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[TGS 2020]JeSU活動発表会が実施。風営適正化法上の“ゲームセンター等営業”に該当しない参加料徴収型大会のガイドラインを公開へ
発表会にはJeSU会長を務める岡村秀樹氏が登壇し,2020年度の重点施策として「eスポーツ関連事業者が自走できるようになる」ことを挙げ,eスポーツが産業として成立するための環境整備に取り組んでいくと述べた。
また,今後のロードマップを発表し,国際的なイベントが続くことから,eスポーツが注目を集める絶好のチャンスであるとの認識を示した。なかでも,アジアオリンピック評議会が2021年にタイで開催する国際総合競技大会「AIMAG」(アジアインドア&マーシャルアーツゲームス)では,eスポーツが正式競技となる。eスポーツ日本代表はJOC(日本オリンピック委員会)を通じて派遣される予定で,画期的なトピックと言える。
岡村氏は日本におけるeスポーツの発展には,「eスポーツの裾野の拡大」と「トップアスリートの育成」が必要であると述べた。そのためにeスポーツの練習施設,その練習の成果を発揮する機会を増やしたいところだが,練習施設や大会の実施には留意すべき法規制がいくつか存在するという。
JeSUはこれまでにもこうした法的課題の検討を進めてきたことに言及し,このたび新たに風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営適正化法)の“ゲームセンター等営業”に該当しない参加料徴収型大会の範囲を明確化したことを報告した。
それが,警察庁と折衝を重ねて設定したという「JeSU参加料徴収型大会ガイドライン」である。今後,eスポーツ大会の事業者はガイドラインに従って実施することで,“ゲームセンター等営業”に該当しない参加料徴収型大会の開催が可能になるとしている。
また,JeSUではガイドラインに基づく参加料徴収型大会の実施を推奨するため,認証制度の運用を予定している。この制度は届出を義務付けるものではなく,大会を実施しようとする事業者や個人が希望する場合,所定の様式に基づいてJeSUに届出を行うことで,ガイドラインに従って運用されているかについての審査を受けられるものだという。
さらに今後の取り組みとして,eスポーツ大会の実施において法規制で留意すべき点をまとめた「eスポーツ大会かんたん開催マニュアル(仮題)」を作成中であると述べた。また,法規制に抵触しないeスポーツ練習施設の設置に向けた考え方の整理にも着手していると明かした。
日本eスポーツ連合(JeSU)公式サイト
活動発表会の終了後,JeSU主催のeスポーツ大会「JAPAN eSPORTS GRAND PRIX」のオープニングイベントが行われている。「こちら」の記事でお伝えしているとおり,本日から9月27日にかけて,「eFootball ウイニングイレブン2021 SEASON UPDATE」「クラッシュ・ロワイヤル」「ストリートファイターV チャンピオンエディション」「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS」の4タイトルで実施される,国際eスポーツ大会への日本代表出場権をかけた大会だ。
大会の模様はJeSU公式チャンネル(YouTube,Twitch,OPENREC.tv,ニコニコ生放送)やTGS 2020のAmazon特設会場でライブ配信が実施される。4日間の戦いをぜひチェックしてみよう。
「JAPAN eSPORTS GRAND PRIX 」公式サイト
4Gamerの「東京ゲームショウ2020 オンライン」特設サイト
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