加価値税込み)から。
カメラ機能は3眼式で,「LEICA VARIO-SUMMILUX 1:1.6-2.2/14-75 ASPH.」の銘が付いている。カメラユニットはXiaomi 14 Ultraとは異なり,標準(広角)が1/1.3インチセンサーを採用する「Light Fusion 900」イメージセンサー,23mm相当で約5000万画素のF1.6となっている。一方,望遠は,75mm相当の約5000万画素でF2.0。ウルトラワイドが14mm相当の約5000万画素のF2.2だ。
Xiaomi 14の詳細なスペックは表2のとおり。
メーカー | Xiaomi |
---|---|
OS | HyperOS |
ディスプレイパネル | 6.36インチ有機EL, |
プロセッサ | Qualcomm製「Snapdragon 8 Gen 3」 |
メインメモリ容量 | 8/12GB |
ストレージ | 256/512GB |
アウトカメラ | 3眼式 ・標準:約5000万画素,F1.63 ・広角:約5000万画素,F1.8 ・望遠1:約5000万画素,F1.8,光学3.2倍ズーム |
インカメラ | 約3200万画素,F2.0 |
対応5Gバンド | n1/2/3/5/7/8/20/25/28 |
対応LTEバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17 |
無線LAN対応 | Wi-Fi 7(IEEE 802.11be) |
Bluetooth対応 | 5.4 |
バッテリー容量 | 4610mAh |
連続待受時間 | 未公開 |
連続通話時間 | 未公開 |
USBポート | USB Type-C |
公称本体サイズ | 71.5(W) |
公称本体重量 | 約193g |
本体カラー | ブラック,ホワイト,ジェードグリーン |
Xiaomiの従来製品の場合,国内では「Xiaomi 13T Pro」および「Xiaomi 13T」の2モデルが,ソフトバンクあるいはオープンマーケット(いわゆるSIMロックフリー)版として販売中だ。グローバルモデルとの大きな違いは,ハードウェア自体は同一であるが,協業するLeicaのブランドは一切使われていない。これはマーケティングとブランディングに関わる課題だ。
冒頭でも述べたとおり,国内展開は現時点で未定とされているが,こうした課題が解決していくかどうかも,Xiaomi 14シリーズの注目点となる。
XiaomiのMWC 2024特設Webページ(英語)
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