Havokのゲーム開発用ミドルウェア「Project Anarchy」が正式リリース

　ミドルウェア開発メーカーHavokを傘下に持つIntelは，Havokが開発を進めていたモバイル向けゲームエンジン「Project Anarchy」のβテストが終了したことを発表した。

「Project Anarchy」公式サイト

　「Project Anarchy」は，Havokの開発した「Havok Vision Engine」や「Havok Physics」に，アニメーション制作ツールやAIツールも統合したミドルウェアだ。
　C++をベースにした開発を前提としており，アセットの管理ツールやデバッグツールなどによってプロトタイプの開発が素早く行える。また，正式版のリリースに合わせて，AutodeskのUIミドルウェア「Scaleform」のバンドルなども発表されている。

　iOSやAndroidなどの携帯端末ゲームの開発者向けには無料で提供されるほか，PCへの移植が可能なバージョンでも，ライセンス料金が499ドルという手頃な設定になっており，インディーズデベロッパを中心にシェア拡大を図っているようだ。もちろん，PCやコンシューマ機向けの開発も行えるフルバージョンもあるが，こちらの価格はHavokとの交渉によって決められるとのこと。


　Havokのゲーム技術は，「Halo 4」「Metal Gear Rising: Revengeance」「DmC Devil May Cry」，そして「The Elder Scrolls V: Skyrim」など，多くの人気タイトルで使用されており，同社の知名度は高い。新たな「Project Anarchy」の登場で，ミドルウェアビジネスの状況に変化が起きることは間違いないだろう。