「Baldur's Gate 3」の次回作について議論する，Larian Studios社内会議の開催が明らかに

　日本時間2024年7月9日，Larian StudiosのCEOであるスヴェン・フィンケ（Swen Vincke）氏は，各支社のリーダーを結集させたサミットを開催することを自身の公式Xアカウント（リンク）で明らかにした。


　この社内会議がどこで，どれほどの規模で行われるのかといった詳細は語られていないものの，100人ほどが着席できそうな会場の写真とともに，メッセージが投稿されている。

　メッセージには，「Larian Lead Summitがまもなく始まります。2年前，私たちはBaldur's Gate 3の開発をいかに終わらせるのかを議論するため，まさにこの場所に集まりました。今回は，新しいプロジェクトの始まりについての議論です。気分は非常に盛り上がっており，士気の高い開発者たちが，いよいよここに押し寄せてきます」と書かれている。

　今ではAAA級のRPG開発チームとして多くのゲーマーに認知されるようになったLarian Studiosについては，本誌では何度も紹介している。直近では5月にポーランドで開催されたDigital Dragons 2024で行われたフィンケ氏の基調講演で，同社の成り立ちや心構えなどが語られているので，ぜひ目を通してみてほしい。


　また，3月に開催されたGame Developer Conference 2024のセッションでは，174時間分という長大なシネマティックスのパイプライン作りにどれほど苦労したかをフィンケ氏が語っており，「Baldur's Gate 3の拡張パックやDLC，続編などは作らない」と明言している。


　このことから，Larian Studiosの新作は，シネマティックス作りという武器を使ったまったく新しい作品，もしくは「Divinity」シリーズ最新作といったあたりが期待されるところだ。

　前述の記事でも紹介しているとおり，ベルギーのヘントにある本社に加えて，7つの拠点を持つLarian Studiosは，それぞれの支部に同様の任務を持つ開発者を置き，同じ作品を24時間体制で開発できる環境を整えている。さらに，フィンケ氏は経営者として，従業員の保護を怠らないことを公言している。

　600人規模の開発メンバーをいかに効率良く稼働させていくのかがフィンケ氏の新たなプロジェクトでの大きな課題となりそうだ。良好に開発がスタートすれば，案外と早いうちに新作がアナウンスされるかも知れない。その続報には多いに期待しておきたいところである。