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「GeForce 466.11 Driver」がリリース。DLSSやNVIDIA Reflex対応タイトルを追加
Release 460世代のWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過版となるGeForce 466.11 Driverでは,2020年8月に発売となったアクションRPG「Mortal Shell」への対応が謳われている。
半年以上前に発売されたゲームへの対応を今さらアピールする理由は,Mortal Shellがリアルタイムレイトレーシングと同時に,AIを使用したアンチエイリアシング&超解像技術「DLSS」(Deep Learning Super Sampling)に対応したからだろう。
NVIDIAによると,DLSSを使用することにより,Mortal Shellはレイトレーシング有効時における4K解像度のフレームレートが130%も向上するとのこと。レンダリング解像度を下げることで描画負荷を軽減しつつ,DLSSで画質を引き上げるので大幅なフレームレートの向上が得られる。最適化の結果としてフレームレートが向上したとは言いにくいので,Mortal Shellに対応したという理解でいいだろう。
ゲーム関連ではほかにも,FPSタイトルの「VALORANT」がアップデートされて,NVIDIA独自の操作遅延低減技術「NVIDIA Reflex」における「Boost Mode」が利用できるようになり,ドライバソフト側でもこれに対応したそうだ。
Boost Modeは,CPUの動作クロックを引き上げることで,CPU側の処理に起因する遅延を低減するモードだ。NVIDIAによると,VALORANTでBoost Modeを有効にすると16%の操作遅延低減が得られたというが,Boost Modeの効果は使用しているCPUやGPUの性能によって異なってくる。NVIDIAのデータは,「CPUに(フレームレートが)拘束されているゲーマー」の場合だそうでだ。つまり,GPU性能に比べてあまり性能が高くないCPUを使用しているゲーマーでは,16%程度の効果があると理解しておけばいいだろう。
もうひとつ,ゲームのストリーミング配信で広く利用されている「Open
ノイズリダクション機能を使用するには,OBS Studio 27以降と,「NVIDIA Broadcast Audio Effects SDK」(関連リンク),そしてGeForce 466.11 Driverが必要だという。この3種類をインストールすると,OBS Studioのオーディオミキサーで「NVIDIA Noise Removal」(NVIDIAノイズ除去)を選択できるようになるそうだ。OBS Studioを利用しているGeForceユーザーは,試してみるといいのではないだろうか。
ゲームに直接の関連はないが,GeForce 466.11 Driverは,GPUを用いた並列計算向けプログラミング環境「OpenCL 3.0」に対応した。OpenCL 3.0は,2020年9月にKhronos Groupが最終仕様を発表したOpenCLの最新バージョンだ。まだ対応しているアプリケーションはないようだが,OpenCL自体はクリエイター向けアプリやビジネスアプリで広く利用されているので,その最新バージョンに対応したということはひとつのトピックだろう。
なお,OpenCL 3.0に対応するのはMaxwellアーキテクチャ以降のGPUとのこと。
これまでのバージョンと同様に,GeForce 466.11 DriverのStandard版は,NVIDIA公式ダウンロードページの「ベータドライバ&過去のドライバ」から検索する必要がある。ドライバのアップデートが自己責任となる点は理解してもらったうえで,すぐにでも入手したい人は,以下に示したリンクかGeForce Experienceを利用してほしい。
→64bit版Windows 10用GeForce 466.11 Driver(671MB,DCH)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172569/jp
→64bit版Windows 10用GeForce 466.11 Driver(643MB,Standard)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/172533/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 466.11 Driver(671MB,DCH)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172587/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 10用GeForce 466.11 Driver(643MB,Standard)
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/172551/jp
→GeForce RTX 30/20シリーズ,およびGTX 16シリーズ向け64bit版Windows 7用GeForce 466.11 Driver(573MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172461/jp
→GeForce GTXシリーズ向け64bit版Windows 8.x・7用GeForce 466.11 Driver(573MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172497/jp
→ノートPC向けの64bit版Windows 8.x・7用GeForce 466.11 Driver(573MB)
https://www.nvidia.co.jp/Download/driverResults.aspx/172515/jp
→4Gamerの最新ドライバリンクページ
https://www.4gamer.net/games/999/G999902/FC20110422001/
●GeForce 466.11 Driverの対応製品
- デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- NVIDIA TITAN RTX
- NVIDIA TITAN V
- NVIDIA TITAN X,Zシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX TITANシリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜600シリーズ
- デスクトップPC向けGeForce GT 600シリーズ
- ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズ(※Windows 10のみ)
- ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ(※Windows 10のみ)
- ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
- ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
- ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
- ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ(※Windows 10のみ)
- ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ(※Windows 10のみ)
- ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ
- マイニング向けCMP 40HX/30HX
●GeForce 466.11 Driverが統合するソフト(比較対象はGeForce 465.89 Driver)
- GeForce Experience:3.22.0.32(←3.21.0.36)
- HD Audio Driver: 1.3.38.40
- PhysX System Software:9.19.0218
- Vulkan RT:記載なし
- nView:201.66
- CUDA:11.2
- NVIDIA Control Panel(DCH):8.1.960.0
- NVIDIA Control Panel(Standard):記載なし
●GeForce 466.11 Driverにおけるゲームへの最適化
- 記載なし
●GeForce 466.11 Driverの新要素
- 「Mortal Shell」に対応
- 「VALORANT」のアップデートに対応
- OBS Studioのノイズリダクションに対応
- OpenCL 3.0に対応
- G-SYNC Compatible Displaysに6機種を追加(※詳細は公式ページを参照)
- GeForce Experienceの最適化に2タイトルを追加
- SLIプロファイルに2タイトルを追加(※対象はTuring世代のGPUのみ)
●GeForce 466.11 Driverで解決した問題
- 「Supreme Commander」「Supreme Commander 2」でフレームレートが低いことのあった問題
- 「Adobe Lightroom」でRAWファイルが黒く表示されることのあった問題
- 「Hardware-accelerated GPU scheduling」を無効化すると,「Microsoft Flight Simulator」におけるVRモードの表示がカクつくことのあった問題
- 一部のディスプレイでWindows起動後にカラーレベル(※具体的な意味は未公開)が誤って表示されることのあった問題
●GeForce 466.11 Driverにおける既知の不具合
- 「World of Warcraft: Shadowlands」における特定の場所で,画面のランダムなちらつきが生じることがある
- 「Batman Arkham Knight」で「turbulence smoke」を有効化すると,ゲームがクラッシュすることがある
- GPUモニタリングツールをバックグラウンドで実行した状態でSteam VRタイトルを起動すると,カクつきや遅延が生じることがある
- ロッキード・マーティン製フライトシミュレーター「Prepar3D」がクラッシュしてデスクトップに戻ってしまうことがある
- YouTubeで動画再生中に下方向へスクロールすると,再生がカクつくことがある
- Pascal世代のGPUを搭載したノートPCに高リフレッシュレートのディスプレイを接続すると,ゲームのリフレッシュレートがランダムに60Hzまで低下することがある
- 関連タイトル:
GeForce Driver
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