レビュー
G302の筐体にG502の光学センサーを搭載した軽量級ハイスペックマウスを試す
G303 Daedalus Apex Performance Edition Gaming Mouse
小型軽量の右手用ワイヤードマウスである「G302 Daedalus Prime MOBA Gaming Mouse」(以下,G302)に,2015年4月時点におけるGxx2世代のフラグシップモデルとなる「G502 Proteus Core Tunable Gaming Mouse」(以下,G502)と同じ光学センサーを搭載し,小さなハイスペックモデルを狙った製品だが,今回は,その実力をじっくり見ていこうと思う。
なお,形状や持ちやすさ,設定用ソフトウェアの話は,いずれもファーストインプレッション記事でお伝え済みなので,本稿では繰り返さない。以上のポイントが気になった人は,掲載済みのファーストインプレッションを先に読んでもらえれば幸いだ。
Logicool Gの新型マウス「G303」ファーストインプレッション。4月23日に国内発売の「軽量級ハイスペック機」に触れてみた
センサー性能は非常に高い
キャリブレーションの効果も抜群
●テスト環境
- CPU:Core-i7 4770(定格クロック3.4GHz,最大クロック3.9GHz,4C8T,共有L3キャッシュ容量8MB)
- マザーボード:GIGA-BYTE TECHNOLOGY GA-Z87X-UD4H(Intel Z87 Express)
※マウスはI/Oインタフェース部のUSBポートと直結 - メインメモリ:PC3-12800 DDR3 SDRAM 8GB×2
- グラフィックスカード:GIGA-BYTE TECHNOLOGY GV-760OC-2GD(GeForce GTX 760,グラフィックスメモリ容量2GB)
- ストレージ:SSD(CFD販売「CSSD-S6T128NHG5Q」,Serial ATA 6Gbps,容量128GB)
- サウンド:オンボード
- OS:64bit版Windows7 Ultimate+SP1
●テスト時のマウス設定
- ファームウェアバージョン:95.1.24
- 「Logicoolゲームソフトウェア」バージョン:8.58.183
- DPI設定:200〜12000 DPI(主にデフォルト設定の800 DPIを利用)
- レポートレート設定:125/250/500/1000Hz(※主にデフォルト設定の1000Hzを利用)
- Windows側マウス設定「ポインターの速度」:左右中央
- Windows側マウス設定「ポインターの精度を高める」:無効
その結果は表のとおり。リフトオフディスタンスは最短0.6mm,最長でも1.4mmと,極めて優秀な結果だ。G502のレビューで,同製品におけるサーフェスキャリブレーション機能が素晴らしいという話をしたことがあるが,同じセンサーを搭載するG303でも,その恩恵に与れるわけである。
下に示したグラフは,Y軸のプラス方向が左への移動。対するマイナス方向が右への移動時におけるカウント数,横軸がms(ミリ秒)をそれぞれ示している。青い点が実際のカウントで,青い波線は点を正規化したものとなる。ざっくりいえば,波線が青いラインの上にあればあるほどセンサー性能が良好ということだ。以下,テスト結果を並べてみよう。
G302のテスト結果とは,明らかに異なる,優秀なスコアが得られたといえるだろう。センサーの挙動に不安や不満を持つことは,まずないのではなかろうか。
直線補正有効時の結果。若干の補正がかかっている。決して強くはないものの,ゲームをプレイしていると,ときおり「アレ?」と,わずかな違和感があった | |
直線補正無効時の結果。直線的なものであっても補正を感じることはなく,入力どおりのラインが引けた |
G302と似て,少し異なる内部構成
センサーはカバー付き
最後に,G303の内部をチェックすべく,分解していこう。
では最後にG303の内部を暴くべく分解をしていこうと思う。底面部に貼られている上下方向のソールを2枚はがすと4つのネジが露出する。このネジを取り払うと,上面部のパーツが取り外すことができ,内部を拝むことができる。
光学式センサー(のカバー)とマイクロコントローラに寄ったところ。カバーを貫通するように,本体両サイド用のLEDユニットが基板にハンダ付けされているため,取り外せなかった |
代わりと言ってはなんだが,マイクロコントローラに貼られているシールを剥がしてみた。G302に搭載されているのと同じ,STMmicroeclectronicsの「STM32L100R8」だ |
光学センサーはメイン基板にハンダ付けされているため,実際にその型番を確認することはできなかったが,ここまで確認してきた挙動からして,Logitech/ロジクールが言うとおり,G502と同じく,PixArt Imaging製の「PMW3366DM」が搭載されているはずだ。
なお,ファーストインプレッション記事で,G303,G302と比べて公称本体重量が5g増えていることを指摘したが,ケーブル込みの実測重量でG303が約132g,G302が約127gなのに対し,ケーブルを物理的に取り外した状態だと順に約81.5g,約86g。G303のほうが軽いのだ(※ケーブルの重量はG303が実測約50.5g,G302が同41g)。4.5g程度の違いを体感できるかどうかはともかく,公称重量だけを見て「重くなった」と判断するのは誤りということになるので,この点は押さえておきたい。
高いが,「G502のプレミアム版」としてはアリ
その総合性能は文句なし
「G302のバリエーションモデル」と見ると,7200〜8000円(税込)という実勢価格は明らかに高価だが,「G502の小型軽量化&メインボタン強化済みプレミアム版」として見れば,まずまず手を出しやすい価格帯にあるといえる。小ささと操作のしやすさ,そして性能にも優れるマウスを探している人には,ぜひともお勧めしたい製品だ。
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Logicool GのG303製品情報ページ
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